よみもの|聞くトリビア(読む編)

『YouTube公開』「 幽霊が頭に布をつけているのはなぜ?」 /【朗読】寝る前のお楽しみ雑学【聞くトリビア】

『ジェームス・ボンドというスパイが実在した!?』

『熱いフライパンには、水をかけてはいけない!?』

 

眠れない夜のおともに聞きたい、面白雑学動画! 驚きの雑学の数々を、フリーアナウンサー大橋俊夫氏の朗読とともにお楽しみください。


こちらは動画の内容の書き起こし記事です。

音声と一緒にお楽しみください。

奈良の吉野中学校では、入学すると自分の机を作る

桜でおなじみの奈良県吉野郡にある吉野中学校。ここでは入学した生徒たちが、これから3年間をともに過ごす、実際に教室で使う自分専用の机を製作する行事があります。

これは、吉野の特産品であるヒノキ材を使って作るもので、生徒たちに地元について知ってもらい、また故郷への愛着を育むことを目的としています。この取り組みは、吉野の木材関係業者が始めたプロジェクトの一環で、2014年から実施されています。

生徒たちは入学直後にワークショップに参加し、どのようにして机ができるかを学んでから、指導を受けつつ実際に作っていきます。ヒノキ材をビスや接着剤で固定したり、紙やすりで磨いたりと、作業は決して簡単ではなく、生徒たちは悪戦苦闘しながらも机を完成させていきます。その分、生徒たちの机への愛着も強く、彼らは3年間、自分の机を傷つけないように大切に扱うそうです。

この机は天板の部分だけを取り外すことができ、卒業時には、生徒たちは互いにメッセージを書きあって、家に持ち帰ります。この天板は、彼らにとってかけがえのない思い出の品として、大事に保管されることでしょう。

黒柳徹子は、スパイ容疑で拘束されたことがある

テレビ朝日のお昼の顔といっても過言ではない黒柳徹子さん。彼女はテレビタレントとして活動するかたわら、ユニセフの親善大使を務めるなど、社会活動家としての一面を持つことでも知られています。そんな彼女は、1996年にボスニア・ヘルツェゴビナを訪れた際、スパイ容疑で拘束された経験があります。

当時のボスニア・ヘルツェゴビナは内戦が終わったばかりで、まだ治安が安定しているとは言えない状況でした。そんな中、黒柳さんはユニセフの番組撮影のために現地を訪れていましたが、移動中に乗っていたバスごと地元の警察署に連行され、拘束されてしまいました。これは、汚職に手を染めていた地元警察が黒柳さんが乗っていたバスを略奪するために行ったとされており、その際、撮影用のカメラがあったために「スパイだ」と難癖をつけられたというのがいきさつです。

その後、黒柳さんたちは4時間ほど事情聴取などをされた後に解放されました。ただし、乗っていたバスは押収されたままでした。もしこの時、警察に逆らっていたら、命を落としていた可能性もあったといいます。

そんな状況の中でも、黒柳さんは動じることなく、他のスタッフを笑わせて、張り詰めた空気を和らげていたそうです。

カメムシは、自分のにおいで死ぬことがある

カメムシと聞くと、あの臭い匂いを思い出す人も多いでしょう。あの強烈な匂いから、地方では「ヘコキムシ」「ヘクサムシ」「ヘッピリムシ」などと呼ばれたりもします。そんなカメムシ、本人にとってはあの匂いは気にならないのだろうかと思うかもしれませんが、実はカメムシ自身、あの匂いに耐えきれないらしく、場合によっては死んでしまうこともあります。

ある実験によると、密閉された直径10センチほどの容器にカメムシを4、5匹ほど入れてしばらく置いたところ、なんと1時間もしないうちにすべて死んでしまったそうです。実はカメムシの匂いには毒性を持つアルデヒドが含まれており、これが体内に取り込まれたことが原因だと考えられています。カメムシが臭いにおいを放つのは、天敵に襲われないためであり、それだけ強力でないと効果がないのかもしれません。ただ、カメムシ自身がそれを耐えられる体質ではなかったというわけです。

ちなみに、あの匂いが服についたら非常に困りますが、そういうときは消毒用アルコールを服になじませて油分を落としてから石鹸で洗うと消すことができます。一度試してみてはいかがでしょうか。

マンガ『サザエさん』では、タラちゃんに妹がいた

サザエさん一家といえば、サザエとその夫、マスオ、サザエの両親である波平とフネ、サザエの弟・カツオ、妹・ワカメ、そして息子のタラちゃんの7人です。しかし、原作のマンガでは、一度だけですが、タラちゃんの妹が登場したことがあります。

これは、1954年に発刊された漫画雑誌に掲載された1コママンガ『サザエさん一家の未来予想図』に登場したキャラクターで、タイトル通り、10年後のサザエさんの家族が描かれたこの作品では、タラちゃんの妹としてヒトデという女の子が登場しています。また、この作品では、学生服を着たカツオ、和服を着たワカメ、少し大人びたタラちゃんも登場しています。さらには、舞台となった家が現在では道路となっていることも描かれています。

ちなみに、このヒトデというキャラクターは、2019年に『サザエさん』の20年後を描いた特別ドラマで、17歳の姿で実写化され、その際は桜田ひよりさんが演じました。原作では一度しか登場しなかったヒトデが、レギュラーのアニメではないとはいえ公式のドラマで登場したことで、当時ファンの間で話題となりました。

幽霊が頭につけている三角形の布は、閻魔大王に会うための正装

日本では昔から描かれている幽霊の絵は、必ずといっていいほど白い着物を着て、頭に三角の布をつけています。この白い着物は、冥土に旅立つときの衣装として身につけるもので、白が死を連想させることからこの色が用いられているとされています。では、頭につけている三角の布には、どんな意味があるのでしょうか。

