よみもの|聞くトリビア(読む編)

『YouTube公開』
月に埋葬された人がいる。一体なぜ?
【朗読】夢見がよくなる雑学【聞くトリビア】

『パソコンは夏になると壊れやすくなる!?』

『世界遺産は登録抹消されることがある!?』

 

再生しながら寝ればきっといい夢が見られる、面白雑学動画!

驚きの雑学の数々を、フリーアナウンサー大橋俊夫氏の朗読とともにお楽しみください。


こちらは動画の内容の書き起こし記事です。

音声と一緒にお楽しみください。

水でも中毒になる

人間が生きていくにあたり、水分の補給は欠かせないものです。夏の暑い日には、脱水症というワードをニュースなどで耳にすることも多いでしょう。しかし、逆に水分を取りすぎるのも、実は危険です。多量の水を飲むことで、「水中毒」という症状を起こす可能性があるからです。

過剰な水分を摂取すると、血液中の塩分(ナトリウム)の濃度が急激に低下し、「低ナトリウム血症」の状態になってしまいます。そうなると、めまいや頭痛、頻尿、下痢などを引き起こし、重症化すると意識障害や呼吸困難を伴い、最悪、死に至ることもあります。

健康な成人の場合、1時間に1リットル以上、1日で3から4リットルの水を飲むと水中毒になりやすく、6リットル以上飲むと命の危険があるとされています。喉が渇いていても大量の水を一気に飲まず、特に汗をかいたというのでもない限り、食品に含まれている分を含め1日2から2.5リットルをこまめに摂取すれば問題はないため、そのように意識することが大切です。

また、水だけでなくジュースやお茶も同様に中毒になる可能性があるため、注意が必要です。

日本でも原爆の研究開発をしていたことがある

1945年、日本に2発の原子爆弾が投下されたことにより終結した太平洋戦争。その陰で、実は日本軍が原爆の研究開発をしていたというのはご存知でしょうか?

これは日本海軍と陸軍がそれぞれ「F研究」「ニ号研究」という名称で進めていたもので、1938年にドイツでウランを使った原子の核分裂が発見され、その際に莫大なエネルギーが生まれることがわかったため、世界各国が兵器への応用を模索し始め、日本もそれに追随する形となりました。

しかし、当時まだウラン濃縮の技術は難しく、日本が入手できたウランの量もかなり少なかったため、研究は思うように進まず、そのまま終戦を迎え、原爆開発は幻の話となりました。

もし、日本が原爆製造に成功していたら、戦争の結果も大きく変わっていたり、日本の現状も全然違ったものになった可能性があります。そう考えると、開発が中止されたのは結果的に良かったのかもしれません。

初詣は、鉄道会社が考案したイベントだった

お正月に初詣に欠かさず行く人も多いのではないでしょうか。そんな初詣が一般に広まったのは、実は明治時代中頃と、比較的最近のことです。

神奈川県川崎市にある川崎大師は、明治に入るまである程度の参拝客がいたものの、都市部からの交通の便が悪く、なかなか繁盛するまでにはいたりませんでした。しかし、明治に入り鉄道が誕生し、アクセスが良くなったことで、多くの参拝客が訪れるようになりました。

そこで、当時川崎駅周辺から川崎大師までの参拝客を運んでいた大師電気鉄道、のちの京急電鉄が、毎年お正月の時期に多くの乗客を取り込もうと、正月三が日にお参りに行こうというキャンペーンを打ち出し宣伝したところ、これが大ヒット。次第に他の鉄道会社がマネをし、初詣の習慣が広まりました。また、この「初詣」という言葉も、この大師電気鉄道が考案したとされています。

ちなみに京急は昭和に入ってからは、同じように乗客を増やすために海水浴ブームも仕掛けています。当時の鉄道会社は、集客のためにさまざまなことに貪欲に取り組んでいたことがよくわかります。

お札をコピーするだけで、警察に捕まる

実際に使うつもりではなく、ちょっとした冗談のつもりでお札をコピーすると、大変なことになる可能性があります。たとえ使う目的でなくても、コピーすること自体が「通貨及証券模造取締法」という法律に違反することになり、1ヶ月以上3年未満の懲役刑が科せられる可能性があるからです。

この「お札」とは、日本のお札だけでなく外国のお札も同様で、また切手や収入印紙についても同様に禁じられており、さらに、お札と見間違うような紛らわしい外観のものを製造・印刷することも禁止されています。

ただ、最近のコピー機の中には非常に賢く、お札をコピーしようとすると警報が鳴るものもあります。ちなみに、本物のお札だけではなく、偽物のお札も同様の反応をします。なぜ鳴るようになっているのかといった仕組みについては、コピー機メーカーの独自の技術であるため、詳しい仕組みは一般に公開されていません。

また、お札をスマホなどで撮影してSNSなどにアップすることは問題ありませんが、その画像を印刷した場合は法律違反となる可能性があるため、注意が必要です。

母乳は、血液から出来ている

赤ちゃんがお母さんのおっぱいから飲む母乳。その正体について知っている人は少ないのではないでしょうか。実はこの母乳、お母さんの血液から作られています。

おっぱいは脂肪と乳腺組織からできており、その乳腺組織の一番奥に、母乳を作る中心的な役割を果たす「乳腺房」があります。この周囲には多くの毛細血管が張り巡らされており、この血液を乳腺房が取り込み、母乳へと作り変えられます。

では、なぜ血液は赤いのに母乳は白くなるかというと、母乳に作り変えるときに、血液を赤くさせている赤血球が取り除かれることと、母乳に含まれている「カゼインミセル」という小さな粒子が、光に当たることで乱反射を起こすことが原因です。まれに母乳に血液が混じって赤くなることはありますが、これを赤ちゃんが飲んでも基本的には問題ないとされています。

