よみもの|聞くトリビア(読む編)

『YouTube公開』
マヨネーズで真珠を作ることができる!?
【朗読】こころと耳がいやされる雑学【聞くトリビア】

『沙悟浄は、河童ではない!?』

『推理小説に○○○を出してはいけないというルールがあった!?』

 

おだやかな声で心をリラックスさせる、1時間の面白雑学動画!

驚きの雑学の数々を、フリーアナウンサー大橋俊夫氏の朗読とともにお楽しみください。


こちらは動画の内容の書き起こし記事です。

音声と一緒にお楽しみください。

トランプの絵札に描かれている人物には、すべてモデルがいる

トランプのキング、クイーン、ジャックの絵札には、人の姿が描かれています。実はこれらの人物、それぞれすべて同じ人が描かれているのかと思いきや、異なるモデルが存在しています。

たとえばキングの場合、スペードは古代イスラエルを統一したダビデ王、クラブはマケドニアのアレキサンダー大王、ダイヤはローマ帝国の礎を築いたユリウス・カエサル、そしてハートは西ローマ帝国の王、カール大帝がモデルとなっています。彼らは自分たちの国を治め、発展に導いた偉人たちです。

クイーンの場合、スペードはパラス・アテナ、クラブはアルジーヌ、ダイヤはラケル、ハートはジュディスという、神話の女神や聖書に登場する女性たちがモチーフになっていて、ジャックはスペードがオジェ・ル・ダノワ、クラブがランスロット、ダイヤがローラン、ハートがラハイヤという騎士や剣士がモチーフなのだそうです。

ちなみに、4枚のキングを見比べてみると、ハートのキングだけ口ひげがありません。この理由については、一説には印刷の際に原板のひげの部分が誤って潰されてしまったからとも言われています。

宇宙服の重さは、120kgほど

宇宙飛行士が船外活動などで着用する宇宙服は、テレビで見る姿では、それほど重くないように思われがちですが、実はすべてそろえるとおよそ120kgと、相当な重量があります。

というのも、宇宙空間は空気がなく、昼間は摂氏120度、夜間はマイナス150度という極端な温度差があり、さらに、人体に悪影響を及ぼす宇宙放射線に常にさらされるなど、非常に過酷な環境下にあります。こうした環境で作業を行うためには、万全な保護機能を備えた宇宙服が必要であるため、必然的に重量が増えてしまうのです。

ただ、宇宙では重力がないため、国際宇宙ステーション内などで着用する場合は重量の影響を感じることはありません。しかし、地上では一人で着ることは困難です。チェックのために着る場合、まず下半身から装着し、その後、上半身の部分を床に置き、体を滑り込ませるようにして着用します。ただ、そうなると、地上ではとても動くことはできないそうです。

こんな重い宇宙服ですが、この服がなければ飛行士が安全に作業することはできません。少しでも裂けてしまえば、命を落とす事故につながる可能性があります。この重さが、飛行士の命を守るための代償ともいえます。

静岡県には「トイレの神様」がいる

「トイレの神様」と聞くと、2010年頃にヒットした曲を思い出す人も多いのではないでしょうか。実は静岡県には、実際に「トイレの神様」と呼ばれるお寺が存在します。

それは静岡県伊豆市にある明徳寺です。ここにはトイレを司る「烏瑟沙摩明王(うすさまみょうおう)」を祀っており、いわゆる「シモ」の病気や子宝に恵まれない人にご利益があるとされ、人気のお寺となっています。

また、ここの売店ではさまざまなパンツやふんどしを販売しています。これらのパンツは本堂で祈祷されており、子ども用のものはおねしょ予防に効果があるとされています。

毎年8月には、伊豆三大奇祭のひとつに数えられる「東司(とうす)まつり」が開催され、打ち上げ花火や相撲大会などで賑わいます。興味がある方は、もし機会があれば一度訪れてみてはいかがでしょうか。

自分が死んでいると思いこむ病気がある

「コタール症候群」という病気をご存知でしょうか。フランスの精神科医ジュール・コタールによって発見された病気で、別名「ウォーキング・デッド・シンドローム」とも呼ばれています。この病気にかかった人は、自分が死んでいると思い込んでしまうという非常に奇妙な症状を引き起こします。

これは統合失調症やうつの前兆として現れるもので、自分の血液や内臓が失われていると信じ込み、さらに、脳も正常に働かないと感じたり、人によっては自分の体が腐っていき、その臭いを感じることもあるそうです。また、食欲や睡眠欲といった基本的な生理的欲求も失くしてしまい、「生きているが生きていない」という感覚にとらわれる特徴があります。ただし、非常にまれな病気であるため、患者数は世界で100人ほどしかいないとされています。

そんな恐ろしい病気ですが、治療法がないわけでもなく、たとえばアメリカの17歳の女性のケースでは、ディズニー映画を見せたことが改善につながったという報告があります。

メキシコには店内に木が生えているコンビニがある

メキシコのモンテレイという都市にあるセブン-イレブン。この店に入ったお客さんは必ず、店内の奇妙な光景に驚きます。というのも、店のフロアに大きな木が生えていて、それが天井を突き抜けているからです。

この木は店の建設後に植えられたものではなく、建設前からそこに生えていたものでした。店の開発者が、これからの時代は環境に配慮しなければならない、そのためにこの店は自然と共存する見本となるべきだ、という信念があったため、木を伐採せずに、そのまま残すことを決めたそうです。その結果、この木が店のシンボルとして扱われるようになりました。

