よみもの|聞くトリビア(読む編)

○○は拳銃の携帯を許可されていた?
【朗読】いつの間にか眠れる雑学【聞くトリビア】

フリーアナウンサー大橋俊夫氏の朗読とともに、秋の夜長にぴったりな雑学をお楽しみください。


こちらは動画の内容の書き起こし記事です。

音声と一緒にお楽しみください。

審判に自分の名前を言っただけでレッドカードを出されたサッカー選手がいる

2018年、イングランドサッカー6部リーグのヘメル・ヘンプステッド・タウンとイースト・サロック・ユナイテッド戦で驚くべき事件が発生しました。

その被害者となった人物はヘメルに所属するサンチェス・ワット選手で、試合中、彼は遅延行為のためにイエローカードを提示されました。その記録を取るために審判に名前をたずねられたのですが、彼は正直に自分の名前「ワット」といったところ、主審がそれを「何だ?」という意味の「What?」と聞き間違え、口答えされたと誤解し、判定に背いたということで彼にレッドカードを突きつけました。

さすがにこれは言いがかりだということで、ヘメルの主将が主審に対して事情を説明。当然レッドカードは取り消され、ワット選手は無事、試合に戻りました。周囲の選手はこの出来事に最初はポカンとしたものの、大爆笑となりました。

ちなみにこの試合、ワット選手はその怒りをボールにぶつけたのか、見事ゴールを決め、チームを勝利に導いたそうです。

暗闇の中で光るミミズがいる

ミミズにはさまざまな種類が生息しています。中には変わった生態のものもあり、その中にはまるでホタルのように体を光らせるという品種があります。それはホタルミミズとイソミミズです。

ホタルミミズは長さ3cmほどの小さなミミズで体は淡いピンク色をしています。真っ暗な中刺激を与えるとお尻から光を放つ粘液を出して淡い緑色に輝きます。通常のホタルが6月頃によく見られるのに対し、ホタルミミズは冬場によく見られるそうで、公園などを探せば結構いるようです。

もうひとつのイソミミズは長さ10cmほどと体は通常のミミズのサイズで、砂浜などでよく見られ、ホタルミミズと同様に刺激を与えると光を放つ粘液をお尻から出します。

これらのミミズは自身が光るわけではありませんが、おそらく外敵から身を守るためにこのような進化を遂げたと考えられています。しかし、なぜ光る粘液をを出すかといったメカニズムはまだ判明していません。今後もしその理由がわかれば、新たな科学技術に応用される可能性が近づくかもしれません。

かつての郵便配達員は、拳銃を持つことが許されていた

現在、日本では警察官や自衛官といった職業の人しか拳銃は所持できません。それ以外の人が持つと銃刀法違反により逮捕されるなど厳しく制限されています。ところが、かつての日本で郵便配達員が拳銃を持つことが許可されていたことがあります。

明治時代のはじめ頃、多くの武士が仕事を奪われ露頭に迷っていました。そんな彼らは反政府活動や強盗などといった犯罪を行い、社会に対する不満を晴らしていました。そのターゲットの中に郵便配達員がいました。郵便配達員は現金書留や国や自治体の公文書を配達することがあります。武士たちは現金目的、または政治的目的でそれらを狙って配達員を襲いました。中には配達員が殺されるという事件も起こるほどでした。

相次ぐ郵便強盗を重く見た明治政府は1837年、郵便配達員に拳銃を携帯することを許可しました。ただし持つことができるのは配達中のみ、弾丸の数は必ずチェックするなど厳しく管理はされていました。

配達員の拳銃所持の規則が廃止となったのは、昭和に入って戦争も終わった1949年でした。郵便強盗の危険が軽減され、この規則の必要性がなくなったと考えられたためです。

表彰状の文章には、わざと句読点がつけられていない

何かの大会で上位入賞するともらえる賞状。もし持っている人は一度そこに書かれている文章をじっくり見てください。よく見てみると通常の文章に必ずある句読点がそこにはありません。

これは、もともと古代中国の宮中行事などで使われていた文章に句読点をつけない習慣があったことに由来します。古代中国ではあらゆる文章に句読点をつけず、空白や改行で文章の読みやすさをカバーしていたとされています。この文章がそのまま日本に伝わったため、江戸時代までは日本の文章も句読点が使われていませんでした。実は句読点が登場したのは明治に入ってからのことです。

明治に入って句読点が使われるようになってからは文章は非常に読みやすくなりました。しかし教養のある人にとっては句読点がなくても文章を読むことはたやすいことです。そこで賞状に句読点をつけるということは、相手に教養がないと見下していると考えられるようになり、相手への経緯を込めて句読点をつけなくなったそうです。

また、句読点は区切ったり文章を終わらせる役割を持ちます。これがお祝いの場にふさわしくないから使われていないという説もあるようです。

アリは、チョークで書かれた線の上を超えることができない

よく列をなして歩いているアリ。公園などで見つけたら微笑ましくはなりますが、家の周りで見つけると、家に入ってくるのではないかと不安になってしまいます。そんなとき、ある簡単な方法でアリを家に入れなくすることができます。

