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「巨人には勝たなくてよい」と語っていたオーナーとは?

プロ野球 名オーナー列伝

野球

「昭和の古き良き時代のオーナー」を取りあげる企画、5人目はこの方です。

1970年代のプロ野球は読売ジャイアンツが圧倒的な人気を誇り、特にセ・リーグは巨人戦の放映権料や入場料収入により経営が成り立っている状況でした。

そんな当時のプロ野球において、何とチームを経営するオーナー自身が巨人ファンであることを公言し監督に「巨人には勝たなくてよい」と語った人物とは誰でしょう?

正解:松園尚巳(まつぞの・ひさみ)ヤクルトスワローズオーナー

1967年にヤクルト本社の社長に就任した松園は翌68年、経営に行き詰まったサンケイアトムズを買収しオーナーに就任します。

当時のセ・リーグは王貞治、長嶋茂雄のON擁する巨人が国民的人気を誇っており、プロ野球は巨人中心に回っているといっても過言ではない現状でした。

松園もヤクルトオーナーでありながら巨人ファンを公言し「ヤクルトが売れなくなるので巨人には勝たなくて良い」と語り、この言葉はプロ野球規則で禁止されている敗退行為に該当するとして激しい批判を呼びました。

一方で、松園は「人材育成こそが将来の社会発展の要である」との理念を掲げており、球団経営においても自チームの選手を大切にし、監督には常々「縁あってドラフトで獲得した選手を育てて一人前にしてほしい」と指示したり、引退後はヤクルト本社や販売店に再就職したりとファミリー球団としての地位を確立していました。

そんなヤクルトに転機が訪れたのは1978年、2年前のシーズン中に監督に就任した広岡達朗は、チームが勝てないのはオーナーの発言による巨人コンプレックスが原因と分析、巨人に勝たない限り優勝はないと感じたことからオーナーにアメリカのアリゾナ州ユマでのキャンプを直訴、現地では大リーグのサンディエゴ・パドレスとの合同練習を行うなど当時としては画期的なキャンプを過ごします。

シーズンに入ってからも巨人と激しい優勝争いを行うも、終盤に首位に立ち悲願の初優勝を達成、日本シリーズもその勢いで制し日本一を達成します。

松園はその後健康上の理由で1991年に退任するまでオーナー職を務めますが、結局在任中の優勝はこの一度きりでした。

しかしながら、現在のヤクルトにおいても松園が築いた選手を大切にするファミリー的な雰囲気は受け継がれていると感じます。

クイズ作家
尾林衡史

担当ジャンル:スポーツ

1973年生まれ 福岡県出身
職業 クイズ作家 株式会社キュービック所属

物心ついたころから40年来の東京ヤクルトスワローズのファン。
年間の観戦数は30試合から40試合ほど。
仕事の「クイズ」と趣味の「野球」を組み合わせた「野球クイズ」をライフワークとし
プレーヤー・イベンターともに「野球クイズ」の第一人者を自負

主な実績
①プレーヤー
『全日本プロ野球クイズ王決定戦』(2013年6月)優勝
『プロ野球マニア王決定戦』(2019年3月)優勝

②イベンター
『プロ野球12球団ファンクイズ王決定戦』(2019年5月~2020年1月)
(全12球団+各回の優勝者で日本一を争う「日本シリーズ」の全13回)開催

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