そうなると、お客さんにとって、この木が邪魔ではないかと思うかもしれませんが、実際はそうではなく、地元の人々にとっては日常の風景として、観光客にとっては珍しいスポットとして受け入れられているようです。これは、単に木をそのまま残しただけではなく、店と自然を共存させるという理念を反映したデザインが成し得た結果なのかもしれません。

恐竜の名前につけられている「サウルス」とは、「トカゲ」という意味

ティラノサウルスやステゴザウルスなど、恐竜の名前には後ろに「サウルス」や「ザウルス」とつくものが多いように感じます。では、この「サウルス」にはどのような意味があるのでしょうか。

「サウルス」は、もともとギリシャ語で「トカゲ」を意味する言葉です。恐竜はトカゲの仲間と考えられていたことから、多くの恐竜の名前に「サウルス」とつけられているというわけです。

また、恐竜の名前はその体の特徴に由来するものが多くあります。例えば「プテラノドン」などの「ドン」は、ギリシャ語の「歯」を意味する「オドン」に由来しています。これはイグアノドンなど、歯が大きい傾向にあった草食系の恐竜に使われることが多いようです。また、「トリケラトプス」の「プス」は、同じくギリシャ語の「顔」という意味があるそうで、顔に特徴がある恐竜につけられる傾向があります。

ちなみに「恐竜」は英語で「ディノサウルス」といいます。この「ディノ」は、「恐ろしいほど大きい」という意味。恐竜が現存する動物に比べて非常に大きかったということが、この名前の由来とされています。

カップ式の自動販売機は、屋外には設置できない

自動販売機の中でも、カップにジュースを注ぐ形で提供される「カップ式自動販売機」。高速道路のサービスエリアや施設内では見かけることがありますが、道路沿いなど屋外で見かけることはありません。それもそのはず、このカップ式自動販売機を屋外に置くことは、法律で禁止されているからです。

実は、カップ式自動販売機を設置する際には、食品衛生法に基づき、「喫茶店営業」の許可が必要になります。これらの自動販売機は、法的には喫茶店と見なされているのです。その理由として、これらのドリンクは自動販売機の中で水とシロップなどを混ぜて作られていて、この工程が調理に該当すると判断されているからです。そして、喫茶店の営業の許可基準のひとつとして、喫茶店は原則として屋内で営業をするものと定められています。これらの自動販売機が屋外で設置できないのは、こういう理由からでした。

というわけで、このカップ式自動販売機には必ず「喫茶店営業許可証」が貼られています。もし見かけたら、どこに貼られているか探してみてはいかがでしょうか。

上野公園にはメガネの記念碑がある

東京・上野公園の不忍池のほとり、弁天堂の近くに「めがね之碑」という変わった石碑が設置されています。この碑にはメガネのレリーフが彫られていて、独特な存在感を放っています。なぜこのような碑が上野公園のこんな場所に建てられているのでしょうか。

これは、江戸時代に弁天堂を創建した天台宗の僧・天海に由来します。彼は亡くなった後に「慈眼大師(じげんたいし)」という名前を贈られています。この「慈眼」という言葉は、読み替えると「眼をいつくしむ」となります。そのことにあやかって、1968年に東京眼鏡販売店協同組合がこの地に「めがね之碑」を建造しました。

ちなみに、この碑に彫られているメガネは、静岡市の久能山東照宮に保管されている、徳川家康が実際に使用していた鼻眼鏡をモチーフにして作られたそうです。

また、弁天堂では毎年1回、この協同組合によるメガネの供養会が開催されています。不要になったメガネを組合加盟店に持って行けば、無料で供養してくれるそうです。もし使わなくなったメガネがあれば、供養を依頼してみてはいかがでしょうか。

サツマイモを世界に広めたのは、コロンブス

寒い時期に食べると美味しい焼き芋。その材料となるサツマイモは、紀元前800年から1000年ほど前に中央アンデス地方で栽培が始まったと言われています。このサツマイモはしばらくの間、中南米でしか食べられていませんでしたが、15世紀頃になってようやくヨーロッパに伝わりました。そのきっかけを作ったのが、かの探検家コロンブスでした。

コロンブスは15世紀末に中南米地域に到達し、そこでサツマイモと出会いました。そしてそのサツマイモを、航海を資金面で支援してくれたスペインのイザベル女王に贈り物として持ち帰ったそうです。それがヨーロッパに伝わった最初のサツマイモだということです。

ただ、ヨーロッパは中南米と違い気候が涼しく、サツマイモの栽培に適さなかったため、広く普及するにはいたりませんでした。その後、スペイン人やポルトガル人が東南アジアの国々を植民地化した際に、サツマイモが東南アジアに伝わります。東南アジアはサツマイモ栽培に適した暖かい気候であるため、次第に広く作付けされるようになり、そこからヨーロッパをはじめ多くの国に普及していきました。

かつて甲子園球場には、陸上競技用のトラックがあった

高校球児の憧れの場所である甲子園球場。完成したのは1924年、大正13年のことでした。この年の十干十二支が「甲子(きのえ)」であったことから、「甲子」を読み替えた「甲子園」という名前がつけられたということは、ご存知の方も多いかもしれません。では、この甲子園球場が完成当時、陸上トラックがあったことをご存知の方はどれだけいるでしょうか?