それは、家の周囲にチョークで線を引くことです。実はアリはチョークの線を超えて進むことができません。というのもアリは蟻酸(ぎさん)というニオイを足跡につけて歩く習性があります。この蟻酸は名前の通り酸性の性質を持っています。アリはそのニオイをたどることによって来た道をもどり自分の巣に帰ることができます。ところが、そこにアルカリ成分のチョークの線が混ざってしまうと、酸性とアルカリ性が混ざることで中和してしまい、ニオイがなくなってしまいます。すなわち、チョークの線を超えれば自分の巣へと帰れなくなってしまうわけです。

アリは本能でなのか、そのことを十分にわかっていて、チョークの線を決して越えようとしません。もし、アリにたかられたくないところがあるのであれば、その周辺をチョークの線で囲めば決して入ってきません。単純ですが、効果てきめんの裏技です。

TOTOは力士用の便器を開発している

体格のいい大相撲の力士がトイレで大をするときはどうしてるんだろう、と考えた人も少なからずいるかもしれません。あの体重だと通常の便座ではもたないのではないかと他人事ながら心配になってしまいます。そこで便器などを製造するメーカーのTOTOは、力士専用の頑丈な便器を開発しています。

この便器、通常の便器よりも幅が5cm、長さが7cm、高さが2cm大きく作られています。また力士の体重にも耐えられるように便座は厚く作られていて、そして、力の強い力士が使っても壊れないように、流すときの洗浄レバーは、ボタン式になっています。

この便器、東京の両国国技館が建設される際に開発されたもので、力士の控室にあたる支度部屋に設置されています。一般の人でも北九州市にあるTOTOミュージアムで実際に見ることができるそうです。

ちなみに、力士は自分でお尻を拭くことができるのかと疑問に思う人もいるでしょうが、実は力士は普段の鍛錬で非常に体が柔らかくなっているため、どんなに体が大きくても自分でお尻を拭くことはできるのでご安心を。

ボールペンと万年筆に使われるインクは違う

万年筆とボールペン。同じようなインクを使っていると思われがちですが、実はまったく別の性質のインクがそれぞれに使われています。

万年筆はペンの軸の中にインクが詰まっています。そのインクがペン先まで流れていくことで文字を書くことができるようになっています。そのためペン先まで流れやすい水性のインクが使われています。

それに対しボールペンはペンの先に仕込まれているボールにインクが付着し、それが回転することで文字を書くようになっているため、さまざまなインクに対応できます。現在では油性や、油性と水性の両方の良さをかけあわせたエマルジョンインクが使われています。

すなわち、万年筆にボールペン用のインクを使うと、ちゃんとインクが流れず何も書けなくなってしまいます。これらのインクは同じようで実はまったく違うものというわけです。

アップル社はiPhoneの前にも携帯電話を開発していた

Apple社の携帯電話といえば誰もがiPhoneを思い浮かべるでしょう。2007年にその初代バージョンが発表され、世界をにぎわせました。ところが、2年前の2005年にもApple社は携帯電話を発表していました。

その携帯電話の名前は「ROKR E1(ロッカー・イーワン)」。2004年からアメリカのモトローラ社と共同開発を進めていたもので、当時パソコンや携帯音楽プレイヤーのiPodで展開していた音楽管理ソフト「iTunes」を搭載し、購入した音楽をそのまま移行して携帯電話で聞けるという当時としては画期的なものでした。

しかし、当時Apple社は今までのiPodをさらに小型化した「iPod nano」を発表したこともあり、「ROKR E1」の評判はあまりかんばしくありませんでした。そこでApple社は「ROKR E1」の展開をきっぱりあきらめ、携帯電話市場のさらなるリサーチを行い、2007年に最初のiPhoneを発表、世界の携帯市場を牛耳ることとなりました。

もし、「ROKR E1」の評判がよかったら、iPhoneも誕生せず、携帯電話の歴史も変わっていたかもしれません。

テニスのウィンブルドン大会は、故障した芝刈り機の修理費用を稼ぐために開催された

テニスの四大大会のひとつに数えられるウィンブルドン。四大大会の中で唯一芝のコートで開催され、その緑の芝は大会の代名詞にまでなっています。そんなウィンブルドンが開催されるきっかけも芝が深く関わっています。

1877年、ウィンブルドンにあった会員制テニスクラブで使われていた芝刈り機が故障しました。その修理費用が捻出できずどうしようと考えていたところ、大会を開催してその収益を充てればよいのではないかと思いついて始まったのが、現在のウィンブルドンの原型となった大会でした。すなわち、ウィンブルドンの美しい芝は大会のためにあったのではなく、芝を美しく管理するために大会が開催されたというわけです。

それほどの芝とあって大会中だけではなく、一年中厳しく管理されます。大会中にいたっては毎日のように土の湿度や芝の色、密度もチェックされます。またスタッフは四つんばいになって、茎の数をひとつずつ数えるといった手のかけよう。ウィンブルドンの芝の美しさは、多くのスタッフの苦労のたまものだったのです。

クラゲには、脳がない

人間をはじめさまざまな動物には物事を考えるための脳を持っていますが、海で生息するクラゲにはこの脳が存在しません。ではどのようにしてクラゲは行動しているのでしょうか。

実は、クラゲには脳がない代わりに「散財神経」と呼ばれる神経が体中に張り巡らされています。人間の場合でも何か熱いものに触れたときなどはいちいち脳を通さずに反射的に手を離しますが、クラゲも同じような形で行動します。すなわち、すべて神経による反射で行動しているというわけです。

