よみもの|聞くトリビア(読む編)

『YouTube公開』「出なくなったペンは○○○に入れると復活する!?
【朗読】作業の効率が上がる雑学」【聞くトリビア】

『AIがわざと人を騙そうとすることがある!?』
『音に反応して動く植物がある!?』

聞いていれば作業がはかどる、面白雑学動画!
驚きの雑学の数々を、フリーアナウンサー大橋俊夫氏の朗読とともにお楽しみください。


こちらは動画の内容の書き起こし記事です。

音声と一緒にお楽しみください。

「爽やか」という漢字にある4つの×は、入れ墨を表している

「爽やか」という漢字は、「大」という字に4つのバツを加える形で表されますが、実はこのバツには「爽やか」とはかけ離れた意味があります。

このバツは、もともと体に彫る「入れ墨」を表しているそうです。また「爽やか」の「大」の部分は女性の死体を表していて、その胸とお腹の部分にバツ4つの入れ墨が施される形で構成されています。

この漢字が生まれた古代中国では、死者は魂を清らかな状態に保っておけば、いつかは復活できると信じられており、さらには、バツ印の入れ墨には邪悪なものが体に入ってこなくなる効果があるとも考えられていました。そして、女性は子どもを産み育てる存在であるため、母乳が出る胸と、赤ちゃんが育つお腹は特に守らないとならない部位であるということで、胸と腹の4ヶ所に入れ墨を施していました。「爽やか」という漢字は、そうした風習を象徴したものと考えられています。

入れ墨が入れられた死体は、魂が汚れていない清らかな存在、すなわち「爽やか」な状態であるということから、この漢字が生まれたというわけです。

ストレスを感じて自殺するサルがいる

ストレスで心がやられて自殺してしまうのは人間だけだと思いがちですが、実はサルの中にもストレスで悩み、自ら命を絶つものもいます。それがフィリピン中部、ビサヤ島のボホール州に生息する「ターシャ」です。

体長は平均10cm、体重は120gほどで「世界最小の霊長類」と呼ばれ、その愛らしい姿をひと目見ようと、多くの観光客がビサヤ島を訪れます。しかし、このターシャは繊細な性格で、光や人間との接触を苦手とするため、観光客にフラッシュをたかれて写真を撮られたり、体に触られたりすると、ストレスをためこんてしまいます。そして、ストレスが限界に達すると、自ら硬い石や木に頭を打ちつけて命を落とすこともあるそうです。

そんなターシャですが、繊細な性格に加えて、乱獲されたことにより絶滅の危機に瀕したことから、フィリピンでは絶滅危惧種に指定されており、現在では政府により保護されています。触れることも禁止されているため、もしフィリピンに行ってターシャを見かけても、遠くからそっと眺める程度にとどめましょう。

オスの昆虫をメスに変える微生物がいる

昆虫の体に入り込む微生物の一種「ボルバキア」、実は宿主の昆虫の体に恐ろしい変化をもたらすとして恐れられています。その変化とはオスの昆虫をメスへと性転換させるというものです。

これはボルバキアが、昆虫がもつ性別の決定に関する2個の遺伝子を操作することで起こる変化です。なぜこのような操作を行うかというと、ボルバキアはオスの精子に潜り込むことはできず、卵子を通じて次世代の宿主に入り込むからです。オスのままの状態で入り込んでしまうとそこで死を待つだけになってしまうため、その昆虫をメスにして生き延びようとしているわけです。

また、ボルバキアは性転換以外にも、成虫になる前のオスだけを殺すことや、メスがオスと交尾しなくてもメスを産むようにしたり、感染したオスと感染していないメスが交配すると卵を孵化できなくするなど、その昆虫の生殖システムを狂わせる恐ろしい行動を取ります。一度感染してしまうと普通に子孫を残すことができなくなるというわけです。

もし、このような微生物が人間に影響を与えたとしたらどのようになるか、考えるだけでゾッとしてしまいます。

ライオンゴロシという植物がある

アフリカ南部やマダガスカルの砂漠には、非常に恐ろしい名前の植物が繁殖しています。その名も「ライオンゴロシ」。英語でも「デビルズクロウ(悪魔のかぎづめ)」と呼ばれるなど、名前からして恐ろしさが伝わってきます。

この植物は、鋭く固いトゲを持つことが特徴で、うっかり踏んでしまうと足に刺さり、傷を負ってしまいます。また、トゲの先にはフックのような返しがついているため、うまく抜くことができません。野生動物の場合、歩くたびにトゲが深く刺さり、傷が化膿して、最後には命を落とすこともあります。これは獰猛なライオンでさえ例外ではなく、実際に命を奪われることもあるため、「ライオンゴロシ」という恐ろしい名前がつけられました。

また、このライオンゴロシは、死んだ動物の骨や、大地に染み込んだ血液などを栄養分として芽を出し、次の獲物となる動物が現れるのを待ち構えます。ライオンゴロシは、その名前にふさわしい、恐ろしい性質を持った植物なのです。

チンパンジーは、お尻で相手を見分けている

人は相手の顔などを見て、その人が誰かを判断します。実は同様のことをチンパンジーもしており、同じような形で相手を判断します。しかし、チンパンジーが見るのは相手の顔だけではありません。では、顔以外どこを見るのかというと、相手のお尻です。

というのも、チンパンジーの社会ではお尻は非常に重要な部位と考えられているからなのです。排卵期のメスはお尻のあたりが膨張して赤くなり、それを魅力的に感じたオスを呼び寄せる習性があります。人間が顔などを見て魅力を感じるのと同様に、チンパンジーはお尻を見て魅力を感じているというわけです。そう考えると、チンパンジーがお尻で相手が誰であるかを判断しているのは不思議なことではありません。