あの白い三角形は、正しくは「天冠」といいます。死者が天冠をつけている理由には諸説ありますが、冥土で閻魔大王に出会ったときに失礼にならないように、礼儀として冠をつけていたともいわれています。すなわち、あの三角の布は、死者の正式な装いというわけです。また別の説では、これをつけることで地獄の祟りから逃れることができるから、あるいは悪霊を追い払えるからともいわれています。

この天冠は、かつてはお葬式の際に亡くなった人の頭につけていました。その名残として、幽霊が身につけているというイメージが広く浸透しました。ただ、現在では、幽霊が苦手な小さいお子さんが怖がってしまうためなどの理由から、頭にはつけずに、代わりに一緒に棺に納めるだけにとどめられることが多くなっています。

高速道路のサービスエリアの駐車場の枠が斜めになっているのは、運転手のため

高速道路のサービスエリアやパーキングエリアを利用したことがある人はわかると思いますが、これらの駐車場はなぜか車を停める枠の線が斜めに引かれているところが多いです。実はこれは運転手の利便性を考慮して設計されています。

というのも、車を停める場合、道に対して垂直に停めるよりも、斜めに停めるほうが枠内に収まりやすく、ドライバーがハンドルを切る角度も少なくて済みます。多くの車が出入りするサービスエリアなどの駐車場にとっては、スムーズに駐車・発進してもらえるこの方式のほうが適しています。

また、サービスエリアやパーキングエリアの駐車場は原則として一方通行です。斜めの駐車枠にすることで、車が発進する際に進行方向を間違える心配がなくなります。

さらに、斜め枠の駐車場は複数列を配置する場合でも駐車台数を確保しやすいという利点もあります。長方形の枠の場合、車を出すときに大きく曲がる必要があるため、列と列の間に十分な道幅を確保しなければなりませんが、斜め枠であれば車がそのまま出られるため、道路の幅を狭くでき、同じスペースでより多くの車を停めることができるのです。

空を飛ぶイカがいる

トビウオという魚は誰もがご存じのはず。ヒレを翼代わりにして海の上で空を飛んで移動する姿は、テレビなどで見たことがある人もいるかもしれません。実は、魚以外にも空を飛んで移動する海の生き物がいます。それが「トビイカ」というイカです。

トビイカは、インド洋や太平洋の熱帯・温帯域に生息するイカの一種で、日本でも沖縄などで見ることができます。このトビイカは、敵に襲われそうになったときに空を飛んで逃げるのですが、そのとき使うのがエラと腕です。一般には足とされる腕を広げて空を飛ぶのですが、このとき、腕と腕の間に粘膜でできたと思われる膜を翼代わりにしているというわけです。

では、どれくらい飛ぶのかというと、およそ30メートルほど。トビウオの飛行距離がおよそ100メートルから200メートルなので、それに比べると短いですが、敵から逃げるには十分な距離のようです。

ちなみに、このトビイカは沖縄の一部では食用として親しまれています。ただ、体が少し黒いため、沖縄以外では敬遠されており、本土に流通することはほぼないとのことです。

生まれたばかりのラクダには、コブがない

砂漠などで生息するラクダ。イメージする際に、まず背中にあるコブを思い浮かべるという人も多いのではないでしょうか。そんなコブですが、生まれたてのラクダには実はついていません。

というのも、ラクダの背中のコブは脂肪でできているため、赤ちゃんラクダはまだ十分な脂肪が蓄えられておらず、この部分の皮膚がたるんでいるのです。成長するにつれてここに脂肪がたまり、私たちがよく知るラクダのコブへと変化していきます。

ちなみに、なぜラクダにこのようなコブがあるかというと、コブの脂肪が体内の熱を吸収してくれるからです。太陽の直射日光を受ける砂漠などでは、体温調整が重要となってきます。ラクダのコブの脂肪はこの熱を蓄え、気温が下がる夜にこれを放出してくれるのです。また、脂肪を燃焼させると水が発生するため、口から水を飲まなくてもある程度生活できます。コブは、砂漠で暮らしていくための重要な器官のひとつというわけです。

かつて、女子テニス選手のスカートは長かった

テニスの大会で女子選手はユニフォームとしてミニスカートを履いています。動きやすく、おしゃれであるという利点が大きいようです。しかし、かつて女子選手は地面につくぐらいに長いスカートを履いてプレーしていました。

もともとテニスは、上流階級や貴族が楽しむ紳士淑女のための遊びでした。当時は、女性が脚を露出するのは好ましくないとされていたため、長いスカートを履くのが当たり前だったのです。

その後、テニスはスポーツとして楽しまれるようになり、さまざまな世界大会も開催されるようになりました。それでもしばらくの間は、女子選手はたとえ不便であっても、慣例として長いスカートを履かざるを得ませんでした。しかし、時代の変化とともに、スカートは少しずつ短くなっていきました。

そして1949年のウィンブルドン大会で、アメリカのガートルード・モランという選手がミニスカートを履いてプレーしました。彼女の大胆なファッションには多くの人が驚き、「下品だ」と非難する声も上がりました。それでも、彼女のスタイルは次第に支持を集めるようになり、これをきっかけにミニスカートの選手が増えていきます。そして今では、女子選手のファッションの主流となっていきました。

日本初の水族館は、「うおのぞき」と呼ばれていた

人気スポットとして日本各地に作られている水族館。その原点ともいえる施設がオープンしたのは1882年、明治時代のことでした。その年の3月、教育博物館、現在の国立科学博物館の付属施設として、上野動物園がオープンしました。そして、その半年後に、動物園内に日本初の水族館が誕生します。