実はクラゲのように脳のない生きものは他にもイソギンチャクやサンゴなどいろいろといます。これらは「刺胞(しほう)動物」という種類に分類される生きもので、すべて脳を持たずに生息しています。刺胞動物に分類される生きものは全部でなんと1万種類以上。われわれが思っている以上に海には不思議な生きものがいるようです。

京王電鉄では、使用済み定期券を使って作られたベンチがある

現在はICカード形式のものがほとんどとなった定期券。かつては磁気定期券という、改札の中に切符のように通して改札を通るスタイルのものが主流でした。このタイプの定期券は期限が来たら以前の定期券と引き換えに新しい定期券が発行されるため、その都度、古い定期券がゴミとして処分されていました。京王電鉄ではそんな古い定期券を駅のベンチにして再生利用していたことがあります。

これは2000年頃に、当時それまで使用していた木製のベンチが老朽化していたため、新しいベンチを作るにあたり行われたもので、当時から環境問題がささやかれていた中、ゴミとなった定期券を何か有効活用できないかということから考案されました。作られたベンチは400台ほどで、京王井の頭線の駅に設置されました。

京王電鉄ではこのベンチ以外にも使用済定期券を社員の名刺にしたり、使用済み切符をトイレットペーパーにしたりとさまざまなリサイクル活動を行っており、2000年にその活動が評価され「リサイクル推進功労者等表彰」において運輸大臣賞を受賞しています。

フランスでは、赤い雪が降る

雪といえば普通白いというのが当たり前ですが、驚くべきことに、フランスのパリでは春先に真っ赤な雪が降ることがあります。時期によってはこの雪が積もって、当たり一面、血の海かと思えるような風景になることもあるそうです。

実はこの赤い雪の正体は、アフリカのサハラ砂漠から運ばれてきた砂です。サハラ砂漠の砂は石英の微粒子からできていて、表面が酸化鉄で覆われているため、通常の砂とは違い、赤い色をしています。この砂が春の強い季節風に乗ってヨーロッパまで到達し、上空の寒気によって砂を核とした氷の結晶が作られ、その結果、赤い雪となってパリの街に降ってくるというわけです。この雪は場合によってはパリだけならず、ときにはロシアやアメリカ、南米まで到達することもあるそうです。

しかし、この雪は砂でできているため、呼吸器疾患の原因になるとしてパリの人たちを悩ませています。その一方、ミネラルが豊富であるため、海の魚などの栄養源にもなっており、漁師たちにとっては非常にありがたいものでもあります。パリの人たちにとって赤い雪は非常に複雑な存在なのです。

ピエロ恐怖症という症状がある

高所恐怖症、閉所恐怖症など、恐怖症にも色々とありますが、中には珍しい恐怖症も多くあります。そのひとつが「ピエロ恐怖症」「道化恐怖症」というものです。これはその名の通り、サーカスに登場するピエロに対して異常なほどの恐怖心を抱く症状です。

なぜそんなにピエロに対して恐怖心が生まれるのか、イギリスのサウス・ウェールズ大学の心理学研究チームが調査したところ、ピエロ特有の化粧が感情を読み取りにくくし、何を考えているのか、何をしでかすのかがわからないため、不安や恐怖心が引き起こされることがわかりました。子どもの頃に無表情な能面を見て怖いと思った人は多いことでしょう。これと同様に、心理が読めないピエロに対する恐怖心が大人になってもずっと続いている状態がピエロ恐怖症というわけです。

確かにピエロはサーカスの花形だけでなく、ホラー映画などで恐怖の象徴として描かれたりもします。これはそのような恐怖心を利用した演出と思われます。

東京の「亀有」という地名は、かつて「亀無」だった

漫画の舞台としてもおなじみの東京都葛飾区亀有。この亀有という地名がつけられたのは1644年のこと。それ以前に書かれた文献を調べてみると、なんとこの亀有は「亀に無い」と書く「亀無」という地名だったことが記載されています。

なぜ亀無とついたのかははっきりわかっていませんが、もともとこの周辺は小高い丘になっていて、まるで亀の甲羅のような形をしていました。そのことから「亀の形を成している場所」ということで「亀なし」という名前になったと言われています。漢字も当初は「成績」の「成」という字が使われていましたが、いつのまにか「無くなる」の字が使われるようになったようです。

しかし1644年に江戸幕府が地図を作る際に「なし」という名前は縁起が悪いということから「亀有」に名前を変えようということで変更して地図に記載したことから、現在の「亀有」になったそうです。亀の甲羅の形をしているわけですからつじつまの合う話ではあります。

マツタケにも毒がある

秋の味覚、マツタケ。スーパーに並んでいるところは見るものの、その値段にいつもびっくりさせられてしまいます。そんなマツタケ、実は毒が含まれているのはご存知でしょうか。

マツタケにはヒスチジンというアミノ酸が含まれています。そのヒスチジンは腐敗すると、ヒスタミンやフエニルエチルアミンという成分に変わります。この成分は比較的弱い毒性を持っており、大量に食べるとお腹を下したり、吐き気をもよおしたりすることになります。

ただしこの成分は加熱調理すれば分解されるため、生で食べない限りは大丈夫です。またしばらく放置して、マツタケといえども腐ったものを食べる人はいないとは思いますが、買ったらできるだけ早く食べることも重要です。もし長期間保管したい場合は、表面の汚れや水分を取り除いた後に、ひとつひとつをキッチンペーパーなどでくるんで冷蔵庫に入れておけば3、4日は保存できます。