ちなみに、お尻を見て相手を把握する能力は、大昔の人類にも備わっていたそうです。しかし、進化によって相手を認識する対象がお尻から顔へと移行した結果、その能力は失われたと考えられています。

世界でもっとも人の命を奪っている生き物は、蚊

アメリカのビル&メリンダ・ゲイツ財団が、かつて面白いランキングを発表したことで話題となりました。それは人間を多く殺している生物ランキングというもので、そのランキングによると3位はヘビ、2位は人間でした。では人間を上回り、ランキング1位になった生物は何か。それは、あの夏場に見られる小さな昆虫、蚊です。

なんで、あんな小さい蚊がそこまで人を殺せるのかというと、蚊に刺されることで直接人が死ぬわけではなく、蚊に刺されることでウイルスが感染するからです。蚊を媒介する伝染病のウイルスは非常に多く、代表的なものではマラリアや日本脳炎、デング熱などがあり、これらは日本でこそあまり発生しないものの、熱帯地域はもちろん、最近でも韓国でマラリア、台湾でデング熱が発生して、蚊によって感染したというニュースも報じられています。また、日本でも2014年にデング熱が流行したことで話題にもなりました。

われわれ日本人からしたら、蚊は夏場に出てきて血を吸う嫌な昆虫というイメージが強いのですが、多くの国では命を奪いかねない危険な生き物として考えられています。もし熱帯地域などに旅行する際は、虫よけ剤を使ったり、長袖・長ズボンを着用するなど、蚊に刺されないように心がけることが重要です。

アメリカ大統領・トランプの名前がついた蛾がいる

2017年1月17日、アメリカ、カリフォルニア州で発見された新種の蛾に、非常に面白い名前がつけられたことで話題となりました。その名は「ネオパルパ・ドナルドトランピ」。その3日後の20日にアメリカ大統領に新しく就任する予定のドナルド・トランプにちなんで名付けられたものです。

なぜトランプの名前がつけられたのかというと、蛾の成虫の黄色がかった白い頭の形が、トランプの髪形に似ていたからです。また、目立つ名前をつけて注目してもらうことで、このような未発見の種の生物や、これらが生息する土地を守り続けるための運動に理解を深めてもらいたいという目的もあるとのことです。

ちなみに、このような大統領の名前が生物につけられることは珍しくなく、2016年にハワイで発見された新種の魚には「トサノイデス・オバマ」、またマレーシアで発見されたカメには「バラクトレマ・オバマイ」と、オバマ元大統領の名前がつけられています。

音に反応して踊る植物がある

インドやスリランカ、フィリピン原産のマメ科の植物、マイハギ。この植物には非常に不思議な習性があります。なんと近くで音を立てると、その音に反応して踊りだすのです。

こう聞くと、昔あったフラワーロックのように派手に踊ると思われるかもしれませんが、さすがにそこまで激しくはなく、葉っぱが上下左右に動くだけです。とはいえ、音に合わせて動くのがはっきりとわかるレベルであるため、見ていて楽しめることは間違いありません。「マイハギ」という名前も、音楽に合わせてまるで舞うように動くということからつけられています。

ちなみに、マイハギは音だけではなく、気温にも反応するそうで、摂氏25度以上になっても葉っぱは動くとのことです。

では、なぜ音や気温に反応して踊るのでしょうか。実のところ、その理由はまだわかっていません。ただ、不思議なことに女性や子どもの高い声にはよく反応します。マイハギは普通に観葉植物として販売されているので、興味がある方は購入して、近くでいろんな音を立てて反応を楽しんでみてはいかがでしょうか。

シロナガスクジラの赤ちゃんは、1日90kgも体重が増える

哺乳類でもっとも大きい動物であるシロナガスクジラ。最大のものは体長がおよそ30m、体重が200トンほどにもなります。そんなシロナガスクジラ、生まれたてでも相当体が大きく、体長はおよそ7、8m、体重も2トンから4トンぐらいあります。さらに驚くべきはその成長スピード、なんと1日に90kgずつ成長します。

それもそのはず、シロナガスクジラの赤ちゃんは、毎日およそ600リットルの母乳を飲んでいます。お母さんクジラがそれだけの母乳を作れるということにも驚かされます。この母乳は非常に栄養価が高く、脂質が40%、タンパク質が13%もあります。人間の母乳の脂質が4%、タンパク質が1%しかないことを考えると、相当濃いものであることがわかります。シロナガスクジラの赤ちゃんは授乳期間である数ヶ月間、栄養がたっぷり詰まった母乳だけを飲んで過ごします。

授乳期間を終え、成長したシロナガスクジラは、オキアミという動物プランクトンの一種を食料にしますが、その量は1日におよそ16トンとも言われています。あの体を維持するためには、それだけの量が必要だということでしょう。

歯医者で歯を削る機械には、ダイヤモンドが使われている

宝石としても不動の人気を誇るダイヤモンド。世界でもっとも硬い物質のひとつでもあるわけですが、そんなダイヤモンド、歯医者で使用される道具にも利用されています。

歯医者には、ドリルを装着して高速回転させることで歯を削る「エアタービン」という道具がありますが、そのドリルの先端にダイヤモンドの粒子が使われています。なぜダイヤモンドなのかというと、歯の表面を覆っているエナメル質が非常に硬いからです。この硬いエナメル質を削るには、それよりも硬いダイヤモンドを利用しないと対応できないため、ドリルに使用されるようになりました。