母乳が血液から作られているということは、逆に考えると母乳の出が悪いということは、血流が悪いことが原因と考えられます。もし母乳の出が悪くなったときは、温かい食事を摂ったり、温かいお風呂に入ったりして、体全体を温めて血行を促すことが大切とされています。

10代でも老眼になる

老眼と聞くと、中年以降に起こる症状と思うかもしれません。しかし、最近では10代や20代の人にも老眼の症状が見られるという話があり、問題となっています。

老眼は、本来ピントの調整を行ってくれる水晶体という部分が、老化によって硬くなることでうまくピント調整できなくなることが原因で起こります。では、なぜ老化とは無縁の10代や20代に同様の症状が現れるかというと、スマホとの付き合い方に問題があると言われています。

スマホを使うとき、多くの人はメガネやコンタクトレンズを使用せずに画面を見ています。その場合、目はピント合わせをする必要がないため、水晶体がほとんど動かなくなります。その状態が長く続くと、水晶体が自然に硬くなっていき、結果として老眼と同じ症状が起こってしまうのです。また、仮にメガネやコンタクトレンズをしていたとしても、今度は毛様体筋というピント調節に関わる筋肉が緊張して凝り固まり、その結果、水晶体がピントを合わせようと厚くなったまま薄くならなくなり、やはり水晶体の柔軟性が失われてしまうのです。

スマホを使うときは、画面から30cm以上目を離すことや、適度な休憩を取ることで、スマホ老眼を防ぐことができます。若いうちから老眼になりたくない人は、こうした対策を日常的に意識することが大事です。

ドイツでは、低気圧・高気圧の命名権が販売されている

駅や建物などには、企業が権利を取得して会社名や商品名を施設の愛称につけることはよくあります。そんな中、ドイツでは非常に珍しいものに命名権を与える制度があります。それは、天気予報などで耳にする高気圧や低気圧です。

これはドイツのベルリン自由大学気象研究所が2002年にはじめた制度で、それまで国の補助金で気象観測を行っていましたが、削減されることになったことから苦肉の策として命名権の販売を思いつきました。

ドイツでは毎年平均でおよそ50の高気圧と140の低気圧が発生します。これらひとつひとつに購入者がつけた名前が冠せられ、天気予報で紹介されます。申し込みは先着順で、料金は高気圧が日本円でおよそ6万4000円、低気圧がおよそ4万3000円です。この価格差の理由は、高気圧のほうが低気圧より天気図に長くとどまり、それだけ天気予報で名前を多く呼んでもらえるからだそうです。

この命名権はドイツ人だけでなく外国人も購入可能で、過去には日本人の名前がつけられたこともあります。興味のある方は、購入してみてはいかがでしょうか。

JR東京駅には、駅長が2人いる

普通、駅には駅長はひとりしかいないのが当たり前。たまにJRと私鉄の両方が乗り入れているため、それぞれに駅長がいるというケースもありますが、同じ鉄道会社の駅長が2人いるというのは、あまり想像できないことでしょう。ところが、JR東京駅には駅長が2人存在します。

実は東京駅はJR東日本とJR東海の2つのJRグループの会社が所管しています。これは東京駅にはJR東日本が管轄する在来線のほかに東海道新幹線も乗り入れており、その東海道新幹線がJR東海の管轄であるためです。国鉄が民営化した際、東北・上越新幹線はJR東日本、東海道新幹線はJR東海、山陽新幹線はJR西日本がそれぞれ管轄することになりました。その結果、東京駅など、在来線と新幹線の両方を有する駅は2つのグループ会社が共同で使用することになり、それならば駅長も2人置こう、ということで、東京駅ではJR東日本とJR東海、それぞれの駅長が配置されているのです。

ちなみに、このような駅長が2人いるJRの駅は、他にも新大阪駅、博多駅などがあり、これらも同様の理由によるものです。

東京都荒川区に、荒川は流れていない

東京都内を流れる荒川は、東京23区のひとつ・荒川区の名前の由来とされています。そんな荒川は東京都北区の岩淵水門から隅田川と分岐し、足立区、墨田区、葛飾区、江東区、江戸川区を流れて東京湾に注いでおり、実は荒川区を通っていません。

では、なぜ荒川が通っていないのに荒川区という名前がつけられたのでしょうか。それは、荒川区内を流れる隅田川が、かつて荒川と呼ばれていたからです。そんな荒川(現在の隅田川)は非常に氾濫が多かったため、治水対策として1930年に荒川を分岐させる形で、人工の「荒川放水路」を完成させました。その2年後の1932年に荒川区が誕生しましたが、これは当時の荒川が区内を流れていたということに由来し、荒川放水路とは接していませんでした。

その後、1964年に河川法が改正されたことに伴い、旧来の荒川は隅田川と名称を変更することになり、同時に荒川放水路は荒川という名前になりました。そのため、現在の荒川と荒川区は離れた位置にあるという、不思議な関係になっているのです。

世界でもっとも水族館が多い国は、日本

世界の有名水族館が参加している団体「国際水族館フォーラム」によると、団体が認定している水族館の数は全世界で430以上あり、水族館の数がもっと多い国は日本だとされています。また、認定されていない水族館を含めると、世界には500館以上存在し、そのうち日本には120以上、すなわち世界の水族館のおよそ2割が日本にあるということになります。

なぜ日本にこれほど水族館が多いのかというと、明確な理由はわかっていませんが、日本は海に囲まれていることや、日本周辺および東南アジアの海域は世界的にも生物の種類が豊富で、他の国と比べて比較的低いコストで展示物を調達できることが理由のひとつと考えられています。