ちなみにどんなキノコでも弱い毒はあるといわれているので、キノコを食べるときは必ず火を通してください。

魚が好物というネコは、日本のネコだけ

ネコは魚が好きだというイメージが日本人の間に広まっていますが、実はそれは日本だけのことであって、海外では国によって好物と考えられているものが違います。

たとえばイタリアのネコはイタリア人と同じくパスタやチーズが大好物だといわれています。これはイタリア人自身が食べるものをそのままエサとして与えているうちに好きになったと考えられています。同様にインドのネコもカレーを食します。

そしてイギリスのネコは肉が大好きだそうで、イギリスで販売されているキャットフードはウシ、トリ、ヒツジ、ウサギを原料としたものが主流となっているそうです。ネコは雑食と誤解されがちですが、実は肉食で、野生のネコは山でネズミやウサギを捕まえて食べているそうです。イギリスのネコの好物はある意味、理にかなっているのかもしれません。

ネコの好物は、その地域に住む人間の食生活に密接な関係があるようです。日本のネコが魚を好きな理由は、日本人がもともと魚を多く食べていたからかもしれません。

タンチョウヅルの頭の赤い色は、血の色

特別天然記念物にも指定されている北海道のタンチョウヅル。このタンチョウの「タン」とは「赤」という意味で、頭頂部の色が赤いということから名付けられました。さて、この赤の色が何の色かはご存知でしょうか?実はこの色、タンチョウヅルの血の色です。

タンチョウヅルの頭の羽は生後1年ほどで抜け始め、2歳になる頃には完全に抜け落ちます。その部分は多数の細かいイボ状の突起がありますが、そこから皮膚の下にある血管が透けて見えるため、そこに流れる血の赤い色が露出しているのです。

血が見えるということで、頭頂部を観察すればタンチョウヅルの健康状態がわかります。たとえば、病気やケガなどで貧血となった場合、頭頂部の色が薄くなり、橙色や白色になります。タンチョウヅルの保護団体はこの部分を確認して適切な処置を行ったりするようです。

また、頭頂部を見ることでそのタンチョウヅルが興奮しているかどうかがわかるそうです。興奮していると血管が拡張され、流れる血液が増えて赤い部分が大きくなるようです。

もし北海道でタンチョウヅルを見ることがあれば、頭頂部をじっくり見るとより楽しめるかもしれません。

日本にタバスコが普及したのは、アントニオ猪木のおかげ

2022年にこの世を去った日本を代表するプロレスラー、アントニオ猪木。そんな彼とピザなどに使われる調味料タバスコとは切っても切れない関係があります。

アントニオ猪木はプロレスラーとして活動するかたわら、実業家として「アントン・トレーディング」という貿易会社を経営していました。その事業のひとつとして1970年代にタバスコの製造会社であるアメリカのマキルヘニー社と販売契約を結び、タバスコの日本での独占販売を行っていました。当時まだ珍しかったタバスコはたちまち日本中に広まり、飲食店だけならず家庭でも使われるほど有名な調味料となりました。

しかし、アントン・トレーディングは別の問題で多額の借金を抱えてしまい、泣く泣くタバスコの販売権を手放すこととなったため、ほとんど利益は得られなかったようです。

現在は多くの激辛料理が日本中で当たり前のように食されています。もしそのまま販売権を手放さずにいたら、彼は実業家としてもとんでもない地位を築いていたのかもしれません。

空手家が行う瓦割り用に作られた割れやすい瓦がある

よく空手家が見せる瓦割り。一枚一枚は薄いとはいえあれだけの枚数を一気に割るには相当の力が必要かと思われます。そんな瓦割りを簡単にできるアイテムがあります。それが淡路島の谷池健司製瓦所(せいがわらしょ)が販売している瓦割り専用の瓦です。

この製瓦所は普通の家の屋根に使用される瓦も製造していますが、誰でも簡単に割れる瓦がほしいという声にこたえて、通常よりも割れやすい瓦を製造し始めたそうです。またここでは予約をすると瓦割りの体験もさせてくれるそうで、多くの人が瓦を割ってストレスを発散しているとのことです。

この瓦割り専用瓦、割れやすさによって3種類あります。男性が5枚から10枚割れるぐらいの一番硬い「空手瓦黒帯」、女性が5枚から10枚割れるぐらいの中ぐらいの硬さの「空手瓦白帯」、そして5歳の子どもでも割れる一番割れやすい「空手瓦ワレール」、その人に力に合わせて選べるようになっています。

みんなの前でかっこいいところを見せたい、と思っている人にとっては最高のアイテムとなっています。その際はタネがバレないように、うまく割って見せてください。

アニメ『サザエさん』のエンディングで歌われている歌の歌詞は、2番のもの

アニメ『サザエさん』のエンディングテーマ『サザエさん一家』。「大きな空を眺めたら」という歌詞で始まりますが、これは実は1番の歌詞ではなく、2番の歌詞です。なぜ2番が使われているかというと、1番の歌詞に重大な問題があったからです。

『サザエさん一家』の1番の歌詞はこのように始まります。「二階の窓を開けたらね」。アニメをご覧の方はわかると思いますが、サザエさんが暮らす磯野家は平屋で、2階がありません。もし1番を使っていたら、見ている人が違和感を感じてしまいます。そのため2番の歌詞が使われるようになったそうです。