完成当時の甲子園球場は「甲子園大運動場」という名前でした。その名の通り、野球だけではなく、陸上競技やラグビーなどさまざまな競技が行われる多目的運動場として利用されることを前提に設計されていました。一塁側と三塁側のファウルグラウンドには100mの直線トラックがあり、外野にもおよそ85mほどの直線トラックが設けられ、それらをつなぐ形で一周430メートルほどのコースが作られていました。また、その内側にラグビーやサッカーが行われるコートも配置されていました。そのため、ホームベースから左右両翼までがおよそ112m、センターまでもおよそ119mと、他の球場に比べて非常に大きく作られていました。

しかし、1929年には「甲子園南運動場」が開場し、陸上競技や他の球技はそこで行われるようになったため、甲子園球場は野球専用の施設として機能するようになりました。

裏が真っ白のお札がある

1927年、昭和2年に発行された200円札。このお札を初めて見た人はみな驚くことでしょう。表面は通常のお札にしか見えませんが、ひっくり返して見てみると、なんと真っ白。何も描かれていないのです。額面を表す数字すらありません。

これは、関東大震災後の経済の混乱が深く関わっています。当時、銀行が破綻するという噂が広まり、人々が預金を引き出そうと殺到する事態が起こりました。日本銀行はこれに対応すべく、急遽新しいお札を発行することを決定しました。しかし、あまりにも急だったために、通常の印刷工程では間に合いません。そこで、表には肖像を描かず、額面と簡単な模様のみを印刷し、裏面は白紙のままで製造するという簡略化が行われました。それで誕生したのが、この200円札というわけです。

この200円札は、ただちに全国の銀行に配布され、使用されました。このお札を見た人々は、銀行にはまだ十分資金があるということで安心して、破綻の噂も次第におさまりました。

その後、この200円札は騒ぎが終わると多くが回収され、現在残っているものは希少価値が非常に高く、1枚数十万円で取引されていることもあるようです。

箱根駅伝では、監督が選手に声をかけるタイミングは決まっている

お正月の風物詩のひとつである箱根駅伝。監督が伴走車から選手に向けてアドバイスを送ったり、気合を入れるシーンも見どころのひとつとなっていますが、この監督からの声かけをするタイミングには、実は細かい決まりが設けられています。

許されているのは、特定区間を除き、各区間のそれぞれ1km、3km、5km、15km、20kmの地点だけで、それぞれ1分間だけという決まりになっています。また、交通事情によっては声かけができないこともあるそうです。

これは、監督が乗る車両は運営によって管理されている車であるため、勝手に行動することが禁止されているからです。車両を提供している以上、声かけは運営の指示に従ってほしい、ということです。

そのため、限りあるタイミングの中、監督がどのような内容を伝えるかも重要な作戦のひとつとなります。次回の箱根駅伝を見る際には、監督の掛け声にも注目してみると、また違った面白さを発見できるかもしれません。

かつては推理小説に中国人を出してはならないルールがあった

推理小説の世界には「ノックスの十戒」と呼ばれる、作家が守るべき基本ルールが存在します。

これは、イギリスの作家ロナルド・ノックスが1928年に発刊した著書の中で記したもので、多くの作家はこれを守って推理小説を書いていました。読者に公平に推理を楽しんでもらうという基本理念のもと、「犯人は物語の当初に登場しなければならない」「探偵が事件を解決する手段として超能力などを用いてはならない」など、全部で10のルールが定められています。しかし、この中に「主要人物として中国人を登場させてはならない」という、現代では不適切とされるものも含まれています。

なぜ、このようなルールがあったかというと、当時の欧米では、超能力を操る中国人が犯罪を起こす低俗なスリラー小説が流行していたからです。そのようなキャラクターが犯人だと、読者に推理の楽しさを提供できないという考えから、このような規則を記したとされています。ただ、おそらくノックスは、犯罪をいかにも犯しそうな謎めいた人を安易に登場させるべきではない、という意図を込めていたのかもしれません。

ボクシングの試合では、ヘッドギアをつけているほうが逆に危険

最近のアマチュアボクシングの試合では、選手が頭を守るヘッドギアを着用している姿をあまり見かけません。一見すると、ヘッドギアを着用したほうが選手も安全が確保できるように思えますが、実際にはヘッドギアをつけないほうが安全であるということがわかっています。

ボクシングの試合で怖いのは、パンチの衝撃による脳しんとうです。脳しんとうは特に、あごに受けるパンチによって起こりやすいということがわかっています。これはあごの衝撃が他の部分より頭部や脳を素早く揺さぶりやすくなるからです。しかし、ヘッドギアはあごを守る構造にはなっていません。一番弱い部分を防護していないため、十分な効果が期待できません。

また、ヘッドギアはボクサーの視界を狭めてしまい、パンチを避けるのが難しくなります。加えて、ヘッドギアを装着していることによる安心感から、選手が油断し、防御がおろそかになる可能性があるとされています。

これらの理由から、ヘッドギアを着用しないことが選手の安全性を高めるということで、使用されなくなっていったそうです。

トゲがない栗がある

栗といえば、イガにあるトゲ。栗拾いの際には、あのトゲで痛い思いをした人もいることでしょう。しかし、イガにトゲがないという画期的な品種が存在します。

この栗は、明治時代に山形県の中山町で、ある人物が藪の中で偶然発見したもので、それを屋敷内に移植して栽培していたところ、研究者や苗木業者などの間で評判となり、後に、その接ぎ木が各地の苗木屋に送られたことから、山形だけでなく全国に広がるようになったそうです。