その名も、「観魚室(うをのぞき)」。当時ヨーロッパで流行していた洞窟風の入口が設けられており、何かわくわくさせてくれる雰囲気ですが、中は魚が入った水槽が並んでいるだけという非常にシンプルな施設で、飼育されていた魚も金魚、フナ、コイといった淡水魚が中心でした。ただ、汲んできた海水を使ってボラやヤドカリ、イソギンチャクといった海の生き物も飼育されていたという記録が残っています。

この水族館は、形などを変えながら長年上野動物園内で運営を続けていましたが、1989年にその役割を葛西臨海水族園に引き継ぐ形で、100年以上にわたる歴史に幕を下ろしました。

梅干しをこめかみに貼ると頭痛に効く

昔は、頭が痛い時、こめかみに梅干しを貼ると痛みが和らぐと言って、実際に貼っていた人も少なくありませんでした。しかし、さすがにこの方法は見た目も変だし、実際に効き目があるとは思えないということで、長年迷信だと考えられてきました。ところが、後の研究により、この方法が実際に頭痛に効果があることが判明しています。

これは、梅干しに頭痛に効果がある「ベンジルーベータ-D-グルコピラノシド」という成分が含まれているためです。この成分は、実際に頭痛薬に含まれているアスピリンに似た構造を持ち、これが湿布のような効果を発揮して頭痛を抑えるといわれています。また、香りの成分である「ベンズアルデヒド」にも頭痛の鎮静効果があります。こちらは、こめかみに貼らなくても、香りを嗅ぐだけで同じ効果が得られるとされています。これらのことから、昔の人が梅干しをこめかみに貼っていたのは、迷信ではなく、実際に効果があったからだといえるでしょう。

梅干しの効果はこれだけではありません。疲労回復や高血圧の抑制、糖尿病の予防、ダイエット効果、虫歯予防など、その健康効果は多岐にわたります。梅干しは私たちが思っている以上に優れた効能を持つ、驚くべき食材なのです。

ジェームズ・ボンドというスパイが実在した

人気スパイ映画「007」シリーズの主人公、ジェームズ・ボンド。彼はMI6、つまりイギリスの秘密情報部に所属し、諜報活動を繰り広げるスパイです。実はかつて、イギリスに同姓同名の情報員がこの秘密情報部に所属していたことが明らかになっています。

このジェームズ・ボンドさん、イギリス大使館の公文書保管係としてポーランドの首都ワルシャワに赴任し、さまざまな情報を集めていたそうです。驚くべきは、彼がこの職についたのが1964年であり、「007」シリーズの第1作が公開されたのが1962年であるため、フィクションのジェームズ・ボンドと実在のジェームズ・ボンドが同時期に活動していたという点です。

ただ、実在のジェームズ・ボンドさんは、フィクションのボンドに比べて非常に地味な存在だったらしく、映画のようにさまざまな女性と交流することもなく、逆にワルシャワ市民と接触することすら一切なかったとされています。また、担っていた任務もそれほど重要なものではなかったとされており、この点でも映画のような華やかさとは程遠かったようです。

柔道の試合には、「無差別級」がある

柔道の試合は、男子100キログラム超級、男子73キログラム級、女子48キログラム級といったように体重別で階級が分かれています。そのため、体格差で負けてしまうということはほぼありません。しかし、かつてのオリンピックでは、このような体重別の階級のほかに、体重制限がない「無差別級」という種目がありました。

この「無差別級」は1964年の東京大会から1984年のロサンゼルス大会まで実施されていたもので、国民栄誉賞を受賞している山下泰裕選手も、1984年のロサンゼルス大会のこの種目で金メダルを獲得しています。「無差別級」と聞くと体の大きい選手も小さい選手も一堂に会して戦っていたように思えますが、実際には多くの国で体重が重い選手が代表として出場していました。

なぜこのような種目があったのかというと、もともと柔道の極意は、小さい人が大きい人を投げたり倒したりすることで、その精神を体現できるからとして設けられたとされています。しかし、オリンピックではこの精神が競技の方向性と合わないことから、すべて体重別で行われるようになりました。

ちなみに、全日本柔道選手権大会ではこの無差別級のみが現在も実施されており、ここでは体格差のある選手の戦いが見られます。

『ガリバー旅行記』のガリバーは、日本を訪れている

アイルランドの作家ジョナサン・スウィフトの代表作『ガリバー旅行記』。児童文学の名作として名高い作品ですが、随所に見られる当時の社会に対する鋭い風刺によって、大人でも楽しめる作品となっています。そんな『ガリバー旅行記』ですが、実は日本も舞台のひとつとなっていることを知る人は少ないのではないでしょうか。

主人公・ガリバーは何度も船に乗って旅に出ますが、3度目の航海で空中に浮かぶ島「ラピュタ」を訪れた後、当時鎖国中だった日本にも立ち寄っています。日本と交流のあるラグナグ国という国で皇帝の推薦状をもらい、日本の皇帝に謁見するために江戸を目指したと書かれています。しかし、当時の日本でキリスト教信者であるかを確認するためにおこなわれていたえ絵踏を、ガリバーは拒否しました。それが問題となり、江戸に入ることができず、結果、長崎を経由して帰国しました。

なぜ、当時鎖国中の日本の情報をアイルランドで暮らすスウィフトが手に入れることができたのか。これは日本に訪れたことがあるドイツ人医師ケンペルが当時発表した著書『日本誌』に書かれていた情報を参考にしていたからだといわれています。