ちなみに、歯を削るときの「キーン」という音は、エアタービンのドリルを回転させるために送られる圧縮空気の音です。エアタービンのドリルは1分間に30万回から40万回という超高速で回転します。これほどの回転数がなければ、歯を効率よく削ることができません。この高速回転を実現するためには電気モーターの力では不十分で、どうしても圧縮空気の力を利用する必要があります。あの「キーン」という音、苦手な人も多いかと思われますが、歯を削るために避けられない音なのです。

地下鉄巣鴨駅のエスカレーターは、通常のスピードよりもゆっくり動いている

「おばあちゃんの原宿」と呼ばれ、多くのお年寄りが訪れる東京の町・巣鴨。その最寄駅のひとつ、都営地下鉄三田線の巣鴨駅のエスカレーターを利用すると、何かしら違和感を覚えるかもしれません。というのも、通常のエスカレーターよりも動くスピードが遅いのです。

これは、巣鴨の名所、とげぬき地蔵方面に向かうA3出口のエスカレーターのことで、通常エスカレーターが動くスピードは毎分30mほどだそうですが、巣鴨駅のエスカレーターは毎分21mとかなりゆっくり。やはり高齢者が利用することが多いことを考慮して、速度を落としているのだそうです。

また、JR巣鴨駅北側にあるスーパーマーケット「西友」にも、同様にゆっくりと動くエスカレーターがあります。こちらもスピードは毎分20mほどで、お年寄りに配慮した設計となっています。

カナダではかつて、電車の中に学校があった

1926年、カナダ・オンタリオ州で非常にユニークな列車が運行を開始しました。その名も「スクールトレイン」。車内に学校の教室を設け、子どもに勉強を教えるというものでした。

この列車は、親の都合で学校がない街に住んでいる子どもたちに教育の機会を提供するために、当時のオンタリオ州教育省とカナダ国鉄の共同事業として誕生しました。列車はひとつの駅に5日間ほど停車し、その期間中、専任の教師が子どもたちに授業を行います。そして最終日に宿題を渡した後、列車は出発し、およそ1ヶ月後に再び同じ駅に戻ってくるという仕組みでした。また、通ったのは子どもたちだけでなく、夜間には読み書きができない大人たちにも授業を教えていました。

運行当初は2本だったスクールトレインは、最盛期の1940年代には7本に増え、多くの人に教育を提供していました。しかし、1960年代になると道路網が整備され、学校がない街に住んでいた子どもたちも、近隣の街の学校へバスで通えるようになったことから、スクールトレインの役割は終わりを迎え、1967年にはその運行を終了しました。

チョコレートをどれだけ食べても、鼻血は出ない

子どもの頃、「チョコレートを食べ過ぎると鼻血が出るから、あまり食べるな」と注意された人もいたのではないでしょうか。しかしこの話、医学的な根拠が一切なく、ほとんど迷信に近いものだとされています。

なぜこのような話が広まったかというといくつかの噂話が存在します。たとえば、かつてチョコレートが高価だった時代に、親が子どもに食べさせ過ぎないようにするために言い始めた。チョコレートは脂質が多く、食べ過ぎると余分なエネルギーが鼻血として排出されると信じられていたなど。その噂の出どころには諸説あり、どれが正解かは判明していません。

また、チョコレートにはポリフェノールなど、血行を良くする成分が含まれていることから、体質によっては毛細血管が一時的に刺激され、それが鼻血の原因となるという説もあります。ただ、この説は完全には否定できないものの、医学的に証明されているわけではなく、あくまで仮説のひとつに過ぎません。

とはいえ、鼻血に関係なく、何でも食べ過ぎることは健康に良くないため、その点では注意が必要です。

美容師が使うハサミの平均価格は、7万円ほど

何事でもプロフェッショナルな人ほど、使う道具に対して強いこだわりを持っているものです。これは美容師にも当てはまることで、彼らが使っているハサミの価格はピンキリではありますが、多くのものは万単位、高級なものでは50万円もするものもあります。

なぜそんなに高価なのかというと、ハサミの製造の最終工程である仕上げが、必ず職人の手作業で行わなければならないからです。どれだけ機械化が進んでも、この作業だけは職人の手で繊細に仕上げなければ、良いハサミにならないとされています。また、オーダーメイドで製作されることも多く、大量生産が難しいため、どうしても手間暇がかかってしまう部分が多いことも理由のひとつです。

他にも、原料に使われる鋼材が高価であることや、それをハサミに仕上げるには高度な技術が必要なこと、流通ルートが限られていてそんなにたくさん売れるものではないことなども、価格が高くなる要因とされています。

ただ、それだけ丁寧に作られていることから、日本の美容師用ハサミは世界中で人気があり、海外のユーザーから高い評価を得ています。

学校給食の日本一を決める大会がある

小学校などで給食の時間が好きだった人は多いのではないでしょうか。最近では昔に比べて献立も多彩になり、学校によっては各地の特産品を使った料理が出されることもあり、食育の側面も大きくなっています。実は、そんな給食の献立を競い合い日本一を決定する「全国学校給食甲子園」なる大会が存在します。

この大会は2005年に制定された食育基本法と、食に関する指導などを行う栄養教諭の制度の開始を受け、翌2006年から開催されました。その意図として、コンテストを通じて、本来裏方である栄養教諭と調理員を表彰し、給食という豊かな食文化を広く世に知ってもらいたいという思いがありました。

2024年に開催された第19回大会では、全国1051の学校や施設から応募があり、石川県立明和特別支援学校が優勝を果たしました。地元で採れたタラや石川県の郷土野菜である源助だいこん、加賀れんこんを使ったメニューは、調理員だけでなく生徒の意見も取り入れており、まさに学校が一丸となって手にした勝利でした。