なぜこのようなトゲのない栗が生まれたのか、はっきりとした理由は解明されていません。おそらく突然変異によるものだと考えられています。ただ、この栗はトゲがまったくないわけではなく、表面にうっすらと短いトゲが生えています。いわば剃りたてのヒゲのような状態といったところでしょうか。そのため、指に刺さる心配はなく、安心して触ることができるというわけです。

このトゲなし栗、現在は苗木としても販売されています。興味のある人は、一度育ててみてはいかがでしょうか。

マリオの名前の由来は、アメリカの倉庫のオーナー

1981年に稼働したアーケードゲーム『ドンキーコング』で初登場し、現在は日本を代表するキャラクターとなった任天堂のマリオ。この名前は、実在するアメリカ人実業家の名前を拝借して命名されたそうです。

その実業家とは、イタリア系アメリカ人のマリオ・セガールという人物です。彼は、当時アメリカにあった任天堂の子会社に倉庫を貸していました。ある日の会議中、倉庫の家賃未払いの苦情を言いに会社に訪れたマリオさんを見て、スタッフが彼の名前をキャラクターに採用してはどうか、ということを思いつき、こうして「マリオ」という名前が誕生しました。

ちなみに、弟のルイージは、兄のマリオに顔が「類似」しているから名付けられたと言われていますが、実は違います。マリオの近くにいても違和感のないイタリア人っぽい名前は何か、と考えた結果、「ルイージ」という名前が生まれたということです。

ツール・ド・フランスの第1回優勝者は、第2回で鉄道に乗って失格になった

毎年7月に開催される自転車の最高峰レース「ツール・ド・フランス」。第1回は1903年に開催され、モーリス・ガランという選手が優勝しました。彼は第2回にも出場しますが、そこでとんでもないことをしでかします。

第2回大会でもガランは2位を大きく引き離し、見事に連覇を果たします。しかし、その4カ月後、彼にある疑惑が浮かび上がります。それは、彼が途中で鉄道を利用して移動したというものです。実際に調査したところ、彼だけではなく、1位から4位までのすべての選手が鉄道を使っていたことが判明しました。また、ガランは鉄道の利用以外にも伴走車に乗っていたり、伴走車につかまって走行していたこともわかり、彼ら全員に失格処分がくだされました。

当時はそれ以外にも、スタート前に自転車のブレーキレバーが何者かに破壊される、途中で選手が集団で襲撃されるといった事件が記録されています。今でこそ、このような不正が起こらないよう厳重なチェックが行われていますが、当時はまだテレビ中継もなく、審判員も少なかったこともあり、このような考えられない事件がしばしば起こったのだそうです。

ゾウは、歯が4本しかない

アフリカやインドなどで見られるゾウ。あれだけの大きな体をしていることから、歯もたくさん生えているように思われるかもしれません。実はゾウの歯の数は、牙を除くと口の中で4本しか生えていません。

ただ、4本とはいえ、そのひとつひとつはかなり大きく、人間の手のひらと同じぐらいの幅があり、すべて臼歯となっています。これらの歯が上に2本、下に2本生えていて、ゾウはこれで硬いものを砕いたり、すりつぶしたりして食べています。

しかし、どれだけ頑丈であっても、硬いものを多く食べるためか、歯はすぐにすり減ってしまうそうです。その代わり、ゾウの歯は一生で6度生え変わります。ユニークなのはその生え変わり方で、人間の歯の場合は下から垂直に生え変わりますが、ゾウの場合は口の奥から前に水平に移動するようにして古い歯を押し出し、新しい歯に生え変わります。

そして、6回の生え変わりが終わると、それ以降は死ぬまで同じ歯を使うことになります。その歯がすり減ってしまうとエサを十分食べられなくなり、衰弱し、やがて命を落としてしまいます。

『西遊記』に登場する沙悟浄は、河童ではない

日本でもおなじみの『西遊記』。三蔵法師とその弟子である孫悟空、猪八戒、沙悟浄が登場します。彼らには、それぞれサル、ブタ、河童というイメージが強いかもしれません。確かに孫悟空はサル、猪八戒はブタで間違いありませんが、実は沙悟浄が河童であるということは原作では明言されていません。

沙悟浄は目と髪の毛が赤く、頭頂部に髪がないという河童に似た特徴を持っていますが、河童の最大の特徴である頭の上の皿はありません。ではなぜ、彼が河童という認識が広まったかというと、その登場シーンが深く関係しているようです。

『西遊記』の中で沙悟浄が最初に登場したのは「流沙河(りゅうさが)」と呼ばれる砂漠地帯でのシーンでした。ところが、この「流沙河」に「河」という字が使われていたため、「河に謎の存在がいる」ということで、日本で翻訳されたときに、河に縁のある妖怪、河童が彼に当てられました。その翻訳が日本中に広まったことで、沙悟浄は河童というイメージが定着したとされています。