モダン焼きの「モダン」とは、「盛りだくさん」の略

関西風お好み焼きに中華そばを加えて焼いた「モダン焼き」。そのボリューム感もあって多くの人から愛されている料理です。この「モダン」という名前、英語で「現代的な」や「近代的な」という意味があるため、その由来も「近代的なメニュー」だったからだろうと思われがちですが、実はこの「モダン」、英語からつけられたものではありません。

モダン焼きは、戦後の高度経済成長期、大阪のお好み焼きチェーン「ぼてぢゅう」が初めて作りました。単なるお好み焼きではなく、たくさんの具に中華そばまで加え、盛りだくさんな状態で焼くということから、当初「もりだくさん焼き」という名前で販売されました。しかし、この名前が少し長かったのか、次第に「もりだくさん」の部分が略されて呼ばれるようになり、結果として「モダン焼き」という名前で世間に知られるようになりました。

現在では、「モダン焼き」は「近代的な新しいコナモン料理」という意味があると説明されていることもありますが、後付けです。

沖縄の幼稚園児は、母の日にカーネーションではなく、ネギを贈る

毎年5月の第2日曜日は「母の日」です。アメリカで始まったこの記念日は、お母さんにカーネーションを贈る習慣でおなじみですが、沖縄の保育園や幼稚園では、少し異なるイベントとして根付いています。

それは、子どもたちが自ら育てたネギをプレゼントするというもので、牛乳パックを加工して植木鉢のような容器を作り、そこでネギを育てて、メッセージや写真などを添えてデコレーションしたものを贈ります。

この風習は、戦後間もない頃に、多くの母親がネギを栽培・販売することで生計を立てていたことに由来するとされています。当時の沖縄は農業が主な産業であり、貧しい家庭では子どもたちも協力して家計を支えていました。特にネギは沖縄の気候に合っていて育ちやすかったため、多くの家庭で栽培されていました。そうした中で、子どもたちが母の日に感謝の気持ちを込めてネギを贈るようになったのがきっかけだといわれています。

花火で宇宙に行こうとした中国人がいた

1957年の旧ソ連による世界初の人工衛星、スプートニク1号の打ち上げ以来、人類は宇宙開発を続け、宇宙の未知の領域を探索し続けてきました。しかし、実はそれより昔、1500年代に、現代とは比較にならないくらい未解明なことが多かった宇宙に向けて旅立とうとした一人の男がいました。

その男とは、当時の中国の明王朝で下級官吏として働いていたワン・フーという人物です。彼は宇宙に対して強い興味を抱き、いつか宇宙へと旅立ちたいと考えていました。そこで、当時の最先端技術である花火を使えば宇宙に行けるのではないかと思い、椅子にたくさんの花火をくくりつけた簡易的なロケットを開発し、宇宙を目指したのです。

その決行日、彼がロケットの花火を点火したところ、花火は大爆発を起こしました。ワン・フーは椅子ごとどこかに飛ばされたのか、煙が晴れた後に彼の姿はそこにはなく、どこを探しても見つかりませんでした。おそらく彼の計画は失敗に終わったのだと思われます。その後、彼の姿を見た者は誰もいません。

ただ、この話は科学雑誌には掲載されたものの、正式な記録や資料が残っていないため、創作ではないかという説もあります。

イチゴは、先端が平たくなっているほうが甘い

鮮やかな赤色が食欲をそそるイチゴ。甘いものと甘くないものがありますが、せっかく食べるのなら甘いほうが良いに決まっています。ただ、見た目ではなかなかどれが甘いかはわかりにくいかもしれません。ところが、ある部分を見れば簡単に甘いかどうかがわかります。

それはイチゴの先端部分です。先端部分をよく見ると、先が細くとがっているものと、平たくなっているものがあります。このうち、先が平たいもののほうが甘いイチゴです。というのも、イチゴで一番甘いのは先端部分で、この部分の面積が多ければ多いほど甘い部分も増えておいしいというわけです。

またこのことから、食べるときは先端から食べず、葉っぱがついているところから食べるのが、おいしく食べることができるコツです。

他にも光沢があり、全体に色がついていて、ヘタがピンと立っているものがおいしいイチゴとされています。スーパーなどでイチゴを見かけたときは、これを参考に選んでみてはいかがでしょうか。

古代エジプトでは、ネコを傷つけると死刑になった

現在日本では、ネコなどの動物を虐待すると最大5年以下の懲役、500万円以下の罰金が課せられます。このように動物に対する暴力で罰せられるようになったのは、つい最近のことかと思いきや、実は古代エジプト時代からすでに行われていたようで、なんとネコを傷つけると死刑に処せられたという記録も残っています。

これは古代エジプトではネコが精霊の化身と考えられていて、崇拝の対象とされていたからです。そのため、エジプト市民はネコを非常に大切に扱っていました。たとえば飼っていたネコが死ぬと、飼い主は悲しみを表すために眉毛を剃り落として喪に服したり、火事が起こると家具などを守る前にネコの安全確保を最優先にするなど、何よりもネコのことを考えて人々は暮らしていたのです。

そして極めつけは、ネコを傷つけると死刑になったということです。これは意図的に傷つけた場合はもちろん、たとえそれが事故であっても刑が軽くなるわけではなく、一律で死刑が処せられていました。それだけネコは大事な存在だったのでしょうが、人々がネコと接するときは、並々ならぬ緊張感に襲われていたのかもしれません。

錆びたネジは、アイロンを使えば簡単に外すことができる

機械を修理するときなどに、中の部分を見るためにネジを外そうとすると、錆びたりして固くなっているため外れないことは結構あると思います。それでも無理にネジを外そうとした結果、頭の部分がつぶれてしまうことも。そんなとき、ある方法を使うと、どんなに固くなっていても、取り外しやすくなるという方法があります。それが、ネジにアイロンを当てるというものです。