ではなぜ、間違った歌詞を作ったのかというと、作詞を手掛けた林春生は、アニメではなく漫画を参考にして作詞したからです。漫画の第1巻では磯野家は2階建てでした。連載当初の『サザエさん』は東京ではなく福岡が舞台となっており、その頃の暮らしぶりはかなり裕福でした。ところが物価の高い東京に引っ越したことで現在の平屋住まいとなりました。そのようないきさつを知らずに作詞されたために、「二階の窓」という歌詞が出てきたというわけです。

雷に10回も打たれたにも関わらず死ななかった人がいる

アメリカ、サウスカロライナ州で暮らすメルヴィン・ロバーツさん。彼は過去に10回も落雷を受けながらも生きているというとんでもない記録の持ち主です。

彼が最初に雷に打たれたのは1998年、それ以来、庭にいるときや玄関にいるときなど、日常の何気ないときに雷に何度も打たれるようになったそうです。雷の直撃を受けた瞬間は衝撃はあるものの痛みはありませんが、倒れて時間が経つと体の中が骨の髄まで痛みだしてくるとのこと。また当然気を失うこともあり、7度目のときには「死んだ人たちに会った」と臨死体験をしたと話すほどだったようです。そしてその衝撃の影響で、現在は手や左足に神経障害を抱えるようになってしまいました。

ひとりの人がここまで雷に打たれるというのは確率的にもまずありえないことで、一般的には信じがたいことです。実際にこれだけの落雷を受けたと主張するのは彼と彼の妻だけで、ギネス・ワールド・レコーズも現時点ではこの記録の申請を受け付けていないとのこと。もしこれが本当であれば、これだけつらい体験をしたにもかかわらず信じてもらえないというのは、非常にかわいそうな話です。

鉄道駅で見られる青色の照明は、自殺を防止するために設けられた

最近、駅のホームなどで夜に照らされる照明に青いものが増えてきています。通常の照明に比べて暗い気がする青い照明をなぜ使うのかというと、青という色が乗客の自殺防止につながるからです。

これはもともとイギリス、グラスゴーで2000年に景観を改善するために青い街路灯を導入したところ、犯罪が発生した件数が減少したことから、青色の光には人の気持ちを落ち着かせる効果があるのではないかということで研究が進み、JRなどが導入したもので、列車に飛び込んで自殺しようとする人に青い光を当てることで、気持ちを落ち着けて、被害を防ごうとしているというわけです。

青い光は、駅のホームだけではなく、踏切などにも設置されています。その結果、照明設置前には10件以上飛び込み事件が発生していましたが、設置後には1件も起きてないという報告もあります。

現在でもこの青い照明が人間に与える効果がどのようなものかという研究は進められています。ホームドアの導入と同時に青い照明の設置が進められることで、今後人身事故による電車の遅延が少なくなっていくことでしょう。

豊臣秀吉のひげは、つけひげだった

戦国時代の武将の肖像画を見ると、必ずといっていいほど誰もがひげをはやしています。というのも当時、ひげは自身の威厳を見せるために欠かせない身だしなみと考えられていて、ひげが薄いことは恥ずかしいことであると考えられていたそうです。そのため、中にはつけひげをつけた肖像画を描かせて威厳を保とうとしていた武将もいたそうです。その代表例が、かの豊臣秀吉です。

秀吉は織田信長から「ハゲネズミ」とあだ名されるほど、髪の毛やひげがみすぼらしいとからかわれていました。そのことについて秀吉自身も非常に気にしていたそうです。そのことから彼は肖像画だけでも立派に見せようということで、つけひげを使用していたそうです。

やがて戦国時代が終わり、武将は威厳を保つ必要がなくなったことから、ひげをそる習慣が広がりました。また、江戸時代にはひげを伸ばすことを禁止する法律が発令されています。その時代に秀吉が生きていたら、あの肖像画もなかったかもしれません。

ラジオ体操第二は、職場で働く人向けに作られたものだった

よく夏休みの朝などに行ったラジオ体操。第一に比べ第二は変わった動きの体操が多いような気がします。実は第二は職場で働く人向けに考えて作られたものだったのです。

もともとラジオ体操第一は「いつでも」「どこでも」「だれでも」できるように、一般の人を対象に作られたため、非常に簡単なものとなっています。しかし、それだけでは物足りないという若い人、仕事をしている人などからの声があがったのか、新しく第二が誕生しました。そのため第一より少しハードになっています。変わった動きが多いのはそのためです。

また、これとは別に1946年頃に第三というバージョンも登場しています。第一、第二よりもダイナミックな動きが特徴的なものでしたが、曲のテンポが早く、ラジオだと伝わりにくかったということで幻となっています。

現在では、これらとは別に「みんなの体操」というゆっくりしたテンポの高齢者向けの体操が作られています。椅子に座りながらできるため、体が不自由な人でもできるということで好評だそうです。

アメリカの国旗は、20回以上デザインが変わっている

アメリカの国旗、星条旗は、実はある記録で世界一の旗となっています。それは過去にもっとも多くデザインが変わったというものです。その回数はなんと27回。というのも、左上の部分にある星の数がアメリカの州の数を表しているからです。