では、沙悟浄はいったい何者なのか。実際のところ、はっきりとわかっていません。ただ、中国では、流砂の中で暮らしていたことから、「流砂の精」と考えられています。

ターバンを頭に巻くインド人は、実は少ない

インド人の男性を想像したとき、頭にターバンを巻いている姿を思い浮かべる人も多いことと思います。実は、インドで実際にターバンを巻いている男性はそれほど多くありません。というのも、ターバンを巻くのは特定の宗教を信仰している人々だけだからです。

日常的にターバンを巻いている男性はシク教という宗教の信者のみです。シク教では戒律でターバンを身につけることが義務付けられています。そんなシク教の信者は、インドの全人口の1.7%にあたる2400万人ほどで、実は非常に少数派です。

では、そんな少ないのになぜインド人はターバンを巻いているイメージが強いのかというと、シク教徒の男性は屈強な人が多く、軍人やガードマンとしてインド国内外で活動しています。また、公務員や運転手として、多くの人の目に触れる職業にも就いています。そんな彼らがターバンを巻いて仕事をしている姿を多く見かけたことから、インド人=ターバンを巻くというイメージが定着したのではないかと考えられています。

ただ、最近ではシク教徒でなくても、外国人客が多いレストランなどでインドらしさを演出するためにターバンを巻いて接客しているケースも増えているそうです。

卓球の技「チキータ」は、バナナから名付けられた

卓球の試合中継でよく聞く「チキータ」。これは、バックハンドで回転をかけながらボールを打つことで攻撃を仕掛ける手法のことです。1990年代にチェコのピーター・コルベルという選手が編み出し、後に中国の選手が世界選手権で多用して優勝したことで、多くの選手が使用するようになりました。そんな「チキータ」という名前、実はバナナのブランド名に由来しています。

なぜバナナの名前になったかというと、打たれたボールが大きなカーブを描いて飛ぶからです。そのカーブを見た考案者のコルベルが、まるでチキータバナナのようだと感じたことから、「チキータ」という名前をつけたそうです。もし、そのとき彼が別のブランドのバナナを思い浮かべていたら、違う名前になっていたかもしれません。

現在、チキータは卓球のトップの世界では当たり前の技となっており、最近ではチキータとは逆の回転をかけてレシーブする「逆チキータ」という技も誕生しています。こういう名前の由来を知ったうえで試合を観戦すると、解説を聞く楽しさが一層増すかもしれません。

傘はもともと、権力の象徴として使われていた

雨の日にはみなさん、傘をさすでしょう。その歴史は非常に古く、古代エジプトやオリエント文明の時代に誕生したとされています。ところが、当時の傘は現在のように雨を防ぐ道具ではなく、むしろ権力の象徴として用いられていたそうです。

というのも、古代エジプトやオリエントでは雨がほとんど降らず、非常に日差しが強かったため、日傘として使うのがふつうでした。権力者は日差しから身を守るために常に傘をさしていました。しかし、彼らは自ら傘を持つことはなく、その役を担っていたのは従者でした。その姿は儀式の場などでも見られ、その際に権力者が常に日傘に守られているというイメージが形成されたことで、傘は権力の象徴として認識されるようになりました。

その後、古代ローマやギリシャ時代になると、無駄な装飾が施されていない傘が誕生し、一般女性の間から徐々に広まっていきました。ちなみに、現在私たちが使っている雨傘が登場したのは17世紀頃のことだそうです。

アメフトのスーパーボウルの「ボウル」は、「球」という意味ではない

毎年2月に開催されるアメリカンフットボールの一大イベント、スーパーボウル。このイベントには多くのアメリカ人が会場に集まるだけでなく、テレビなどを通じて観戦する人も非常に多く、その日から数日間はスーパーボウルの話題で持ち切りになります。ちなみに、テレビでのスーパーボウルの視聴率は40%を超えると言われています。そんなスーパーボウル。この「ボウル」は、アメフトで使われるボールを意味する単語だと思う人もいるかもしれませんが、実はそうではありません。

では、この「ボウル」はどのような意味なのかというと、「サラダボウル」など、どんぶり鉢のような容器を指す言葉です。なぜこの「ボウル」が名前に使われたかというと、アメリカンフットボールの試合が行われるスタジアムの形が、まるでどんぶりのように見えることからきているそうです。

また、スーパーボウルといえば試合の休憩時間に行われる豪華アーティストによるハーフタイムショーが有名ですが、一説では、このショーはテレビ視聴者が休憩中に一斉にトイレに行き、水道に負担がかかるのを防ぐために行われているという話があります。ただ、これは都市伝説の域を出ない話のようです。

ビル・ゲイツがApple社の広告に出たことがある

マイクロソフトの創業者、ビル・ゲイツ。そんな彼がライバルであるApple社の広告に出演することは通常、考えられません。しかし、1984年にApple初のパソコン、Macintoshがお目見えしたとき、その広告にビル・ゲイツが登場しています。

実は当時、マイクロソフトはMacintosh向けのソフトを開発する企業のひとつでした。現在、表計算ソフトの代表的存在となっているマイクロソフトの『Excel』は、当初、Macintoshのために作られたものでした。そのことから、Macintoshのソフト開発会社の代表として、Appleの広告に出演したというわけです。その広告にはビル・ゲイツの「Macのためにビジネスソフトを一生懸命作ります」という一言が掲載されています。