ネジは金属でできています。そのため、熱を加えるといったん膨張します。しかし、しばらくして熱が冷めると収縮して、ネジを締めていた部分とネジの間に隙間ができます。このタイミングを利用すれば、簡単にネジが外せるのです。

やり方は、ネジ頭に当て布をしてアイロンをかけるだけです。ライターやガスバーナーなどのほうがより手っ取り早く熱を加えられますが、ネジ以外の部分を焦がしたり、傷つけたりする可能性があるので、使う場合は注意が必要です。

スウェーデンの結婚式では、招待客が新郎新婦とキスをしようとする

結婚式といえば、新郎新婦のこれからの幸せを願って行われるものですが、スウェーデンではそんな幸せに水を差すとも思える、考えようによってはとんでもない風習があります。

それが、新郎や新婦のどちらかがトイレなどで席を立った際、残った側に招待客がキスをするというものです。たとえば新郎がトイレに行った際、男性の招待客は新婦の前に集まり、新婦にお祝いのキスをします。この場合のキスはどこでも良いのですが、頬にするのが一般的で、口にする人はまずいません。もちろん、この儀式は「おめでとう」の気持ちを込めて行われるものであり、キスの習慣が日本よりもはるかにフランクであるヨーロッパならではのものかもしれません。ただ、日本人が何も知らずに参加すると、カルチャーショックを受けることもあるそうです。

また、スウェーデンでは、結婚式前に新郎新婦それぞれに対してサプライズパーティーを行います。内容はさまざまで、当然新郎新婦は当日まで何をするかわからないため、その時までドキドキしながら過ごすそうです。

ハエは、足の先でも味がわかる

ヒトは、口の中にある舌で味を感じますが、嫌われ者の昆虫、ハエは違うようで、なんと足で味を感じます。

これは足の先に味覚のセンサーとなる器官があるためで、ハエは普段、足を使って食べ物を探しているのだそうです。よくハエが足をすり合わせる動作が見られますが、これは足の先にゴミがついてしまうと、味がわからなくなってしまうため、しょっちゅう足を掃除してきれいにしているのでした。また、ハエの足の先から粘着物質が出ていて、これを使って壁や天井などにとまることができます。ここにゴミがつくと邪魔になって、ちゃんととまれなくなってしまいます。それを防ぐためのケアにもなっているわけです。

ちなみに、「蝿」という漢字は、「縄」という字に似ていますが、これは前足をこする様子がまるで縄をなっているように見えることから、このような字になりました。

おみくじには「平(へい)」という運勢がある

神社などにお参りに行ったときに、楽しみにしている人も多い「おみくじ」。そこに書かれている運勢といえば「大吉」や「小吉」、「凶」、「大凶」などがありますが、神社によっては変わった運勢が書かれていることがあります。

そのひとつが、「平」というものです。これだけ見ると運勢が良いのか悪いのかわかりにくいですが、「おだやか」や「やすらか」といった意味で、良くも悪くもない、平凡な運勢とされています。こう聞くとそれほど良くないものと思われるかもしれませんが、昔の人は、そんなありきたりな生活が大事だと思っていたため、この「平」が出ることを望んでいたそうです。

ただ、時代が経つにつれて、人々が平凡な生活では満足できなくなり、せめておみくじだけでも良い運勢を引き当てたいと思うようになったため、おみくじに「平」を入れた神社は少なくなってしまいました。

現在では、京都の石清水八幡宮や埼玉の氷川神社、広島の厳島神社など、一部の神社のおみくじに「平」が含まれています。これらの神社に行った際は、「平」が出るか、試しにおみくじを引いてみてはいかがでしょうか。

西洋人は、泣く時には先に鼻水が出る

同じ人間なのだから、東洋人でも西洋人でも泣く時の涙の流し方は同じメカニズムで、違いはないと思いきや、実は東洋人と西洋人では少し違うようで、また、泣いたときの所作も違います。東洋人はハンカチを目に当てますが、西洋人は鼻に当てるのです。

これは鼻涙管という、目から鼻の中へと抜ける管の構造の違いから生じるもので、西洋人はこの管が太く、東洋人は細いという特徴があります。西洋人が涙を流すとき、涙はこの管を通って大量に鼻に流れていきます。そのため、先に鼻水が出るということで、目ではなく鼻を覆っているのです。一方、東洋人はこの管が細いため鼻にまで涙が十分に流れず、目からあふれることになります。そのため、目にハンカチを当てて涙を抑えることになるというわけです。

この話を聞くと、「泣く時に鼻水が出ることがあるが、その鼻水は目から流れるはずの涙が鼻から出たものか」と思われるかもしれませんが、実際にその通りです。このときの鼻水は、涙が鼻涙管を通って鼻から出たものです。

アワビには、目も口もある

高級食材としてもおなじみの貝、アワビ。その表面をよく見てみると、実は「顔」が存在します。殻の一部が浅くなっている部分が「顔」にあたり、そこにはちゃんと目や口があります。

目があるということは、アワビはちゃんとものを見て把握できています。ただこの目はそれほど発達していないため、ぼんやりと形が見えるレベルでしかありません。また、口があるということは、ちゃんと食事をとって生活していることになります。主に食べているのは海藻で、口の中にある「歯舌」と呼ばれるギザギザの歯で削りながら食べています。

実はアワビはあのような形をしていますが、巻き貝の一種です。巻き貝には基本的に頭があり、目も口もついています。それに対し、アサリやシジミといった「二枚貝」と呼ばれる貝には顔はありません。