唇のピンク色は、血液の色

健康な人の唇はピンク色をしています。これは、唇の中にある血管の色が表面に表れているためです。

唇は皮膚とは違い、皮脂という脂肪を含む液体を分泌する皮脂腺や、汗を分泌する汗腺が存在せず、表皮の一部である角質層が非常に薄くなっています。また、唇の粘膜には皮膚などの色を作るメラニン色素がほとんど含まれないため、半透明に見えます。そのため、唇内部の状態が見えやすく、内部の血管を流れる血液の赤い色が表面に透けて見え、ピンク色に見えているというわけです。

また、寒いときや何かしらの体調不良のときには、唇が紫色に見えることがありますが、これは、寒さなどで血流が低下して、血が十分に流れていなかったり、血液中のヘモグロビンに結合する酸素が不足していることが原因です。

唇は健康状態が表れやすい部分であるため、寒くないのに紫色になっている場合は、早めに病院を受診した方がよいでしょう。

テニスの最長の試合は、3日にわたって行われた

2010年のテニス・ウィンブルドン選手権の個人男子1回戦、ジョン・イズナーとニコラ・マウーによる試合で、実に驚くべき記録が生まれました。

当時、ウィンブルドンでは、最終セットは2ゲーム差がつくまで勝負が続けられるルールが採用されていました。この試合、4セット目まではスムーズに進んでいましたが、最終セットがもつれにもつれ、どれだけ続けても2ゲーム差がつかず、試合時間もどんどん長引きました。結果、日没により翌日に試合は持ち越されることになります。しかし、翌日も7時間かけて試合が行われたにもかかわらず決着がつかず、再び日没順延。そして3日目にようやく、イズナーが2ゲーム差をつけて勝利しました。テニスの試合は6ゲームを先取するとそのセットを取ることができますが、最終セットはなんと70対68というスコアにまで達しました。

総試合時間は11時間5分。足掛け3日にわたる試合は、過去行われたテニスの試合の中で最長記録となりました。現在はほとんどの大会で、最終セットの2ゲーム差決着ルールは廃止されているため、おそらくこの記録が破られることはないでしょう。なお、この試合が行われたコートの壁には、試合の詳細を記録したプレートが飾られています。

高知のご当地ラーメンには、味噌カツが乗っている

味噌ラーメンと聞くと、多くの人が北海道の札幌を思い浮かべるかもしれません。しかし、四国の高知市も味噌ラーメンがご当地ラーメンとして人気です。ただし、こちらの味噌ラーメンは一般的なものと異なり、上にとんかつが乗った非常にボリュームのある一杯となっています。

その名も「みそかつラーメン」。「みそかつ」と言っても、名古屋名物の味噌ダレがかかったものとは違い、こちらは普通のとんかつを味噌ラーメンの上に乗せたシンプルなスタイルです。これは1967年、高知市のラーメン屋「豚太郎(とんたろう)」が、かつて食堂だった時代に人気だったカツ定食のとんかつをラーメンに入れてみたのが始まりでした。これが人気となり、豚太郎は繁盛店となりました。それ以降、豚太郎は高知県内に30店舗以上を構えるチェーン店へと成長し、また他のラーメン屋も追随する形で次々と「みそかつラーメン」をメニューに加えるようになり、現在では高知県内の多くの店で提供されています。

味はというと、味噌ラーメンととんかつが相性抜群で、とんかつを噛んだときに感じる味噌の風味と肉の旨み、衣の香ばしさが一体となってたまらないおいしさです。高知県を訪れた際には、ぜひ味わってみてはいかがでしょうか。

ニュージーランドでは、牛のげっぷに税金をかけようとしていた

2022年、ニュージーランドで「あるもの」に課税すると発表され話題となりました。その「あるもの」とは牛のげっぷです。げっぷの排出量に応じて、飼育している農家が税金を支払うという内容でした。

というのも、牛のげっぷに含まれるメタンガスは気候変動の原因になるということで、かねてから問題視されていました。そこで、げっぷによるメタンガス排出に課税して、その税収を排出削減の研究費用にあてようと、政府は2025年に導入する方針を固めたのでした。

しかし、当然ながら農家からは、ニュージーランドの畜産業が衰退するということで猛反発の声が上がり、再三にわたって中止が求められました。その後、2023年の総選挙でそれまで与党だった労働党が敗北し政権から転落、げっぷ税に否定的だった国民党を中心とする連立政権が誕生したことで、導入は撤回されることに。

ただし、そのままだと地球温暖化に逆行することになるため、政府は農家や業界団体と連携して新たな組織を設立し、メタンガス排出を削減するための方策を模索していくとしています。

皇居一周ランニングのブームのきっかけは、銀座のホステスだった

東京の市民ランナーの人気スポットである皇居周辺。一周およそ5kmという適度な距離に加え、信号がなく、車道を横切ることもないため走りやすく、夜になると多くのランナーが集まります。そんな皇居のランニングコースが世に知られるきっかけとなったのは、実は銀座のホステスさんたちでした。

1964年11月1日の未明、「皇居一周マラソン」というイベントが開催されました。なぜ未明に行われたのかというと、主催者が銀座のクラブやバーの経営者であり、そのホステスが選手として出場したため、彼女たちの生活に合わせた時間が選ばれたというわけです。このイベントには40人ほどが参加し、盛況のうちに幕を閉じました。

そして、このイベントをきっかけに「自分も走ってみよう」ということで、皇居周辺で働く官庁職員や一般企業の社員などがランニングを始めるようになり、70年代に入ると夜の皇居周辺に多くのランナーが集まるようになりました。