星条旗が国旗として制定された1777年には州の数が13しかありませんでした。そのため、左上の部分の星の数も13個でした。その後、どんどん州の数が増えていきますが、それに合わせて星の数もどんどん増えていきました。星が円形や星形に配置されていたデザインもありました。現在、アメリカの州の数は50で、星の数も50です。そこに至るまでに27回、州の数の変更があったため、旗のデザインも27回変わったというわけです。

ちなみに赤と白のストライプの横線の数ですが、数えると13本あります。これは独立時の州の数から来ています。かつて、この本数も州が増えるたびに増えていました。しかし20州にまで増えたときにあまりにも細かくなりすぎるため、最初の13本に戻したそうです。

アメリカの履歴書には、顔写真を貼る欄がない

アルバイトや就職の応募のときに提出する履歴書。その書式は国によって違うようで、日本では当たり前のことが海外では違ってたりするそうです。そのひとつに顔写真の添付があります。

日本では履歴書に顔写真を貼り付ける欄がありますが、アメリカにはその欄が存在しません。というのもアメリカは多民族が暮らしているため、さまざまな差別なども多く存在しています。そこで差別につながりかねない人種や性別、年齢を推測させるような写真を貼り付けないことが常識となっています。同様に性別や生年月日を記入する欄もありません。アメリカは訴訟大国であるため、もし写真を貼り付けたりしていたら、顔写真で選んだのではないか、年齢で選んだのではないかと訴えられる可能性もあります。それを避けているということも大きい理由のひとつでしょう。

アメリカの企業では年齢や性別などで人を選ぶことはありません。実力のみで選びます。まさに実力社会のアメリカならではのエピソードです。

ブタはウサイン・ボルトより速く走れる

よく太っている人をののしるときにたとえられるブタ。ものすごく太っていて動きも遅い、そういうイメージを持っている人が多いとは思いますが、実はブタはわれわれが思っているような運動ができない動物ではありません。

実はブタの体脂肪率は15%前後です。一般的な日本人男性が10から19%であるため、人間とほぼ同じ体型といえるのです。そのため走るスピードも速く、最速だと時速40kmも出すことができます。これは100mで換算するとおよそ9秒、男子陸上100mの世界記録保持者ウサイン・ボルトに勝てるスピードです。それに加えて体重も重いため、ブタに全力で突進されたときの破壊力はオートバイに突っ込まれたときとほとんど変わりません。さらにアゴのちからも強く、人間の指なんぞ簡単に噛みちぎることができるほど。本当のブタは人間の能力を超えた恐ろしい動物なのです。

ただし、これは野生のブタの話で、家畜のブタは時速20kmとそれほど速くありませんし、危険な歯も切られているため安全です。

ノーベル賞を受賞したオリンピックメダリストがいる

オリンピックでメダルを獲得すること、ノーベル賞を受賞すること、ともにとんでもない偉業で、普通の人にはなかなかできることではありません。しかし過去にこの2つを達成したという人がたった1人だけいます。それがイギリスの陸上選手、フィリップ・ノエル・ベーカーです。

彼は1920年のアントワープオリンピック陸上男子1500mでイギリス代表として出場、見事好タイムを出して銀メダルを獲得しました。4年後のパリオリンピックではイギリス選手団の主将も務めています。彼はそんなアスリート活動と同時に大学では国際政治学を学び、大学卒業後は国会議員となって、国務大臣や燃料動力大臣といった職を歴任、国際的には世界軍縮会議に出席し、その後40年以上にわたり核兵器廃絶・平和運動を推進しました。その業績が認められ、1959年にノーベル平和賞を受賞しています。

そんな彼は日本にも縁が深く、1963年の広島の原爆犠牲者の追悼式に出席したことをきっかけに何度も来日しており、広島ではそんな彼の功績をたたえて記念碑が設置されています。

「アンパンマン」という名前の小惑星がある

宇宙のはるか離れたところにある小惑星、そのひとつに「アンパンマン」というあのアニメにちなんだ名前がつけられていると聞くと興味がわかないでしょうか。

この名前は2003年に愛媛県久万町(くまちょう)にある天文台の職員、中村さんが命名したもので、彼はそれまでに50個以上の小惑星を発見しており、それらにも「仮面ライダー」などの変わった名前をつけてきました。そしてこの小惑星にも、子どもたちになじみやすい名前をということで「アンパンマン」という名前をつけたそうです。

この件に関して作者のやなせたかしのお墨付きで、この命名と同時に過去に発見していた他の小惑星にやなせたかしにちなんだ「やなせ」という名前もつけることとなりました。

ただ、この小惑星、太陽をおよそ5年周期で周回していてそれほど遠い距離でないにも関わらず、光が弱いため家庭用の望遠鏡では観測できないとのこと。もし「アンパンマン」「やなせ」の姿を見たいのであれば、天文台に行くといいでしょう。

鳥取県では、柿の種を吹き飛ばした距離を競う大会がある

鳥取県の西に位置する南部町。柿の一種、富有柿(ふゆうがき)が特産品として知られ「富有の里」とも呼ばれて名高い町です。そんな南部町で富有柿を使った変わったイベントが行われていました。その名も「全国柿の種吹き飛ばし大会」。

南部町特産の富有柿を味わって食べてもらい、その種を吹きとばして距離を競うというもので、メンズ部門、レディース部門、小学生以下の子どもとその保護者によるペアレント&チャイルド部門、5人1チームのパーティ部門の4つの部門があり、それぞれの部門の優勝者には豪華賞品が贈られるとあってみんな真剣です。現在のところ最後に開催された2019年の大会では、メンズ部門とレディース部門の優勝者にハワイ旅行が贈られました。