しかし、1985年にマイクロソフトがWindowsの初代バージョンを発表しました。それに対し、Appleのスティーブ・ジョブズが激怒し、「WindowsはMacintoshをパクった」と糾弾するまでに至りました。この件を機に、Appleとマイクロソフトの協力関係は途絶えることになりました。

天然カツオの中には数十匹に1匹、まずいカツオがいる

通常、穫れたての魚はどんな魚でも美味しいものでしょう。特にカツオとなると、それは格別なものでしょう。しかし、そんな天然のカツオでも、数匹から数十匹に1匹の割合で、とんでもなくまずいカツオがあるのだそうです。

このカツオは「ごし鰹」と呼ばれるもので、身が硬く、非常に血生臭いにおいを持つため、刺身として食べると吐き出してしまうほどだとか。また、この生臭さはタタキなどにしても残ってしまうため、非常に厄介なものとして考えられています。

しかも、このごし鰹は外見で見分けることも非常に難しく、プロでも実際にさばいて初めて判断できるほどだそうです。そのため、別名「魚屋泣かせ」とも呼ばれており、間違ってごし鰹を仕入れた店は泣き寝入りするしかないそうです。

ちなみに、なぜこんなカツオが誕生するのか、その理由は解明されていません。もし原因が判明すれば、今後、ごし鰹と通常のカツオとの正確な見分け方が見つかるかもしれません。

「死神」と呼ばれている機関車がある

蒸気機関車や電気機関車といった機関車には、見た目などから様々なニックネームがつけられていました。例えば、C57形の蒸気機関車はその美しい姿から「貴婦人」、EF55形の電気機関車は外観が似ているところから「ムーミン」など。しかし、中には恐ろしいニックネームのものも存在します。

それがJR東日本の電気機関車、EF64形のうち、1030、1031、1032号機の3機につけられた「死神」です。なぜこんな恐ろしいあだ名なのかというと、これらの機関車は、廃車となった車両を牽引して解体工場へと輸送する役割を担っていたからです。つまり、まもなく役目を終える、すなわち死んでしまう車両を「墓場」へ連れて行くというイメージから名付けられたというわけです。

ただし、この「死神」も老朽化などにより引退が予定されています。今まで多くの車両を運んできた死神が、他の死神に連れていかれるという最後の旅路を迎える日も、そう遠くはないかもしれません。

太陽光発電でもっとも発電量が多いのは、夏ではない

最近は家の屋根などで太陽光発電用のソーラーパネルを見かけることが増えてきました。そんな太陽光発電ですが、太陽が出ている時間が長い夏にもっとも多く発電するというイメージがあるかもしれませんが、実はそうとは限りません。

というのも、夏は太陽の出ている時間が長く、光を集めやすい時期ではあるものの、同時に気温が30度を超える日が増えます。そうなるとソーラーパネルの表面も高温になり、最大80度まで達することもあります。このソーラーパネルの内部は半導体のシリコンで作られていますが、このシリコンは高温に大変弱いという性質があります。あまりにもパネルの表面温度が上がりすぎると、シリコンが正常に働かなくなり、発電効率が下がってしまうのです。そのため、夏場は思ったほど発電量が増えないというわけです。

では、いつ頃が発電量が多いかというと、5月がもっとも多いそうです。日照時間がある程度長く、かつ気温がそれほど高くないため、発電効率が高くなるのが理由のようです。

競馬の障害レースの距離が長いのは、馬の安全を考えてのこと

競馬には、速さだけを競う平地レースと、途中の障害物を競走馬が飛び越える障害レースがあります。その障害レースの走行距離を見ると、3000mから4000mと平地レースに比べて長いのが特徴です。ただでさえ障害物を飛び越えるというハードなことをさせているのに、平地よりも距離が長いというのは、馬がかわいそうではないかと思うかもしれません。しかし、この長距離は競走馬の負担を考慮して設定されたものだそうです。

というのも、距離が長くなることで競走馬はスタミナをキープするために走るスピードを抑えるようになります。そうすることで、競走馬が障害物を勢い任せで飛び越えないようにしているのです。もし障害物を勢いよく飛び越えると、馬が転倒したり、ジョッキーが落馬するリスクが高まってしまいます。それを防ぐための安全対策として、この距離になっているというわけです。

また、競馬ではレースごとに競走馬に対して「負担重量」というジョッキーの体重や鞍などの重さが指定されていますが、同じくスピードを抑えるという理由で、障害レースの負担重量は平地レースよりも重めに設定されています。

セロハンテープは、木から出来ている

日常生活や工作でよく使われるセロハンテープ。これが何で出来ているか説明できる人は少ないでしょう。中にはプラスチックでできていると思う人もいるかもしれません。しかし、原料をたどっていくと、セロハンテープは木材から生まれています。

セロハンテープはその名の通り、セロハンでできたテープのことを指します。そのセロハンの作り方はというと、木材のチップから取れる植物の繊維の塊であるパルプを溶かし、化学反応を起こさせて、まずは透明なセロハンフィルムが完成します。そこに、天然ゴムから作られた粘着剤などを塗りつけて乾燥させることで、セロハンテープが出来上がるというわけです。

つまり、セロハンテープはすべて天然素材でできており、ゴミとして燃やしても有毒ガスは発生しません。そのため、ゴミとして出す場合は「可燃ごみ」として出しても問題ありません。