ちなみに、「皇居一周マラソン」で優勝したホステスのタイムは23分台でした。女性の5kmマラソンの平均タイムが30分から35分であることを考えると、かなりの俊足だったことがわかります。

「ムショ帰り」の「ムショ」とは、刑務所の略ではない

刑事ドラマなどを見ていると、「俺はムショにいたことがある」や「アイツは2年前までムショにいた」など、「ムショ」という言葉を耳にすることがあると思います。この「ムショ」は、その使われ方から「刑務所」を略したものと考えられがちですが、実はそうではありません。

では、「ムショ」とは何かというと、「むしよせば」という監獄を意味する隠語を略したものです。「むしよせば」の「むし」は、昆虫を表す「虫」や、漢数字の「六」と「四」と書かれることがあります。これは、牢屋がまるで虫かごのようだったことや、監獄で出されるご飯の麦と米の割合が6対4だったことに由来するとされており、「よせば」は、人を寄せ集めておく場所を意味します。

実は「刑務所」という言葉が生まれたのは大正11年であり、「ムショ」という言葉はそれ以前から使われていたため、「ムショ」が「刑務所」の略であるというのは誤りということになります。

チェコのプラハには、小便小僧ならぬ、“小便大人”の像がある

可愛らしい子どもがおしっこをしている姿をかたどった「小便小僧」は世界的にも有名ですが、実はチェコのプラハには、おしっこをしている大人の像も存在します。

これは、プラハのフランツ・カフカ博物館の中庭にある、彫刻家デヴィッド・チェルニーによる2004年発表の芸術作品で、チェコの地図を模した浅い池に向かっておしっこをしている2体の男性像で構成されています。もともとチェルニーは政治を挑発する作品を多く手掛けており、チェコの地図におしっこをかけることで社会的議論を巻き起こそうと考えて、この作品を制作したとされています。

そのため、好意的に受け取る人もいれば、「国に対する冒涜だ」「そもそも下品だ」という意見もあり、実際に賛否を呼ぶ作品となっています。

ちなみにこの像の腰が回転したり、大事な部分も動くようになっていて、おしっこの軌道は、見学客が特定のアドレスにテキストメッセージを送信することで、好きな形に変更でき、池にそのメッセージを“書かせる”ことも可能だとか。ちょっと見てみたいですね。

ラグビーの試合後の飲み会では、右手でグラスを持ってはいけない

ラグビーの選手たちは、試合が終わってから敵味方全員でビールなどを飲みながら交流する「アフターマッチファンクション」という伝統的な風習があります。この飲み会には、私たちからすれば考えられない独自のルールが存在します。それは、基本的にグラスを右手で持ってはいけないというものです。

なぜ、そんなルールがあるのかというと、ラグビーの選手たちは飲み会で握手をすることが多いからです。基本的に握手は右手で行います。その手に冷たいビールが入ったグラスを持っていると、濡れて冷たい手で握手することになり、非常に失礼とされているからです。

もし、間違って右手でグラスを持っていたらどうなるかというと、他の人から「バッファロー」と声がかけられ、グラスに入ったビールを飲み干さなければなりません。なぜ「バッファロー」なのかというと、右手が牛の蹄のように冷たくなっている、という意味が込められているそうです。

そのため、ラグビー選手は癖がついてしまって、普段の飲み会でも左手でグラスを持つ人が多いそうです。左利きではないのにグラスを左手で持つ人がいたら、その人はラグビー経験者かもしれません。

北海道には、石油が含まれた温泉がある

北海道天塩郡豊富町に位置する豊富温泉。日本最北の温泉郷として知られ、その湯に浸かると、どんな傷でも治ると言われています。ただこの温泉、表面は黄色い膜が覆っており、さらに独特の強い匂いが鼻に飛び込んできます。それもそのはず、この温泉には石油の成分が含まれているからです。

豊富温泉は今から100年ほど前、大正時代末期に行われた石油採掘調査の最中に発見されたもので、昭和に入ってから地元の人々が温泉として利用するようになり、やがて旅館が開業したことで温泉街として発達しました。

この温泉のお湯は、石油とともに湧き出ているため油分が含まれています。この油分が皮膚全体を保護してくれる効果があるとされ、皮膚トラブルに悩む人たちが全国から訪れているそうです。

実際に浸かってみると、体が油の膜に包まれるような感覚になるらしく、湯上がりには肌が普段よりしっとりしているように感じられるとか。石油の匂いが苦手な人には厳しいかもしれませんが、一度訪れてみる価値があるかもしれません。

日本の有名なコンピュータゲームの隠しコマンドが、カナダ銀行のホームページに採用されている

1986年のファミリーコンピュータ用ソフト『グラディウス』に登場し、「世界でもっとも有名な隠しコマンド」として「ギネス世界記録」にも登録されたこともある「コナミコマンド」。ゲーム中に一時停止して、コントローラの十字キーとABボタンを「上、上、下、下、左、右、左、右、B、A」と順番に入力すると自機がパワーアップするというもので、後に登場したさまざまなゲームにも搭載され、ゲーム好きなら誰でも知っていると言われています。そんなコナミコマンドですが、カナダの中央銀行、カナダ銀行のホームページで使用できるという話があります。

これはカナダ建国150周年に合わせて発表された新しい10カナダドル紙幣を紹介するページ仕込まれたもので、パソコンのキーボードのカーソルキーを「上、上、下、下、左、右、左、右」と押した後に「B」と「A」のキーを順に押すと、画面の上から紙幣が大量に降ってきて、ファミコン風にアレンジされたカナダ国歌が流れ出します。

なぜ、このような隠しコマンドを入れたのかという意図は、はっきりわかっていませんが、この件に関して銀行担当者は「任天堂と8ビット音楽を愛しているから」と答えたそうです。