アワビの目や口は、よく見ると見つけることができるので、じっくり見る機会があれば、探してみると面白いかもしれません。

リンゴは、地球温暖化の影響で甘くなっている

ここ数十年、ニュースなどで耳にする「地球温暖化」。対策は進むものの、今のままではまだ解決にいたらず、人類の存続に関わる大きな問題として取り上げられています。また、温暖化はさまざまなことがらに多様な影響を与えています。そのひとつがリンゴで、日本の研究チームの調査により、地球温暖化の影響でリンゴが甘くなったことが判明しました。

これは、過去のリンゴの品質データを分析した結果わかったことで、リンゴの一品種「ふじ」の味に関するデータを調べたところ、1980年から2010年までの30年間で酸味が15パーセント減り、逆に糖度が5パーセント増えていました。これは温暖化による気温上昇に加え、花が咲く時期が早くなったことが大きな原因と考えられています。

リンゴが甘くなったと聞いて、喜ばしいことのように思えるかもしれませんが、甘くなった分、柔らかくなって食感が落ち、色も鮮やかな赤色ではなく、どことなくぼやけた色になるため、総合的には品質が落ちてしまいます。温暖化を防ぐことはもちろんですが、農家にとっては、温暖化に対応できる新たな品種のリンゴをいかに開発するかが課題となっています。

腕時計は、軍隊の兵士のために開発された

最近はスマホの影響でつける人は少なくなったものの、それでも多くの人が利用している腕時計ですが、実はその誕生は戦争がきっかけでした。

19世紀後半、当時はポケットに入れておくタイプの懐中時計が普及していました。戦場で戦う兵士たちも懐中時計で時間を確認していましたが、一刻を争う戦場で、いちいちポケットから時計を引っ張り出すのは非常に手間で、場合によってはその間に撃たれてしまう可能性すらあります。そんな兵士たちが簡単に時間を確認できるように開発されたのが腕時計でした。1880年頃に当時のドイツ皇帝が兵士用に腕時計を2000個製作させて配ったり、第一次世界大戦中にはアメリカ軍が軍用時計を生産し、兵士たちに支給したというエピソードが残っています。

その後、軍人たちは戦争が終わって社会に復帰してからも腕時計を使っていたことから、徐々に一般社会にも広がっていき、誰もが使うアイテムとなりました。何気なく使っている腕時計ですが、必要にかられて誕生したというエピソードが隠れていたとは驚きです。

イノシシの肉を「ぼたん」と呼ぶのは、生類憐みの令がきっかけ

イノシシの肉のことを、花の名前をとって「ぼたん肉」と呼びます。なぜ普通に「イノシシ肉」と呼ばずにこのような風流な呼び方をするかというと、肉が並べられている様子がボタンの花に似ているから、というのももちろん理由としてありますが、実は江戸時代に発令されたある法令がきっかけでこのような名前がつけられました。

その法令とは、1685年に徳川第5代将軍・綱吉が発令した「生類憐みの令」です。この法令で守られたのはイヌのイメージが強いのですが、実は動物全般を保護する目的があり、動物の肉を食べることも禁止されていました。そこで困ったのが当時営業していた肉料理屋でした。どうしようもなくなった彼らは肉を滋養強壮に効くということで薬として販売し、薬屋として営業することを思いつきました。そして、そのまま「イノシシ肉」という名前で売るとまずいということで、花の名前から「ぼたん肉」といった隠語で販売することにしました。これが「ぼたん肉」という名前の由来です。

またこのとき、「ぼたん肉」と同様に、馬の肉をその色から「さくら肉」、鹿の肉を花札の絵柄で鹿と一緒に描かれた植物から「もみじ肉」などの隠語で呼ぶようになりました。これらも「生類憐みの令」がきっかけで生まれた名称だったわけです。

江戸時代、節分の日に町民はコスプレをしていた

コスプレは現代日本を語るうえで欠かせないカルチャーのひとつとして根付いていますが、似たようなことが江戸時代にすでに行われていたという話があります。

それは「節分お化け」という行事で、江戸時代末期に節分の前日の夜に行われていました。節分は鬼が現れるとされていたため、変わった格好をして鬼を驚かせれば避けられると考えられたことから、町人たちがさまざまな格好に扮装していたのです。

コスプレとは言ったものの、現在のような何かのキャラクターに扮するというものではなく、お年寄りが若い娘の格好をしたり、女性が男性の格好をしたりと、今から考えたら非常にシンプルなものです。町人たちはそのような変わった姿でお寺などに参拝に向かったそうです。

実はこの「節分お化け」は、現在でも京都などで当時を再現する形で行われており、妖怪などのさまざまな格好をした参加者が市内を練り歩きます。興味のある方は参加してみてはいかがでしょうか。

羊は毛を刈ってあげないと、死んでしまう

ヒツジといえば何といってもあのもふもふが特徴的。私たちの服の素材としてもおなじみですね。よく頭を抑えてヒツジの毛を一気に剃り上げて、毛がまったくない状態にするというシーンがテレビなどで流れ、「かわいそうだな」と思ったりするかもしれませんが、実はああいうふうに毛を刈ってあげないと、ヒツジは死んでしまうのだそうです。

というのも、ヒツジの毛はイヌやネコのように自然と抜け落ちることがありません。何もせずにそのままにしておくと、ヒツジの毛は伸び続け、常に毛布に覆われているような状態になります。寒い冬の間ならまだしも、夏になると体温が上がってしまい、うまく調節できずに死んでしまいます。それを防ぐために毛を刈っています。