ヨーグルトはかつて、牛乳と同じ形のパックで発売されていた

現在、多くのヨーグルトは台形を逆さまにしたような形のパッケージに入れられて販売されています。しかし、1973年に日本で初めて本格的なプレーンヨーグルトが発売された当初は、現在の牛乳パックと同じ縦長の屋根型の紙パックに収まっていました。

ただ、この容器は多くのお客さんから批判を受けました。というのも、当時のヨーグルトは砂糖を入れて寒天で固めたものが主流で、このパッケージだと中身が取り出しにくかったからというのがその理由。また、牛乳と間違えて購入した人もいたため、多くの苦情が押し寄せたそうです。

その結果、パッケージの形の再検討が行われ、スプーンですくいやすく、安定感があって倒れにくい形状として、現在の逆台形の形が採用されました。この新しいパッケージのヨーグルトが発売されたのは1981年のことで、パッケージ改良に実に8年間を要したことになります。

富士山に最初に登った女性は、ちょんまげを結っていた

毎年多くの登山客で賑わう富士山。実はこの山に女性が登ることが許されたのは、明治時代に入ってからのことでした。それまで富士山は霊山と考えられていたため、信仰上の理由で女性の登山が禁じられていました。しかし、江戸時代後期の1833年、その禁を破り登った女性がいます。

彼女の名前は高山たつ。キリシタン大名として知られる高山右近の直系の親族とされており、尾張名古屋藩で女中として働いていたそうです。そんな彼女は25歳のとき、富士山を信仰する宗教のひとつである不二道(ふじどう)の開祖・小谷三志(こだに・さんし)の手引きにより、男性5人と富士の中宮にしばらくこもったのち、隠れるようにして登頂しました。その際、彼女は女性であることがバレないように、わざわざちょんまげを結い上げて男装していたそうです。

その後、彼女は女性の不遇な状況を打破すべく、男女平等を説き、富士山に女性が登れる環境を作るべく尽力しました。そしてその働きかけが功を奏したのか、1872年、明治5年に女性による富士登山が解禁されました。現在、誰でも自由に富士山に登ることができるのは、この高山たつの功績があったからこそなのです。

ウォンバットが子どもを育てるためのポケットは、後ろ向きについている

オーストラリアに生息するウォンバット。そのころころした姿はどことなくユーモラスで、癒し系の動物といえるでしょう。そんなウォンバットですが、有袋類であるため、メスの体には赤ちゃんを育てるためのポケットがあります。しかし、このポケットが非常に変わっており、なんとお尻のほうに入口が向いています。

というのも、ウォンバットは穴を掘って巣を作り、そこで生活する習性があります。もし子どもをポケットに入れたまま穴を掘った場合、穴が前向きだと、掘った土が赤ちゃんの顔にかかったり、ポケットの中に入ったりする可能性があります。それを防ぐためのに後ろ向き。何とも自然はうまくできれいるものです。

ちなみに、ウォンバットの赤ちゃんがこのポケットの中で暮らすのはおよそ5カ月ほどで、それ以降は外に出て、お母さんのそばで生活するようになります。

もし動物園で子育て中のウォンバットを見る機会があれば、運が良ければ、お母さんウォンバットの後ろ足の間から、顔を覗かせる赤ちゃんウォンバットの姿を見られるかもしれません。

オーストラリアには、水面がピンク色の湖がある

オーストラリア西海岸の都市パースから北におよそ500kmの場所にある湖、ハットラグーン。ここを初めて見る人は非常に驚くかもしれません。というのも、この湖の水の色がピンクだからです。

ハットラグーンは別名「ピンクレイク」とも呼ばれ、交通の便が悪い場所にありながら、多くの観光客が訪れる人気スポットとなっています。そのピンク色の湖面は時間や天候によって鮮やかになったり、淡い色合いになったりと、さまざまな表情を見せてくれます。

なぜこのような色になるのかというと、この湖は海水と淡水が混ざりあった汽水湖で、マイクロアルジェと呼ばれる特殊な藻が生息しているからです。この藻がピンク色をしているために、このような光景が生まれたというわけです。

一年を通じて素敵な景色を楽しむことができますが、一番良いと言われている時期は、オーストラリアが春を迎える9月の晴れた日の昼頃だそうです。この時期には、美しいピンク色の湖面に加え、湖周辺に咲くさまざまな美しい花も楽しむことができ、その相乗効果で幻想的な景観を堪能できます。

「立ち往生」という言葉は、武蔵坊弁慶から生まれた

物事が途中で行き詰まり、どうにもできないことや、その場から動けなくなってしまうことを「立ち往生」と言います。この言葉の語源は、鎌倉時代の人物である武蔵坊弁慶からきています。

1189年に起こった衣川(ころもがわ)の戦いで、奥州藤原氏の当主・藤原泰衡(ふじわらのやすひら)は数百騎の兵を引き連れて源義経の一行を襲撃しました。その際、義経に仕えていた弁慶は義経を守るために、お堂の入口に立って、向かってくる敵兵を食い止める捨て身の作戦を敢行。このとき弁慶は敵から無数の矢を受けましたが、そこで倒れることなく、お堂の入口を守り続けたまま、立った状態で絶命したということです。

後にこの話は「弁慶の立ち往生」として伝説となり、語り継がれるようになりました。この、立ったまま死んでしまうという状態から、途中で前にも後ろにも動けなくなるという意味で「立ち往生」という言葉が使われるようになったのだそうです。