ただ、近年では中国で水族館が急増しており、すでに数では日本を上回っているという報告もありますが、正確なデータは確認されていません。また、中東のアラブ首長国連邦をはじめとする新興国でも建設が相次いでいます。将来的には、日本が「水族館の多い国」世界一の座を譲る日が来るかもしれません。

世界一臭い缶詰「シュールストレミング」が生まれたきっかけは、塩不足

スウェーデンで作られるニシンの缶詰「シュールストレミング」。その強烈な匂いが話題となり、よくYouTuberが罰ゲーム感覚で使ったりしますが、スウェーデンの一部地域では伝統的な食材として親しまれています。そんなシュールストレミングが誕生したきっかけは、スウェーデンでの塩不足でした。

かつて冷蔵技術が発達していない時代、塩は食品の保存料として重宝されていましたが、スウェーデンでは気候や緯度の関係から塩の生産が難しく、非常に貴重なものでした。そんな中、16世紀にスウェーデンは戦争に巻き込まれ、各地で塩不足が深刻化し、食材の保存も困難になっていきました。

ニシンの漁獲量が豊富だったスウェーデンでは、大量に獲れたニシンを、塩が不足している状態でどうやって保存するかが課題でした。そこで生まれたのが、樽の中で濃度の低い塩水にニシンを漬けて発酵させるという方法です。この製法が発展し、後に樽から缶詰へと形を変えて、現在のシュールストレミングが誕生したのでした。

パソコンは、夏になると故障しやすくなる

現在、パソコンはビジネスをはじめ、私たちの生活に欠かせないツールとなっています。みなさん丁寧に扱っているものと思いますが、やはり使用期間に応じて、調子が悪くなるもの。そんなパソコンですが、一年のうちでもっとも壊れやすい季節がいつかご存知でしょうか?実は夏に故障するケースが多いそうです。

これは、パソコンが暑さや湿気に非常に弱いためです。多くのパソコンの適正温度は5度から35度、適正湿度は20%から80%とされています。直射日光が当たる場所や水回りの近くなどでノートパソコンを使用すると、故障のリスクが高まります。

パソコンを使うときは、なるべく直射日光から遠ざけることが大切です。また、吸気口や冷却ファンはホコリがたまりやすく、熱がこもってしまいがちなので、こまめに掃除するようにしましょう。また、湿度対策としてキッチンなどで使用しないのはもちろんのこと、部屋の換気をこまめに行うことが重要です。さらに、家でパソコンを使っている場合、同じ部屋で洗濯物は干さない方がよいでしょう。雨の日の部屋干しは湿度を大きく上げてしまいます。

パソコンを長持ちさせるためにも、これらの点には注意してください。

日本と海外のマヨネーズは違う

われわれの生活に欠かせない調味料、マヨネーズ。世界各国に存在し、その味は万国共通かと思いきや、実は日本で作られるものと海外で作られるものには明確な違いが存在します。

まず、卵の使い方です。海外のマヨネーズには卵白を含め卵全体が使用されますが、日本のマヨネーズは卵黄のみを使用します。そのため、日本のものは海外に比べてなめらかでコクがあり、卵の味をより強く感じる仕上がりになっています。

そして、お酢にも違いがあります。フランスではブドウ酢、アメリカでは野菜などを発酵させた醸造酢を使っているため、ツンとした刺激が感じられますが、日本では日本人の味覚に合わせて米酢がよく使われていて、海外に比べて刺激が少なく、まろやかな味わいが特徴です。

実は、SNSで日本のマヨネーズを使った料理が話題になったり、アメリカのAmazonのマヨネーズ部門で日本製品が売上ナンバーワンに輝いたこともあるほど、日本のマヨネーズは海外でも高い人気を誇っています。今後、海外で日本製のマヨネーズがスタンダードになる時代が来るかもしれません。

古代の人は、隕石から鉄を収集していた

鉄鉱石から鉄を精錬して鉄を取り出す技術が確立されたのは紀元前1300年頃のことでした。それまでは、道具や武器には青銅が主に使われていましたが、実はその時代にも鉄を使った武器や道具は存在していました。鉄を取り出すことができなかった時代に、なぜ鉄が使われていたのかというと、地球に落下した隕石から取れる鉄を利用していたからです。

これは、フランスの国立科学研究センターの調査により判明したことで、鉄の精錬が始まる以前に作られた鉄製の武器などを解析したところ、いずれも同様の成分で構成されていたことがわかり、さらに調査を進めた結果、それらが隕石に含まれる鉄であることが判明しました。隕石の鉄は、精錬せずそのまま使えるうえに、地球上で製造されるものより硬く、当時の人にとっては実用的な材料だったと考えられています。

ただし、隕石の数が限られていたため、それから得られる鉄は大変貴重で、金よりも高価なものとみなされていました。その後、手に入りやすい鉄鉱石から鉄を取り出す技術が開発されてからは、隕石由来の鉄は使われなくなっていきました。

日本最初の胴上げは、お寺で行われた

スポーツの大会で優勝したチームの選手たちが監督などを胴上げしているシーンはおなじみですが、そんな胴上げは意外に古い歴史を持っているようです。

最初に胴上げが行われたのはいつだったかについてははっきりとはわかっていませんが、一説によると、長野県善光寺で毎年12月に五穀豊穣や天下泰平を祈願して夜通し行われる行事「堂童子(どうどうじ)」で、終盤に仕切り役の体を抱え上げて、空中に投げるという風習があり、これが胴上げの起源とされています。これについては江戸時代の初期からすでに行われていたという記録も残されています。