全国各地から700人ほどの人が集まって、その飛距離を競い合います。2019年の最高記録は14.1m、過去には18m以上を飛ばした人もいるそうで、かなりのハイレベルの戦いが繰り広げられています。

2020年からはコロナの影響で開催されていませんが、もし再開されたら、興味のある人はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

宇宙に行くと身長が伸びる

宇宙飛行士は宇宙に滞在して地球に返ってくると、身長が大きくなっているそうです。日本人飛行士・金井宣茂(かない・のりしげ)さんは3週間宇宙に滞在したことで2cmほど身長が伸びました。また、海外では7cm伸びた人もいるとか。

なぜ、このような現象が起こるかというと、宇宙の重力のない環境にいることで、脊髄の椎間板が重力から開放されて上に伸びるからです。ちなみにそれぞれの椎間板あたり、1mmほど伸びると言われています。しかし、地球に戻るとしばらくしたらまた重力の影響でもとに戻ります。

また、身長だけでなく、体のさまざまなところに変化が現れるようです。たとえば地上のように力を入れて動く必要が無くなるため、筋肉は弱くなり骨がもろくなります。さらに、血液が重力の影響を受けなくなるため、上半身へと流れる量が増えるため、顔がむくんで丸くなります。あと原因ははっきりしませんが、視力に関する変化もあり、遠くが見やすく、近くが見えにくくなるそうです。

将来、宇宙で生活する人も出てくるかもしれません。そういうときにこのような体の変化が健康にどのような影響を及ぼすか、さらなる研究が期待されています。

電柱の中は空洞になっている

皆さんは電柱の中がどうなっているかを想像したことはあるでしょうか。普通は中が詰まっているのが当たり前で、そんなことすら気にしたことがない人が多いでしょうが、実はあの中、空洞でドーナツ状になっています。

電柱は、コンクリートに型を流し込んだ後に、それを高速で回転させて、遠心力で筒状に圧縮します。そのために中が空洞になっています。なぜこのような作り方をするかというと、使用するコンクリートの量が中の空洞分だけ少なくなるので非常に経済的であるため、そして運搬するとき、軽くなるため運びやすいという理由があるからです。ただ、壊れやすくなるのではないかと思われるかもしれませんが、遠心力で締め固める方法であれば空洞でも頑丈に作ることができるため、壊れることはほとんどないそうです。

また、電柱は上にいくほど細くなる特徴もあります。これは電柱の上の部分は地面に近い部分に比べて頑丈に作る必要がないので細くできるという理由と、上にいくと風の影響がより強くなるため、細くすることで受ける影響を軽減しているからなのだそうです。

怪談の「トイレの花子さん」は、地域によってバリエーションが違う

学校の都市伝説としてよく聞かれる「トイレの花子さん」。女子トイレの一番奥の扉から赤い吊りスカートのおかっぱ頭の女の子が出てくるという話で、名前だけでも、誰もが一度は聞いたことはあるのではないでしょうか。実はこの話、各地域によってさまざまなバリエーションがあると言われています。

たとえば岩手県では、トイレの3番目の個室に入ると「3番目の花子さん」という声が聞こえてきて、床の穴から白い大きな手が現れるというもの、神奈川県では花子さんだけではなく男子トイレに洋介さんもいて、呼びかけて3秒以内に逃げないと殺されるというもの、福岡県ではトイレのドアを3回ノックして「花子さん遊びましょう」というと、天井から包丁が現れて頭に落ちてくる、など、同じ花子さん関連でも全然違ったりします。

極めつけは山形県に伝わる話で、花子さんの正体は3つの頭を持つ体長3mの大トカゲで、女の子の声で呼びかけて油断をさせてから相手を食べるそうです。

トイレの花子さんの話がブームとなったのは1980年代、当時インターネットがまだ存在しなかった時代でした。そんな中、日本各地でこれだけの話が出回っていたのは驚きです。

兵庫県西宮市の小中学生の運動会の舞台は、甲子園球場

高校球児にとって夢の舞台である兵庫県西宮市の阪神甲子園球場。選ばれし高校球児しか立てないこの舞台に、実は西宮市の小中学校に通う子どもたちは簡単に立つことができるそうです。というのも、毎年秋にこの甲子園球場を舞台に、市内の小学6年生と中学生が集まって連合体育大会が開催されるからです。

このイベントは1951年に学校同士の親善や市民の体育の振興を目的に中学校の間で開催されたもので、1957年からは小学生も参加し、現在のような形になったそうです。なぜ甲子園球場が選ばれたかは不明ですが、おそらく市内の子どもたちを収容できる大規模な会場が他になかったからではないかと考えられています。

さらに、使用されるのはグランドだけでなく、児童や生徒、保護者の待機場所としてスタンドが使われます。まさに甲子園球場が全面協力して行われているイベントというわけです。

ただし、甲子園の土を持って帰ることは禁止されています。グランドに降りることができるのは競技中だけであるため、そんな時間もありません。とはいえ、あの甲子園に立つことができる貴重な機会は、子どもたちにとっては非常に喜ばしいものでしょう。