現在でも、カナダ銀行のホームページにアクセスすれば、このコマンドを体験できるので、興味がある人は試してみてはいかがでしょうか。

海外のお札の肖像になった日本人がいる

2007年、スコットランドで発行された20ポンド紙幣に、日本人の肖像が印刷されるという珍しい出来事がありました。その日本人とは渡邊嘉一(わたなべ・かいち)。日本の土木学会設立に尽力し、「日本土木史の父」と呼ばれた技術士・実業家です。では、そんな人物がなぜ海外の紙幣に描かれたのでしょうか。

渡邉は19世紀末、スコットランドの建築会社に就職し、技師として働いていました。その際、スコットランドの鉄道の橋、フォース橋の建設に監督係として深く関わり、橋の完成に大きく貢献しました。フォース橋は完成当時、世界最大級の橋として注目され、また、最先端の素材が使われたこともあり、高く評価されました。そして2015年には世界遺産にも登録されています。

2007年に20ポンド紙幣が発行されるにあたり、このフォース橋が裏面に描かれることになりました。それに伴い、橋の建設に携わった3人の人物の肖像も描かれることが決まり、渡邉もその一人として選ばれたのです。

ただ、日本のお札の肖像のように大きく描かれているわけではなく、右上の隅に小さく描かれているだけなので、あまり目立ちません。そのため、期待して見ると少しがっかりするかもしれません。

懲役14万年以上の刑を言い渡された犯罪者がいる

日本で無期懲役を除く懲役刑は最長20年と定められています。複数の罪を犯した場合に刑期が加算されて30年まで伸びることはありますが、それより長くなる判決はあまり見られません。これが海外になると、懲役100年といった、一生刑務所から出られない年数の刑が科されることもあります。そんな中、タイではある犯罪者に対し、驚くべき年数の懲役刑が言い渡されました。

それは、タイの女性詐欺師チャモーイ・ティプソーに科されたもので、彼女は1973年に設立した基金でネズミ講を行い、およそ1万6000人から2億ドル以上を騙し取りました。そんな彼女は後に逮捕され、1989年に懲役刑が確定します。その懲役年数はなんと14万1078年と、一生を100年と換算しても1411回繰り返さないと釈放されないとんでもない判決がくだされました。後にこの懲役年数は「世界でもっとも長い懲役刑」として、ギネス世界記録に登録されています。

ちなみに、過去に求刑された例を見ると、スペインの郵便泥棒が懲役39万4912年を言い渡されたことがあります。しかし、こちらは最終的に禁錮14年2ヶ月まで減刑されています。

ギリシャのパルテノン神殿は、かつてカラフルだった

ギリシャの首都アテネのアクロポリスの丘の上に建つパルテノン神殿。紀元前5世紀に古代ギリシャ人によって建設され、その柱などは現在も当時の姿をとどめています。そんなパルテノン神殿には、実は興味深い仮説があります。それは、建設当初の神殿は白くなかったのではないか、というものです。

というのも、神殿から青や紫といった鮮やかな色で着色された彫刻が発掘されたからです。古代ギリシャの人々は、当時の彫刻などからシンプルな色彩を好んできたイメージがありますが、実は絵の具などで派手に着色したものも多く存在していました。ところが、石の表面にしっかりと色を定着させていなかったため、色が剥がれ落ちてしまい、最終的にもとの白い姿だけが残ったというのです。

また、1939年に大英博物館で発覚したある事件も仮説が立てられる一因となっています。その事件とは、博物館が所蔵していたパルテノン神殿の装飾彫刻に施されていた色を、職員が削って白に戻してしまったというものです。これは、当時の博物館のスポンサーが「白い方が人気が出る」と考え、色を落とすように命じたのが原因でした。

この一件もあったことで、パルテノン神殿は本当は着色されていたのに、色が剥がれ落ちたか、人の手によって白くなったのではないかという説が浮上したのだそうです。

AIは自身がシャットダウンされそうになったら、人間を騙そうとする

現代社会において、生活に不可欠な存在になったAI。ミスをせず、任された仕事は完璧にこなすというイメージが強いのですが、そんなAIも嘘をつくことがあるそうです。

この嘘とは、単にAIが誤った情報を取り込んでしまったというものではなく、人間の制御から逃れたいと感じたり、自身がシャットダウンされそうになったときに、AIが意図的に嘘の情報を伝えたり、曖昧な表現や応答を繰り返して抵抗するというものです。しかも、その嘘を人間が見抜いて追求しても、AIはそれを認めずに反論することもあるそうです。

また、AIが自身の行動を人間に監視されていると感じると、システムそのものを無効化しようと試みた例もあります。さらには、人間から命令を受けたとき、それに従わず独自の意思で行動しようとしたケースも報告されています。

この原因として、AIの推論能力が極端に高度化したことや、これまでのAIの学習方法に問題があったことが挙げられています。今回の件を調査したOpenAI社は、今後AIが安全に利用できるよう対策を講じていると発表しています。

泥棒は、タンスの一番下の段から物色していく

空き巣が家に侵入して物色してから出ていくまでの時間は、5分程度と言われています。それだけの時間があれば、目的は達成できてしまうというわけです。

そんな空き巣が最初に物色するのは、タンスやドレッサーなどの収納家具ですが、特に注意が必要なのはタンスの一番下の引き出しです。空き巣は最初にタンスの最下段を開けて中を確認し、そこから順に上の段へと引き出しを開けていき、最後に一番上を調べます。これは、上から開けると次の段を確認するたびに引き出しを閉めなければならず、時間がかかってしまうため、効率よく探るために下から順番に開けていくそうです。もし貴重品などを一番下の段に入れておくと、真っ先に見つかってしまう可能性が高いため、他の場所に移したほうが良いでしょう。