もともと、このような胴上げは厄払いのために行われていました。厄をまとった人をみんなで放り投げることでその厄を振り落とそうと考えていたとされます。それが次第に、試合の勝者など、おめでたい人を対象に行われるようになっていきました。さらに最近では日本のみならず、海外のスポーツでも見られるようになっています。一説では、サッカー元日本代表の城彰二(じょう・しょうじ)選手が海外へレンタル移籍した際に広めたとも言われています。

キノコを栽培するアリがいる

中南米に生息するアリの一種、ハキリアリ。このアリは、キノコを栽培するという非常に高度な生態を持っていることで知られています。

ハキリアリという名前は、葉っぱを切り取る習性に由来していますが、この葉っぱは巣に持ち帰って、そこにキノコの菌を植え付けて育てます。そして、育ったキノコを収穫して食糧として利用するのです。また、ハキリアリの中には、切り取った葉を細かくして、ジャングルジムのように立体的に積み上げて、そこに菌を植え付けるという、さらに高度なことをしているものもいるそうです。

このように賢いハキリアリですが、ブラジルでは農作物を荒らす害虫として扱われており、いかにして確実に駆除できるかについて、現地ではさまざまな研究が進められています。もしかしたら将来、駆除技術が進歩すると、ハキリアリがキノコを栽培する姿が見られなくなるかもしれません。残念なことではありますが、農業に従事している人にとっては、そのほうが望ましいのでしょう。

ボウリング場のレンタルシューズは、滑りやすく作られている

ボウリング場でボウリングをするとき、ほとんどの人はシューズをレンタルしているでしょう。このシューズを履いたことがある人はわかると思いますが、非常に滑りやすくなっています。これにはある理由があります。

なぜそのような作りなのかというと、ボールを投げるときに足がスライドできるようにするためです。もし投げるときにうまく滑らなければ、足が詰まって転倒する可能性があります。それを防ぐために滑りやすく設計されているというわけです。

本来であれば、右利きの人であれば左足が滑りやすく、右足が滑りにくくなっているほうが、最後のステップで右足で地面をしっかり蹴り、左足を前に滑らせることで、理想的な形でボールを投げることができます。しかし、レンタルシューズは右利き・左利きの両方に対応する必要があるため、両足とも滑るように作られています。

プロボウラーやマイシューズを持つ上級者のシューズは、投げるときに強く床を蹴るため、片足だけが滑らない構造になっています。一般の人でも、専用のシューズを履くとスコアアップが期待できるかもしれません。

ダイヤルで印影を変えることができる印鑑があった

印鑑の中には、変わったものも販売されています。三菱鉛筆社がかつて販売していた「ダイヤルバンク印」もそのひとつで、側面に数字の書かれたダイヤルが2つあり、それを回すことで印影を変えることができました。

2つのダイヤルには1から8までの番号があり、それを回すことで印影の模様が少しずつ変化し、全部で64通りの印影を作ることができました。

なぜこのような印鑑が作られたかというと、盗難された場合でも印影を変えておけば、正しい印影は本人しかわからないため、預金などが不正に引き出されるリスクを大幅に下げることができるからです。

ただし、条例で印影が変わる印鑑は実印として利用できないと定めている自治体もあったため、このダイヤルバンク印は銀行印専用としてしか使えなかったようです。そして現在では、このダイヤルバンク印は販売されておらず、購入することができないようです。もし実印として使用できていれば、大ヒット商品になっていたかもしれません。

長野県の小中学校では、掃除中にしゃべってはいけない

学校で授業が終わったときなどに、みんなで一斉に掃除をします。しゃべったりしながら楽しく掃除をしていた人もいたでしょうし、中にはしゃべりすぎて先生に注意されたことがある人もいるかと思います。ところが長野県では、掃除中の会話を一切禁止する「無言清掃」が小中学校で導入されています。

この「無言清掃」、すべての小中学校が導入しているわけではなく、公立中学校のうち7割が実施しており、生徒たちは静まり返った校内で、黙々と掃除に取り組みます。無言清掃が導入されたのは1970年代のことで、当時、中学生の非行が社会問題になっていた中、ある中学校の校長が対策を模索していました。そんなとき、福井県の永平寺で修行僧たちが黙々と掃除をしている様子を目にし、これを導入すれば効果があるのではないかと考え、自身の学校に取り入れたところ、不良生徒の数が目に見えて減少しました。そして、その評判を聞きつけた他の小中学校が次々に導入し、結果的に長野県全体に広まっていきました。

長野県では他にも、「清掃サミット」という県内の中学校の代表が集まる集会を年2回開催しています。それだけ、県内で掃除に対する意識が高いということなのでしょう。

北海道では、おせち料理を大晦日から食べる

おせち料理といえば、元日の朝から食べ始めるのが一般的とされています。しかし、北海道では大晦日の夜から食べる習慣があるそうです。

なぜかというと、北海道でかつて行われていた「年取り膳」という風習に由来があるようです。旧暦の頃は日暮れの時間帯が一日の始まりとされていたため、12月31日の日暮れが新年の始まりと考えられ、その後の最初の食事である12月31日の夜にごちそうを食べることがふつうで、この食事が「年取り膳」と呼ばれていました。それが徐々に、おせち料理を大晦日に食べるという風習に変化し、今に至っているというわけです。

そしてお正月の朝には、その残りやお雑煮、煮物を食べて過ごします。家庭によっては、新年に食べる分のおせちをあらかじめ取り分けておくところもあるとのことです。つまり、北海道ではお正月よりも大晦日の夜のほうが、食事は豪華になるということになります。