1人の高校生のためだけに存続していたJRの駅があった

北海道遠軽町(えんがるちょう)にあるJR石北線の旧白滝駅。2016年3月をもって69年間続けてきた駅の役目を終え廃止されました。周囲にはほとんど家もないこの駅、実はある1人の女子高生が学校へ通学するためだけにJRが運営を続けていたのではないかというエピソードがあります。

彼女はこの旧白滝駅から毎日電車に乗って高校に通っていました。この駅を日常的に利用していたのは彼女1人だったそうで、1日4本しか停車しない駅の経営は慢性的に赤字でした。そんな状況の中、2016年3月にダイヤ改正が行われ、旧白滝駅は廃止になることに決まりました。ちょうど彼女が卒業式を終えてからの廃止だったため、JR北海道が卒業まで待ったのではないかという噂がたち、多くのメディアが取材に駆けつけてそうです。

そして2016年3月25日、駅は廃止となりました。最後のお別れの日には多くの人が駅に集まりました。その中には唯一の利用者であった当の女子高生の姿もありました。最後の列車が出発したのち、彼女にどんな思いがよぎったのでしょうか。

家電量販店のテレビ売り場は、NHKの受信料を払っていない

テレビのある家庭では必ず払わなければならないNHKの受信料。家庭の場合は同じ住所であればテレビが何台あっても契約はひとつで済みますが、事業所の場合、テレビを設置した部屋の数だけ契約が必要です。さらにいえば通常の部屋より広いホールなどに複数ののテレビ受信機を設置している場合は、一定の区域ごとに契約が必要となります。さて、そうなるとテレビをあれだけたくさん設置している電気店や家電量販店は受信料をどのように支払っているのでしょうか。

実は、電気店や家電量販店ではNHKの受信料は払っていません。というのも、販売店に設置されているテレビは、誰かが視聴するためのものではないため、放送法でいうところの「放送の受信を目的としない受信設備」に該当するため、契約の対象外となります。そのため、受信料を払う必要がないというわけです。

他にも公的機関が研究開発用や電波を監視するために設置されたテレビも受信料を取らないそうです。

蚊取り線香の渦巻き型のヒントになったのは、蛇

日本初の渦巻き型蚊取り線香が発売されたのは1902年、「金鳥」の商標でおなじみの大日本除虫菊によってでした。創業者の上山英一郎が入手した除虫菊の種を蚊の退治に使えないかと考えたのが開発のきっかけとなりました。

開発当初、蚊取り線香は仏壇の線香をヒントに作られ、通常のものと同じようにまっすぐの形をしていました。しかしこれだと燃えている時間が短いためあまり効果はなく、それほど人気が出ませんでした。

どうしたら燃焼時間を長くできるかを考えていたときに、彼の奥さんが見たとぐろを巻いた蛇がきっかけとなって、蚊取り線香も渦巻き状にすれば長時間燃やすことができるのではないかと考え、今ではおなじみの蚊取り線香を開発しました。新しい蚊取り線香は長さは倍以上の58cm、燃焼時間も6時間となり、これで一晩使うことができるようになりました。またまっすぐな形のものに比べて折れにくいという性質も加わり、途中で折れて消えてしまうという問題も解消されて、大ヒット商品となりました。

長崎では、お墓で花火大会をする

お盆といえばご先祖様を自宅にお迎えして供養する行事で、この時期にお墓参りに行く人も多いことでしょう。お墓に水をかけて線香をつけて、お供物を置いて拝む、それがお墓参りの一連の流れと思われます。しかし長崎県ではかなり変わった方法でお墓参りをします。それはどのようなものかというと、なんとお墓の前で花火大会を行うというもの。

長崎県民は、夜にお墓に向かい、お墓の前で爆竹を鳴らします。そして花火をしますが、こぢんまりとした花火ではなく、ロケット花火といった派手な花火を中心に行います。とても墓地とは思えないにぎやかな風景がそこでは見ることができます。

なぜこのようなお墓参りが行われるようになったか。これは長崎が中国文化の影響を強く受けたことに由来するそうです。中国では花火をすることでご先祖様があの世から迷わず帰ってきてくれると言われています。その文化がそのまま長崎の風習に取り入れられ、現在にも伝わっているそうです。

ちなみに、長崎県民はこのお墓参りに対してかなりお金をかけるようで、平均で3、4万円、多い家庭では10万円分もの花火や爆竹を購入するそうです。

キャラメルはもともとタバコの代わりとして販売された

日本で初めてキャラメルが販売されたのは1914年、当時開催された大正博覧会でのことでした。ここでお土産用に販売されたキャラメルが大ヒットしたことから同年4月に商品化されました。その際のキャッチコピーは「禁煙を欲せらるる紳士淑女の為に特性ポケット用」。すなわち、キャラメルは当初、タバコを辞めたい人にとってのタバコの代用品として売り出されたものでした。

というのも、当時のキャラメルは子どものお菓子ではなく、大人の嗜好品、高級な大人用のお菓子と考えられていました。そのため必然的にタバコを吸っているような人たちをターゲットに売り出すことになります。キャッチコピーに禁煙という言葉を持ち出したのはそういう人たちに手にしてほしいという意図があったのでしょう。

キャラメルが現在のように子ども向けのお菓子として販売されるようになったのは大正時代の末頃でした。当初、製造が難しかったのが大量生産できるようになったため、価格も安くなり、子どもたちが手を出せる価格へとなったからです。

 

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