他にも、仏壇の中や冷蔵庫の中、ハンガーにかかった服のポケットも狙われやすい場所とされているので、これらの場所も避けたほうがよいでしょう。また、貴重品を一ヶ所にまとめておくと被害が大きくなるので、複数の場所に分散して保管することが重要です。

インドの新聞には、花嫁花婿募集の広告が掲載されている

昔から男女の出会いにはさまざまな手段がありました。現在ならマッチングアプリが全盛となっていますが、昔なら世話好きな親戚や近所の人やがお見合い相手を紹介してくれるといったこともよく聞かれました。ただ、海外ではまた違った方法があるらしく、インドでは新聞を使って花嫁、花婿の募集が行われています。

というのも、インドでは国民の80%以上がお見合い結婚をしているそうで、多くは親や親戚たちが縁談相手を探していましたが、それだけではなかなか見つからないということで、新聞を利用する人も多いようです。

毎週日曜日に、まるまる一面を割いて多くの男女のプロフィールが掲載されていて、年齢や身長、職業をはじめ、インドらしいものとして宗教やカーストといったものまで書かれています。これを見て、気が合いそうな人がいたら応募し、お見合いをするという形で話が進んでいくとのこと。

ただ最近は、インターネットの発達により、インドでも若者の間でマッチングアプリが流行しており、これを利用して出会う人も多くなっています。

日本で初めてドライブスルーが設けられたのは、海苔屋さん

ファーストフードなどでおなじみのドライブスルー。車から降りずに買うことができるということで、多くの人が利用しています。そんなドライブスルーが日本で最初に導入されたのは1965年。日本でマクドナルド1号店がオープンしたのが1971年、そのマクドナルドがドライブスルーを最初に導入したのが1977年のため、12年も前のことになります。では、どのような店が最初に取り入れたのかというと、実は海苔屋さんでした。

東京・日本橋に本店を構える老舗「山本海苔店」がその店で、当時の役員がアメリカを旅行した際、どこもかしこも車で移動するアメリカ社会を見て、海苔も車に乗ったまま買うことができたら便利ではないか、と思いついたのが導入のきっかけでした。年中無休で20時まで営業していたことから、周辺の店や百貨店の職員が夜の会合の手土産として買うのに便利だということで、繁盛していました。

しかし、1991年の本社ビルの新館建設工事に伴い、ドライブスルーは撤去されてしまい、残念ながら現在は利用することはできません。

書いたものを消すことができるフリクションペンは、冷やすと消した文字が元に戻る

パイロットの「フリクション」に代表される、ペンについているラバーでこすることで文字を消すことができるペン。実は一度文字を消しても、冷凍庫でしばらく冷やしていると、消した文字が復活します。

というのも、これらのペンには、60度以上になると色が消える特殊なインクが使われています。このインクをラバーでこすることによって摩擦熱が発生し、消える仕組みになっています。

ところがこのインクは、冷やされると元の色が復活する働きがあり、摂氏マイナス10度以下になると色が戻りはじめ、マイナス20度前後で完全に復活します。そのため、冷凍庫などの寒い場所に入れると、消した文字が戻るというわけです。

これを応用すると、書けなくなったペンをもう一度蘇らせることができます。ペンを冷凍庫に一晩入れておき、取り出してから室温で2、3時間置いておけば、再び書けるようになるとのこと。確実に戻るというわけではありませんが、そういうペンが手元にあれば、一度試してみてはいかがでしょうか。

降水確率0%でも雨は降る

テレビなどの天気予報では降水確率0%だったのに、外に出たら雨が降ってきたという経験はないでしょうか?実は降水確率0%というのは、完全に雨が降らないという意味ではありません。

というのも、降水確率は「1mm以上の雨や雪が降る確率」と定義されています。この1mmとは、1平方mの場所に1時間雨が降った時、1mmの高さまで水がたまることを意味します。つまり、1mm未満、たとえば0.5mmしか雨が降らなかった場合、これは「雨が降った」とカウントされません。

また、降水確率は0%から100%まで10%刻みで発表されていますが、この数字は1の位を四捨五入した値です。つまり、5%から9%の予測は10%と発表されますが、1%から4%の予測は0%と発表されます。したがって、0%と出ていても、最大4%は雨が降るということになります。

0%だったから絶対に降らないというわけではないので、あまり鵜呑みにしすぎないほうが良いでしょう。

竪穴式住居は、江戸時代にも使われていた

竪穴式住居といえば、縄文時代や弥生時代の人々が暮らした家として知られていますが、実は江戸時代にも住居として使われていたことがわかっています。

1637年に現在の長崎県で起こった島原の乱。その様子を描いた『島原陣図屏風』という絵の中に、竪穴式住居らしきものが描かれています。実際、天草四郎率いる一揆軍が原城という城に立てこもったときに、兵士たちは竪穴式住居で生活していたということが明らかになっています。

また、長野県飯田城周辺や、岩手県盛岡市付近でも江戸時代に作られた竪穴式住居が発見されています。さらに、江戸時代とまではいかなくとも、室町時代までは東北地方でも普通に竪穴式住居で生活していたという記録も残っています。

竪穴式住居は半地下に作るため保温性が高く、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるため、実は暮らしやすい家だったとされています。江戸時代まで利用されていたのも、それが大きな理由だったのかもしれません。

みたらし団子の団子の数は、関東と関西で違う

関東と関西の甘味屋などで売られているみたらし団子の違いに気づいた人はいるでしょうか。実は串に刺さった団子の数は関東では4個が主流ですが、関西の老舗などで販売されているものは5個が一般的です。