他にも、北海道のおせち料理は中身も他の地域と違う特徴があり、たとえば、本来ならダイコンとニンジンしか使わないなますには、サケの頭の軟骨を薄切りにした「氷頭(ひず)」が加えられたり、煮しめや筑前煮などの代わりに甘辛く味付けされた「うま煮」が用いられたりと、他の地域では見られない食材や料理が含まれています。

カンボジアでは、蜘蛛の唐揚げが食べられている

昆虫のクモが好きという人はほとんどいないのではないでしょうか。実は、そんなクモを食材として使っている国があります。それがカンボジアです。カンボジアではクモの中でも大型のタランチュラを唐揚げとして食べています。

調理の仕方はいたってシンプルで、塩と小麦粉をまぶして油で揚げるだけです。大きな姿そのままに揚げられるため、目や牙などもはっきりと分かり、クモが苦手な人はまず食べられないでしょう。しかし、実際に食べてみるとカリッと香ばしく、好きな人にはたまらない味だそうです。

ではなぜタランチュラが食べられるようになったかというと、1970年代後半、当時のカンボジアの独裁者ポル・ポトの支配により国民は食糧難に陥りました。人々は飢えをしのぐためにネズミやトカゲなど、あらゆるものを食べるようになり、タランチュラもその一つだったのです。それが現在にまで引き継がれ、タランチュラの唐揚げは国民に愛される料理となっていきました。

ただ、タランチュラには毒があるのではないかと思う人もいるかもしれませんが、調理の際に毒のある部分は適切に取り除かれ、油で揚げることで毒性も失われるため、心配はいりません。

登録が抹消された世界遺産がある

日本でも富士山や姫路城などが世界遺産に登録されていますが、一度登録されたらずっとそのままかといえば、必ずしもそうではありません。現在までに3件、世界遺産の登録が抹消された例があります。

ひとつが2007年に抹消されたオマーンの「アラビアオリックスの保護区」で、1994年に登録されたものの、オマーン政府が資源開発のために保護区を縮小する方針を発表し、さらに密猟も増加したことから、これ以上保護管理は困難だと判断され、抹消されました。

続いて、ドイツの「ドレスデン・エルベ渓谷」です。2004年にその美しい景観から世界遺産に登録されたものの、渓谷に橋が建設され景観が損なわれたため、2009年に登録が抹消されました。

そして、もうひとつがイギリスの世界遺産「海商都市リヴァプール」です。ここは大英帝国の絶頂期の雰囲気を残す都市として世界遺産に登録されましたが、2012年から始まった再開発計画が理由で抹消されています。

実は、登録は抹消されていないものの、存続の危機に瀕している世界遺産は50件以上あります。今後もこの3件以外にも、世界遺産から登録抹消処分を受けるものが出てくる可能性があります。

ルワンダでは月に1度、国民総出で掃除をする

アフリカ中央部に位置する国ルワンダは、別名「世界一清潔な国」と呼ばれています。というのも、この国では毎月第4土曜日に国民全員で掃除をするという習慣があるからです。

これは「ウムガンダ」と呼ばれるもので、18歳から65歳までの国民はこの日の午前中に各地の清掃や街路樹の整備、学校・医療施設の建設などに従事することが義務付けられています。また、この時間帯はお店を開けることや車の運転も禁止されています。

この活動はルワンダでは古くから行われていましたが、1990年から1994年にかけて国内でフツ族とツチ族による民族紛争が起こり、多くの国民が命を落としたことの反省から、分断された国民の絆を掃除を通じて取り戻そうという思いを込めて、1998年から積極的に行われるようになったそうです。

ちなみに外国人の参加は特に強制されていません。ただボランティアで協力したいという人が手伝ったりすることはあるとのことです。ルワンダ国民とボランティアの人たちの協力のおかげで、今後ともルワンダは「世界一清潔な国」という称号を保ち続けていくことでしょう。

ローソンのからあげクンには、1000個に1個、特別なからあげクンがある

ローソンの人気商品「からあげクン」。レジの横にあるため、つい買って食べてしまう人も多いのではないでしょうか。そんなからあげクンには、衣の部分にイラストが描かれた非常にレアなものも存在します。

これは、からあげクンのキャラクター「からあげクン妖精」が描かれたものと「からあげクン妖精キング」が描かれたものと2種類あり、「からあげクン妖精」は1000個に1個、「妖精キング」は4000個に1個の確率でしか描かれていません。ちなみにどのフレーバーでも出現する確率は同じだとのことです。

このようなレアからあげクンが誕生したのは2013年のことで、からあげクンをさらに楽しんでもらおうという思いから生まれたアイデアでした。

ちなみにタイアップ商品などが発売された際には、この2種類以外のオリジナルデザインのものも出現する可能性があるそうです。興味のある方は探してみてはいかがでしょうか?

『徹子の部屋』は、かつて視聴者参加のクイズコーナーがあった

50年近く続くテレビ朝日のトーク番組『徹子の部屋』。「同一司会者によるトーク番組の最多放送回数」でギネス世界記録にも認定されたことがある長寿番組です。実は、放送開始当初、番組内で視聴者参加型のクイズコーナーが存在していました。

それは「フラッシュクイズ」という、司会の黒柳徹子が当時「ラビット関根」という芸名で活動していた関根勤とともに進行していたコーナーでした。内容は、2人1組の一般視聴者の一方がお題のヒントを出し、もう一方がそれを答えるという連想クイズでした。しかし、開始からわずか1年ほどでトークコーナーの時間が延長される形で終了してしまいました。

このコーナーでは、毎回冒頭で関根勤がトークに出演したゲストのモノマネを披露していました。週5日で1年ほど続けていたことを考えると、単純計算で200人以上のモノマネをしていたことになります。もしかしたら、関根勤のモノマネのレパートリーを増やしたのは、このコーナーがきっかけだったのかもしれません。