では、野生のヒツジはどうなのかと言えば、実は自然と毛が抜け落ちるため、刈り取ってあげる必要がありません。人間が飼育するヒツジは羊毛を効率的に刈り取るために、毛が抜けにくい品種のヒツジを選んで繁殖させたため、結果として毛が自然に抜けないヒツジばかりになってしまったというわけです。

人間の勝手でヒツジがかわいそうだと思うかもしれませんが、その分、飼われているヒツジたちは、毛を刈られるだけでなく、外敵から守られたり、エサをちゃんと与えられたりと、大事に育てられています。

ピアノの椅子が硬いのは、演奏者のため

ピアノを演奏するときに座る椅子。使ったことがある人はわかると思いますが、硬くて座り心地はあまりよくありません。お尻のことを考えると、もう少し柔らかいほうが良いのではないかと思いきや、実は理由があって、あのような硬さになっています。

というのも、座るところが柔らかいと、ピアノの演奏時に実は体を安定させることができません。ピアニストにとって体がふらつくのは致命的であるため、しっかりと姿勢を保てるように、座面が硬くなっているのです。

また、演奏会などで使われる椅子は重たいというイメージがあるかもしれませんが、これも体を安定させるためです。椅子が軽いと演奏中に動いてしまうこともあるでしょう。また、体重移動でふらつくような椅子だと、演奏中にギシギシ音を立ててしまう可能性もあります。これらを避けるために、重い椅子が使われています。

日本で初めてスクランブル交差点が導入されたのは、熊本市

交通量が多い交差点などで見られるスクランブル交差点。特に渋谷にあるものは多くの外国人客が集い、観光スポットとして人気の場所となっています。この渋谷のスクランブル交差点が誕生したのは1973年のことですが、その5年前にはすでに日本初のスクランブル交差点が誕生しています。その場所は東京ではなく、九州の熊本です。

1968年12月1日、熊本市の子飼(こかい)交差点に日本初のスクランブル交差点が設置されました。この周辺には熊本大学をはじめとするさまざまな大学や高校、そして多くの客で賑わう子飼商店街があり、また当時はこの付近まで路面電車も走っていたため、交差点は常に交通渋滞が起こっていました。このままだと事故が多発しかねないということで、熊本県警が当時海外ですでに導入されていたスクランブル交差点を日本にも取り入れようとしたのが誕生の背景です。

ちなみにこの交差点から商店街へと入る一角には、そんな歴史をたたえるために「スクランブル交差点 発祥の地」と彫られた石碑が建てられています。

熱いフライパンに水をかけると、フライパンの寿命を縮める

フライパンを使って料理をした後、汚れを取ろうと熱い状態のフライパンに水をかけて「ジュー」という音を立てる人がいたら、今後はその行為を控えるようにしてください。フライパンの寿命を縮めています。

フライパンは金属でできているため、熱を加えると膨張します。その状態で水をかけて冷却すると急激に縮んでしまうため、フライパン本体の形が変わったり、また表面のコーティングが剥がれてしまうこともあります。一度ならまだしも、これを何度も続けると、最終的にフライパンが使えなくなってしまう恐れがあります。

また、フッ素樹脂加工されたフライパンは表面が劣化するため、しばらくすると一部が剥がれ、その部分に料理が焦げ付いてうまく調理できなくなります。

フライパンを洗う際は、十分に冷めてから洗うことが大事です。また、水ではなくぬるま湯を使うのも効果的です。そして洗うときは中性洗剤と柔らかいスポンジを使ってください。たわしなどでゴシゴシ洗いたくなるかもしれませんが、表面を傷つける可能性があります。

せっかく買ったフライパンなので、長持ちさせるためにも正しい洗い方を心がけてください。

広島名物「もみじ饅頭」が生まれたきっかけは、総理大臣のセクハラ

広島で人気の銘菓「もみじまんじゅう」。誕生のきっかけは、実は今の感覚で考えると、不適切とも思えるエピソードだったりします。

明治時代、宮島を訪れた日本の初代総理大臣・伊藤博文が途中、休憩がてらある茶店に立ち寄りました。そこでお茶を差し出した店の娘さんの手を見た博文は、「紅葉のようなかわいい手だね、食べてしまいたいぐらいだ」と言ったそうです。そして、その言葉を耳にした地元の和菓子職人が、紅葉の葉をかたどったまんじゅうを作れば人気が出るのではないかと考え、誕生したのが「もみじまんじゅう」でした。

現代であれば、一国のトップが女性に対してこのような発言をすれば、すぐにメディアに取り上げられ、世間から非難を浴びて職を追われる可能性があります。しかし、当時まだセクハラという概念がない時代だったからこそ、そこまで大きな問題にはならなかったのかもしれません。

ただし、この話を裏付ける証拠はないらしく、一説では、かつてもみじまんじゅうの知名度を高めるために、後年になって関係者が考え出した創作エピソードであるとも言われています。

奈良の大仏は、もともと金で覆われていた

奈良・東大寺に鎮座している「奈良の大仏」。作られたのは奈良時代で、745年に建立が始まり、752年に完成と、実に工事に7年の歳月がかけられました。そんな奈良の大仏は、今となっては黒っぽい色をしていますが、実は完成当時、金色をしていました。

これは、奈良の大仏が「世界を照らす光輝く仏」をモデルにした仏像であるため、輝いてなければいけないという考えから、金を使ったとされています。ただ、内部まですべて金にすると莫大な費用がかかってしまいます。そのため、表面を金でコーティングする「金メッキ」という方法が採用されました。

とはいえ、金メッキであっても、あれだけの大きさの仏像に施すとなると相当な量の金が必要になります。幸いなことに、ちょうどその頃、東北地方で金が採掘されたため、大量の金を調達することができたのです。