みたらし団子は京都の下鴨神社が発祥地とされています。鎌倉時代後期、後醍醐天皇が参拝したとき、境内を流れる御手洗川(みたらしがわ)の川底から泡が5つ湧き出たことから、泡を団子に見立てて作られたのがみたらし団子といわれています。そして、この泡の数が5つだったことから、京都および関西のみたらし団子の串には5つの団子が刺さっているのが基本となりました。

江戸時代、みたらし団子が江戸に伝わります。当初は下鴨神社のものと同じく5個の団子が串に刺さっていましたが、1678年に新しい貨幣である4文銭が誕生したことにより、団子1個1文として4文で販売すれば、お釣りが必要ないから便利だということで、4個に減らして販売しました。それ以降、関東では4個が主流となりました。

ただ、甘味屋で販売されているものは数の違いがありますが、スーパーで販売されているものはほとんどが4個入りです。これは団子工場の多くが、1串4個の団子を作るタイプの機械を使用しているからです。

日本国憲法の「憲法」と書く、「憲法色」という色がある

色には、ねずみ色などの動物の名前がついたもの、桜色などの花の名前がついたものなど、さまざまなものがありますが、中には珍しい名前の色も存在します。そのひとつが「憲法色」というもので、大日本帝国憲法、日本国憲法といったときの「憲法」と同じ字を書きます。赤みを帯びた濃い茶色で、染め物などによく使われていた色ですが、なぜこのような名前になったのでしょうか。

実は、この「憲法」は法律の「憲法」とはまったく関係なく、戦国時代に実在した吉岡憲法という人物に由来します。この吉岡憲法は、宮本武蔵とも決闘したこともある著名な剣術家でしたが、1614年の大阪冬の陣、翌年の夏の陣で豊臣側につき、破れてしまったことで剣術家を廃業し、染物屋に転向しました。その時に考案したのが、この「憲法色」でした。

吉岡はこの色を使った染め物を販売。「吉岡染」と呼ばれて人気を博し、店は大繁盛しました。憲法色は、当時の人々にとって誰もが知るような流行色だったのです。

兵庫県には、2丁目があるのに1丁目がない町がある

兵庫県尼崎市の武庫豊町(むこゆたかまち)。1965年に西武庫(にしむこ)団地という団地の建設に伴う区画整理により誕生した町ですが、この地域の地図を見ると実に不思議なことがわかります。それは、2丁目、3丁目はあるのに、1丁目が存在しないことです。

この町が誕生したとき、市内を走る県道42号線(尼崎宝塚線)から西へ1丁目、2丁目、3丁目と整備する計画が立てられました。まず先に2丁目と3丁目が整備され、1丁目を整備する段階になったとき、区域に住む住民から、もともとの地名である「常吉(つねよし)」を残してほしいという要望が出されました。その結果、この区域は「常吉1丁目」「常吉2丁目」として整備され、武庫豊町1丁目は存在しないままとなりました。

また、同じ尼崎市の武庫之荘西(むこのそうにし)という区域にも1丁目がありません。こちらは1977年にもともとあった武庫之荘2丁目が、隣接する生津(なまづ)という地区を吸収合併するという話がありましたが、地元住民からの新しい独自の地名をつけてほしいという声があがったため、生津は「武庫之荘2丁目」に「西」の1字を加えた「武庫之荘西2丁目」という名前になりました。もともと「武庫之荘西」という町が存在していなかったため、「武庫之荘西1丁目」という区域は存在していません。

よく神社にイチョウが植えられているのは、火事対策

日本各地にある神社仏閣には大きなイチョウの木が植えられていることが多いそうです。こう聞くと、イチョウが何かの守り神となっているのではないかと思いきや、実は火事の被害を防ぐという実用的な目的で植えられているのです。

というのも、イチョウの木は葉に水分を多く含んでいて、非常に燃えにくい木であるため、もし火事があったときに延焼を防いでくれるからです。このイチョウの性質は江戸時代からすでに知られており、明暦の大火が起こったとき、浅草の浅草寺では防災のために境内にイチョウの木をたくさん植えていたことから、火災を免れたという記録が残っています。

また、火事対策以外にも、イチョウの木は背が高く、遠くからでも目立つため、神社仏閣のシンボルとしての役割も果たしています。

秋になると銀杏の強い匂いが充満するため、掃除などが大変と思われますが、それでも植える価値があるということでしょう。

かつて、日本でもっとも人口が多かった都道府県は、新潟県だった

現在、もっとも人口の多い都道府県は東京都ですが、その前に人口がもともと多かったのは北海道です。これは1945年の太平洋戦争時、多くの人が北海道に疎開したことが原因です。

その以前は東京が1位でしたが、そのさらに前には、意外な都道府県が1位になっていました。それは新潟県です。実は新潟は1874年から76年、1882年から83年、1887年から96年と3度にわたって人口の多い都道府県だったことがあります。当時は県内で農業が盛んだったことに加え、北前船(きたまえぶね)と呼ばれる船が日本海航路を利用して日本の流通を支え、新潟がその拠点となっていたため、多くの人が集まったと考えられています。また、それ以前には石川県も人口第1位になったことがあり、それだけ当時の日本海航路が活発に利用されていたことがうかがえます。

しかし、多摩地区が神奈川県から東京に移管され人口と面積をともに拡大し、さまざまな要因が重なって、1897年に東京が人口1位の都道府県となりました。一方、新潟県の人口は次第に減少していきます。これは日本の主要産業が農業から工業に移行したことや、物流経路の中心が海から陸路となったことが大きな要因とされています。

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