「オニク」いう植物がある

中部地方から北海道にかけての高山に生えているミヤマハンノキ。その根元に寄生している植物には非常に変わった名前がつけられています。その名も「オニク」。何も知らないと、肉なのか植物なのか判別しづらいネーミングです。とはいえ、その姿は太い茎を持ち,、黄褐色の葉に覆われており、まったく肉をイメージさせるものではありません。

では、なぜこのような名前がついのでしょうか。一説ではこの「オニク」は、中国の漢方薬「肉蓯蓉(にくじゅよう)」の原料として使われていたからだと言われています。肉蓯蓉はオニクを乾燥させて作られたもので、強壮剤として使われていました。これが日本に伝わったときに、「肉蓯蓉」の「肉」という字から「オニク」と呼ばれるようになったのではないかとされていますが、真相は定かではありません。

そんな薬として使うこともできる「オニク」は、地方によっては焼酎などに2、3ヶ月漬け込んで飲むところもあります。販売しているお店もあるようなので、もし見かけたらチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

飛行機でお酒を飲むと、地上の時より酔いやすい

長時間の飛行機移動の際にお酒を飲んでリラックスする人もいるでしょうが、普段と同じようにお酒を飲んでいると大変なことになる可能性があります。というのも、地上で飲んでいるときよりも、飛行機に乗っているときのほうが酔いやすいからです。

飛行機は高度1万m以上の高さを飛びます。地上に比べて空気も薄く、気圧も低いため、体内の酸素が減少して代謝が悪くなり、アルコールの分解が遅れます。また、気圧が低いことから血管が広がり血液の流れが早くなるため、血液中に取り込まれたアルコールがより全身に回りやすくなります。これらの理由で、地上よりも酔いやすくなるというわけです。一説によると、機内では地上の2倍ほど酔いやすいとも言われています。

そのため、客室乗務員さんはお酒を頼まれたお客様に積極的に水を提供したり、必ずおつまみを一緒に出して空腹状態を避けるように気を配っています。そんな乗務員さんたちの配慮に感謝しつつ、機内でお酒を飲むときは普段のように飲むのではなく、あくまで少し嗜む程度にとどめたほうが良いでしょう。

日本での万引きの被害額は、1日で10億円以上

お店を営んでいる人にとって、万引き犯は天敵以外の何者でもありません。2022年に発行された『令和4年警察白書』によると、日本の万引きの被害総額は1日およそ13億円、年間では5000億円になるという驚きのデータがあります。

ある店によれば、3年間ほどで万引きがおよそ1000件ほどあったそうです。しかもこの店には150台以上のカメラが設置されていたにもかかわらずです。

なぜこれだけ万引きが多いのかというと、おそらく犯罪の中でも軽いものだというイメージが強いからかもしれません。たとえ見つかってもすぐ返せば犯罪に問われないと思う人も少なくないようです。しかし、万引きは商品を持ち出した時点で成立するため、たとえ商品を返したとしても窃盗罪が成立します。また、商品の値段が安くても、その商品が売り物である以上、窃盗罪として処罰されます。有罪となれば、10年以下の懲役、または50万円以下の罰金が科せられます。

また、万引き犯は再犯率が高く、一度捕まった人のうち4分の1が万引きを繰り返し逮捕されているとのことです。さらに再犯の場合は初犯に比べて刑罰が重くなります。軽い気持ちで万引きしてしまうと、取り返しのつかないことになりかねないので、絶対行ってはいけません。

宝くじの当せん金には、税金がかからない

宝くじで高額賞金の獲得。多くの人が夢見るあこがれです。ただ、それだけ高額となると確定申告を行い、多くの税金が課されると思うでしょう。しかし、実はそれは誤解で、宝くじの当せん金は納税の対象にはなりません。

というのも、宝くじの購入金額にすでに税金分が含まれており、金額のうち、およそ40%が発売元である各自治体に納められているからです。すなわち、購入した時点で税金を支払っているため、当せん金に課税すると二重課税にあたることから、当せん金は非課税になるわけです。

ただし、この当せん金を家族や親戚に配った場合、贈与税や相続税の対象となります。あくまで当せん金は受け取った人の財産になるため、その点は注意が必要です。また、非課税であるのは日本の宝くじに限られ、海外で買った宝くじが当たった場合は、当せん金は課税の対象となります。さらには、日本と購入した国の間で税金に関する条約が結ばれていないと、日本だけではなく、その国の税金も支払う必要が出てきます。結果として手取り額が大幅に減ることもあるため、海外で宝くじを買う際は、条約の有無を念のため確認しましょう。

家に引きこもって過ごすだけの祭がある

岡山県新見市、ここでは毎年2月前後に非常に変わった祭りが行われます。その名も「かいごもり祭」。新見市の唐松という地域で古くから伝わる伝統行事です。どのように変わっているのかというと、まったく何もしないのです。普通、祭りといえばおみこしを担いだり、神社や寺の境内に出店が並ぶイメージがありますが、この祭りではそういうことは一切ありません。地区で暮らす人は全員、家に閉じこもり、火も使わず、ただ静かに過ごします。

なぜこのような祭りが始まったというと、その歴史は鎌倉時代末期まで遡ります。かつての後醍醐天皇が隠岐に流される途中、この唐松に立ち寄り休息を取りましたが、その際に地区の男性は天皇を警備すべく神社に集まり、女性や子どもは戸を閉めて家にこもりました。その話を聞いた天皇は大変喜び、神社に対して甲冑などを奉納し、田んぼを作ったとされています。この出来事にちなみ「かいごもり祭」が始まったそうです。