「天使」と「キューピット」はまったくの別物

天使とキューピッド。絵画で描かれているのを見ると、どちらも背中に翼が生えた赤ちゃんのような姿であるため、同じものであると勘違いしている人も多いかもしれませんが、実はまったくの別物です。

天使は、人々に神の意志を伝えたり、人々を守ったりする神の使者たちのことで、ガブリエルやミカエルなど、さまざまな天使が存在します。一方、キューピッドはローマ神話に登場する愛の神で、ギリシャ神話のエロスに相当します。普段、弓矢を持っていて、その矢で射抜かれた人は、最初に出会った相手を好きになるという力を持っています。

では、なぜまったく異なる存在にもかかわらず、似たような姿で描かれているかというと、その理由ははっきりと解明されていません。キューピッドはもともと翼のある青年の姿で描かれていましたが、紀元前3世紀頃から徐々に子どもの姿で描かれるようになり、ルネサンス期になると完全に子どもとして捉えられるようになりました。さらに、バロック時代にはキューピッドはぽっちゃりとした幼児として描かれるようになり、現在のような天使と見分けがつかない姿のイメージが定着したそうです。

「はなむけの言葉」といったときの「はな」とは、馬の鼻のこと

転勤や卒業などでこれから去って行く人に対して述べる「はなむけの言葉」。この「はなむけ」とは何のことを指しているかご存知でしょうか。実は「はなむけ」の「はな」とは、馬の鼻のことを意味しています。

この「はなむけ」、正しくは「馬の鼻向け」といい、旅立つ人の安全を祈って、その行き先の方角へ馬の鼻を向ける習慣のことを指していました。それが転じて、旅立ちや門出を祝う際に金品や激励の言葉などを贈ることを意味するようになり、現在のように「はなむけの言葉」という表現で使われるようになったのです。

したがって、あくまで「はなむけの言葉」というのは誰かが去るときに贈る言葉であるため、歓迎会や結婚式などで「はなむけの言葉を贈る」というのは間違った使い方になります。この点は注意しなければなりません。

古代のオリンピックでは、一種目だけしか行われていなかった

現在のオリンピックの前身となったのは、古代ギリシャで行われていた「オリンピア祭典競技」、いわゆる古代オリンピックです。紀元前776年から393年までのおよそ1200年間にわたり、4年に1度、合計で293回も開催されました。

では、そんな古代オリンピックではどのような競技が行われていたのでしょうか。実は第1回から第13回大会までの競技は、1スタディオンというおよそ191mを走る「スタディオン競走」1種目しか行われていませんでした。このスタディオンとは、オリンピックが開催された競技場の名前に由来するもので、その競技場に合わせてコースが設けられ、そのコースの長さが1スタディオンという距離の単位となりました。

その後、古代オリンピックは競技種目が徐々に増えていきます。14回大会からはおよそ400mを走る「ディアロウス競走」、15回大会からはスタディオンのコースを10往復する長距離走「ドリコス競走」が追加されました。そして18回大会からは、1人の選手が短距離競走や幅跳び、レスリングなど5種目で競う「ペネタスロン」が導入され、大会もますます華やかになっていきました。

マヨネーズで、人工の真珠を作ることができる

どこの家庭でも置かれているマヨネーズ。そんなマヨネーズを使って人工の真珠を作るという驚きの技術が存在します。

どのように作るかというと、まず、マヨネーズ、うま味調味料、ラー油、かつおだし、コンソメ、中華だし、カルシウム、洗濯のり、砂糖を用意し、これを水槽の中などでおよそ5時間ほど混ぜ合わせます。その混ぜ合わせた液体に、真珠の核となるものを糸に吊るして入れ、数日間置くと完成するそうです。ちなみに、この核となるものはビー玉など身近なもので良いとのこと。

なぜ、これで真珠ができるかというと、この液体の中に真珠の本来の成分であるカルシウム、アミノ酸、核酸、ペプチド、脂肪酸がすべて含まれていて、これらが数日間のうちに核となるものに膜となって付着することで、真珠が出来上がるというわけです。なお、マヨネーズは艶出しの役割を果たしているそうです。

この方法は福井県の研究所で開発された技術で、科学的には不可能ではないことが証明されています。しかし、非常に作るのが難しいらしく、成功した人はほとんどいないようです。我と思わん方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

シマウマのキックは、ライオンを倒すほど強烈

アフリカの草原などに生息しているシマウマ。その穏やかな外見と草食動物であることから、非常におとなしい性格であろうと思われがちですが、実際にはそうではなく、肉食動物に引けを取らないたくましい一面が見られます。

実はシマウマは非常に強いキック力を持っています。その後ろ足から繰り出されるキックは、一撃でライオンの頭蓋骨を粉々にしたり、背骨を折ったりと、致命傷を負わせることができます。また、キックだけでなく噛みついたり、前足で蹴るといった攻撃手段も持っており、全方向からの攻撃に対応できる力を備えています。

さらに、シマウマは逃げ足が早く、その時速はおよそ65km。ライオンの平均速度が時速60kmほどであるため、まず追いつくことができません。くわえて、シマウマは持久力にも優れており、長時間このスピードを維持することもできます。さらに小回りも利くため、キックを繰り出さずともたくみに逃げ切ることが可能です。

動物園では平和なイメージが強いシマウマですが、こうした一面を知ると、ちょっと見方が変わるかもしれません。

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