では、なぜ今の大仏は黒っぽい色をしているのかというと、長い年月を経たことで、金メッキの下地である銅の色がじわじわと表面に現れてきたからです。

緑色の表紙のパスポートがある

日本が現在発行しているパスポートは、有効期限が10年の赤い表紙のもの、有効期限が5年の紺色の表紙のものの2種類だけではありません。

実は、緑色のパスポートというものも存在します。これは国会議員や公的機関の職員などが、公務で海外へ行く際に交付されるものです。その有効期限も通常のパスポートと異なり、公務の期間中のみ有効となります。

さらに、濃い茶色のパスポートも存在します。これは内閣総理大臣や外交官などが公務で海外に行く場合に交付されるもので、有効期限は1年と、他のものに比べて短くなっています。

これらのパスポートは、基本的に持ち続けることはできず、職務が終わったら即時に返却しなければなりません。もし、見かけることがあれば、相当レアな体験といえそうです、

ロシアでは、紅茶にジャムを入れて飲む

レモンティーやミルクティーなど、紅茶の飲み方にはさまざまなバリエーションがありますが、そのひとつである「ロシアンティー」は非常に変わった飲み方をします。それは、紅茶にジャムを入れるというものです。

これはその名の通り、ロシアで親しまれている飲み方で、寒さの厳しいロシアでは、かつて砂糖が大変貴重で手に入りにくかった時代に、多くの家庭で保存食として果物のジャムを常備していたことから、それを砂糖代わりにして紅茶を飲んでいたことが由来とされています。

このロシアンティーに使われるジャムは、日本のジャムとはまた少し異なり、「ヴァレーニエ」と呼ばれるロシア風ジャムが使われます。これは果物の形を保ったまま作られるもので、材料にシロップが含まれているため、甘みが強く感じられます。また、ロシア人の中には、ジャムを紅茶に入れず、スプーンですくってそのまま舐めてから紅茶を飲む人も多いとのことです。

さすがにヴァレーニエを用意するのは難しいかもしれませんが、代わりにいちごジャムなどを使っても楽しむことができます。興味のある人は、市販のジャムを使って試してみるのも良いかもしれません。

大阪府寝屋川市では、市長は支持率が低いと、給料が減額される

日本国民の政治不信がこのところ指摘されています。それを打開しようと多くの政治家がさまざまな策をとっていますが、そう簡単に信頼は取り戻せません。そんな中、大阪の寝屋川市議会では、市長が身を削ったある条例を可決させて話題となりました。それは市長の支持率において、不支持が支持を上回った場合に、給料を減額するというものです。

これは2023年に可決されたもので、寝屋川市長の広瀬慶輔さんが、市長の給与に対して納得感を持ってもらうために導入した制度です。支持率が不支持を上回っている場合は満額の給料が支払われますが、もし不支持が上回った場合は、その上回ったパーセント分、最大30パーセントまで給与がカットされます。

もともと広瀬市長は、市役所の窓口対応時間を大幅に広げるなど、改革派の市長として知られていました。この給与制度も、その改革の一環として導入されたものです。

この制度に対して、一部の市民は「単なるパフォーマンスにすぎない」といった反対意見もありますが、全体としてはおおむね好意的に受け止められているようです。

ブラジルの国旗に描かれている星の数は、だんだん増えている

世界の国旗の中で、もっとも多く星が描かれているのはアメリカの50個ですが、2番目はどこの国でしょうか?正解はブラジルで、緑色をバックに黄色いひし形、その中にブラジルの夜空をイメージした球体が描かれ、そこにポルトガル語で「秩序と進歩」という意味の標語とともに、27個の星が描かれています。この星の数、実は以前は現在より少なかったのです。

現在のような緑バック、黄色いひし形、球体のデザインの国旗が誕生したのは1889年ですが、今のものに比べて星の数だけが違い、6個少ない21個しか描かれていませんでした。というのも、この星の数はブラジルにある州の数を反映して描かれたもので、当時ブラジルは21州しかなかったため、この数となったわけです。そして、1960年、1968年と州の数が増えるたびに星の数も増えていき、1992年には州が3つ増えたのと、首都ブラジリアを表す星を加えたため、一気に4つ増えて、結果、現在の27個の星が描かれた国旗が誕生したのです。

もし今後、ブラジルの州の数が増えたときには、また同様に星の数が増えるはずです。そうした視点から国旗に注目してみるのも面白いかもしれません。

成田空港では、カメが天敵とされている

日本の玄関口で、多くの飛行機が離着陸する成田空港。この空港の滑走路にカメが侵入し、飛行機の離着陸がストップし、話題となったことがありました。

「たかがカメくらいで」と思われるかもしれませんが、空港の滑走路は、どんな小さな石でもタイヤをパンクさせたり、エンジンに吸い込まれることで重大な事故につながる恐れがあるため、徹底的にきれいに保たなければなりません。したがって、カメの侵入は空港にとって深刻な問題だったのです。

成田空港の滑走路の近くには、滑走路に流れ込んだ雨水を排水するための池がありますが、ここに数百匹のカメが繁殖しており、滑走路に入り込むことで航空機の離着陸に支障をきたしたというわけです。池をなくせばカメの繁殖が抑えられ、この問題も解決するのですが、雨水の排水という目的がある以上、簡単に撤去できません。そこで空港側は池に罠を設置し、カメを捕獲して対応しました。それ以降、現在までカメによる被害は確認されていません。

ただ、今後知らぬ間にカメが再び池で繁殖し、滑走路に侵入してくる可能性は否定できません。ペットとしてかわいがられることも多いカメですが、空港側からしてみれば頭の痛い存在なのでした。

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