ただし、地域全員が閉じこもるわけではなく、神社の宮司たちはその間に外に出て神事を行い、サイコロを使って各地区の吉凶を占います。不思議な祭りではありますが、600年以上続く伝統的な祭りということで、住民には親しまれています。

天津甘栗で使われている栗は、天津で収穫されたものではない

栗を甘く煎り上げて作られる「天津甘栗」。おやつとして食べる人も多いでしょう。この「天津甘栗」の「天津」とはどこから来た名前なのでしょうか。

「天津」という名前は、中国の都市「天津市」に由来しています。ただし、特に天津市内で収穫された栗だけを原料に使っているというわけではないようです。ではなぜ「天津」と呼ばれるのかというと、天津市には中国有数の巨大な港があり、そこから多くの栗が輸出されていたからです。天津甘栗は、もちろん日本独自の名前であり、中国では「炒栗子(タンチャオリーズ)」と呼ばれています。そのため、中国で「天津甘栗」と言っても一切通じません。

ちなみに、同じく「天津」という地名が入った料理に「天津飯」があります。なぜこのような名前になったかははっきりわかっていませんが、一説では天津甘栗と同じように、天津の港から輸出された材料を使って作られたことに由来すると言われています。

稲は受精に失敗すると、米ではなく砂糖水ができる

現在、毎日のように米不足の話題がニュースを賑わせていますが、そんな米を作る稲から砂糖を製造できると聞くと、驚かれるかもしれません。

これは2021年に中国・福建農林大学と名古屋大学のチームが発表した研究で、稲は受精に失敗したときに胚珠(はいしゅ)という部分が大きくなります。本来そこにはデンプンが蓄積されて実がつくのですが、受精が失敗した時は、中に液体が充満します。この液体を調べると、砂糖の主成分であるショ糖が多量に含まれていることが判明しました。

現在、ショ糖を生産可能な植物はサトウキビと甜菜(てんさい)の2種類しかなく、サトウキビは熱帯地方、甜菜は寒冷地を中心に分布するため、他の地域での生産は難しいとされていました。しかし、稲は日本全国どこでも生産ができることから、もし稲から砂糖を作る技術が確立すれば、日本が砂糖の一大産地になる可能性が出てきます。

現在はまず米不足を解消することが先決ですが、それが解決すれば、もしかしたら日本産の砂糖が世界市場に出回る日も近いかもしれません。

日本初のオリンピック中継は、アナウンサーの記憶をもとに実況されたもの

日本で初めてオリンピックの模様が放送されたのは1932年のロサンゼルスオリンピックでのことでした。しかし、当時唯一の放送局だったNHKは、放送権料をめぐるトラブルにより、現場で競技を実況することが許可されませんでした。NHKからすれば、どうしてもオリンピックの様子を伝えたいという使命がありました。そこで苦肉の策として考案されたのが「実感放送」です。

「実感放送」とは、アナウンサーが競技を観戦しながらメモを取り、終了後に離れたスタジオに移動して、そこでまるで現場にいるかのように実況するという方式です。

こんな方法で本当に臨場感のある実況ができるのかと疑問に思うかもしれませんが、そこはさすがプロのアナウンサー。巧みな話術でまるでその場にいるような実況を行い、多くの日本人を熱中させました。

実はこの「実感放送」はロサンゼルスオリンピック以前にも、1927年に甲子園で開催された全国中等学校優勝野球大会や、同年の大正天皇の大喪の礼でも行われていました。

かつて、スイカは種だけが食べられていた

夏に美味しいスイカですが、種を取るのが非常に面倒だったりします。そんな人のための種無しスイカもあるほどですから、邪魔だと思っている人も多いことでしょう。ところが、かつてはそんな邪魔な種を食べることを目的としてスイカが栽培されていたことがあります。

これは今から6000年前に西アフリカで食べられていた「エグシメロン」という果物で、名前に「メロン」が入りますが、スイカの祖先にあたります。このエグシメロンは、実は果肉が非常に苦く、とても食べられるものではありませんでした。そこで、当時の人々は果肉ではなく種を主に食用として利用していました。エグシメロンの種には、果肉に含まれている苦味成分のククルビタシンが含まれておらず、栄養価も高いことから、多くの人に親しまれていた食材だったようです。

その後、古代エジプトでスイカの栽培が始まり、「どうせ栽培するなら果肉も食べたい」という思いから品種改良が重ねられ、次第に現在のような甘いスイカへと変化していきました。

ちなみに、6000年経った現在でも西アフリカの人々はエグシメロンの種を食材として利用しており、乾燥させたり火で炙ったりして、スープやシチューなどに入れて食べています。

生命保険の基礎を築いたのは、ハレー彗星の発見者・ハレー

イギリスの天文学者、エドモント・ハレー。およそ76年の周期で地球に接近するハレー彗星の発見者として有名な人物ですが、実は多くの人が加入している生命保険の基礎を築いた人物としても知られています。

ハレーは1693年、自身の著書の中で「生命表」と呼ばれる表を発表しました。「生命表」とは、生まれてからある年齢になるまでに生存している割合を推定して表したもので、この表を使えば平均寿命を算出できます。そしてハレーはさらに、この表に基づいて生命保険の年齢別の掛け金のシステムや年金評価の基礎となる計算式を発表しました。後に多くの保険会社がこのハレーが考案したシステムを参考にして掛け金を算出するようになります。このことから、保険業界では、ハレーは生命保険の基礎を築いた人物としてその名が知られています。

現在、我々が生命保険の恩恵を受けられるのは、ハレーの業績のおかげだと言えるでしょう。

生まれたての赤ちゃんは、血液型がわからない

自分の血液型を知らない人は、少数派だと思われます。もし知らなくても、検査を受ければすぐに判明します。しかし、生まれたばかりの赤ちゃんはそうはいかず、しばらくの間は血液型を特定できない状態が続きます。

というのも、血液型は赤血球にある抗原と、血清中にある抗体を調べることで判明しますが、生後1歳頃までの赤ちゃんは、この検査をしても反応が薄く、どの血液型か判定が困難だからです。

1歳未満の赤ちゃんの血液には、自身の赤血球だけではなく、妊娠中に母親から受け継いだ赤血球も含まれています。その影響で、血液検査をしても母親の血液の反応が出てしまうことがあり、赤ちゃん本人の血液型が何かは正確にはわからないのです。母親の血液の影響は1歳になる頃まで続き、1歳になれば正確に血液型を検査できるようになります。

では、万が一輸血が必要な場合はどうするかというと、その場合には厳密な検査をして、その時点で適切な血液が選ばれて輸血されます。そのため、保護者が赤ちゃんの血液型を知らなくても、特に問題はありません。

ハクチョウには人を殺せる力がある

冬の湖などで見られるハクチョウ。羽根を広げて優雅に飛び立つ姿に、見ている人は心が奪われてしまいます。そんな美しいハクチョウですが、実は非常に怖い一面も持ち合わせています。

実は、繁殖期を迎えたハクチョウは警戒心が非常に強くなり、近づいたものに対して容赦なく噛みつくことがあります。また、近くで見ればわかりますが、ハクチョウは非常に体が大きく、体長はおよそ150cmほど、翼を広げると全長は2mにも達します。そしてそれだけの体を宙に浮かせるだけあって翼の力も非常に強く、万が一その翼で殴られたら、大けがを負う可能性があります。

実際に、過去には北海道でハクチョウに殴られた人が骨折する事故も起きており、さらに海外では、翼で殴られた人が、足で頭を水中に押さえつけられ、命を落とすという事故も報告されています。

ハクチョウは縄張り意識が強い鳥であるため、自分のテリトリーに入ってきたものは容赦なく攻撃を仕掛けるようです。彼らを刺激しないためにも、距離を保ち、遠くからその姿を眺めるにとどめたほうが良いでしょう。

自ら耳にダニを入れて人体実験を行った獣医がいた

科学者の中には探求のために常識では考えられないような行動を取る人もいます。アメリカの獣医師、ロバート・ロペズもその一人で、彼はイヌやネコの耳に生息し、皮膚の炎症や強いかゆみなどを引き起こすダニの一種・耳ダニが人間にも感染するかどうかを調べるために、自分の左耳に耳ダニを入れたのです。

ロペズは耳にダニを入れた後、「ダニが鼓膜に近づくと、動き回る音が大きくなる」「午前11時頃にダニは活発に動き、耳を噛んだりした」とその様子を詳細に記録し、生態を調査していました。そして3週間後、耳の中にダニの死骸があふれたことで左耳が聞こえなくなったため、実験を終了させました。

幸いなことに、耳の中の死骸を水で洗い流したことで聴力も回復し、命にも別状はなかったそうです。

ただ、ロペズはこれに飽き足らず、その後も何度も実験を繰り返しています。その結果、何度もダニに噛まれることで耳に免疫反応が起こり、最終的にはダニの活動が大人しくなっていくことを発見しました。彼は後にその業績が認められ、1994年にはノーベル賞のパロディである「イグノーベル賞」の昆虫学賞を受賞しています。

かつて水銀は、薬として使われていた

かつては体温計などに使われていた水銀ですが、毒性が強く、環境汚染につながるということから、現在はあまり使われなくなりました。1950年代に発生した公害病のひとつ、水俣病の原因となったことでも知られています。そんな決して口にしてはいけない水銀ですが、かつては薬として利用されていたことがあります。

古代中国の秦の始皇帝は、極端に死を恐れていたらしく、部下たちに不老不死の薬を探すよう命じていました。その結果「丹薬」という薬を作り出すことに成功します。しかしこの丹薬の主成分は、水銀が硫黄と結びついた硫化水銀で、当然、不老不死の効果はありません。そんな猛毒である水銀を薬と信じて飲み続けていた始皇帝は、50歳の若さで亡くなってしまいます。

また、水銀を薬と信じて飲んでいたのは始皇帝だけではありません。アメリカ大統領のリンカーンも、便秘や頭痛の薬として水銀を服用していたとされています。当時、水銀は便秘のほか、インフルエンザや寄生虫、うつ状態など、あらゆる症状に効く万能薬と信じられていたのです。当然、水銀にそのような効果はありません。この話を信じ、多くの人が命を落としたと考えると、非常に恐ろしいことです。

骨が欠けたときに使われる人工の骨には、ガラスが使われている

ケガや病気などの理由で欠けてしまった骨の部分を補う「人工骨」は、装着することで欠損部の骨の再生を促してくれます。実はこの人工骨の原料にはガラスが使われているものがあります。

というのも、ガラスの主成分はケイ素であり、このケイ素が骨の再生を促す効果があるからです。しかし、ケイ素は体内にはあまり存在しません。そこで、ガラスを使った人工骨を埋め込むことで、溶け出したケイ素が体内のリンやカルシウムイオンと結合して、骨の成長を促進してくれるというわけです。

また、このガラスは毒性や発がん性がない特殊なもので、かつ劣化せず強度も高いため、体内に入れても問題がない非常に安全なものとなっています。

ただ、ガラスという性質上、硬くてもろいため大きな骨に使うことはできません。しかし、今後開発が進めば背骨などの大きな骨にも使える日が来るかもしれません。

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