よみもの|聞くトリビア(読む編)

毎日の習慣になっている「アレ」が危険って、本当?
【朗読動画】これだけは知っておきたい雑学【聞くトリビア】

『ヒゲペンギンは、1日1万回うたたねする?』

『怪獣のゴジラの名前は、東宝の社員のニックネームからつけられた!?』

 

フリーアナウンサー大橋俊夫氏の朗読とともに、誰かに話したくなる雑学の数々をお楽しみください。


こちらは動画の内容の書き起こし記事です。

音声と一緒にお楽しみください。

レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』は、一部が切り取られたことがある

15世紀末にレオナルド・ダ・ヴィンチが制作した、彼の代表作のひとつ『最後の晩餐』。イタリア、ミラノにあるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院の食堂だった場所の壁に描かれ、現在も、予約制ではありますが、同教会内にあるドメニコ会修道院食堂に行けば見ることができます。

しかし、この作品、食堂の壁という絵画にとって劣悪な環境に描かれていたこともあって、食べ物の湯気や湿気でボロボロになっていました。さらに17世紀頃には絵の下のあたりに食堂の新しい出入り口が設けられたため、絵の大部分が無くなってしまい、そのうえ、この頃のミラノでは2度ほど大洪水が起こったおかげで水浸しになるなど、少しだけでも残っているのが奇跡と思われるほど、多くの受難を受けてきたそうです。

さすがにこのままではまずいということで、1977年から20年以上かけて修復作業を行い、作品が完成した当時の鮮やかさを復活させることができました。

現在、見学が予約制であるのは、これ以上、絵が損傷しないようにということが理由で、昔からは考えられないほどの厳重な取り扱いがなされています。

ロシアでは、食事の時に手を膝の上に置くのはマナー違反

ボルシチやビーフストロガノフ、ピロシキといった料理が有名なロシア。もちろんロシアでもテーブルマナーというものが存在しますが、やはり日本とは違ったものも多く、日本流で食べていると知らず知らず相手を怒らせることも当然ありえます。

たとえば手の位置です。料理によっては手を膝の上に置いて食べることもありますが、これはロシアではやってはいけないそうで、テーブルの上に置くのがロシア流マナーです。またスープや麺をすすって食べるのも良くないそうです。これはヨーロッパなどでもよく聞くマナーですが、日本人はそばなどをすすって食べるのが一般的であるため、気づかずにやってしまって、現地の人に不快な思いをさせることも多々あるようです。

そして、ロシアといえばウォッカ。この飲み方にも細かいマナーがあるようで、大変アルコール度数が強いお酒ですが、水で割ったりせずにストレートで飲まないといけません。またロシアの人からウォッカを勧められたら、断らずに必ず飲まないといけません。お酒が弱い人にしてみれば、かなりつらいマナーです。

フクロウには、まぶたが3枚もある

動物は生きていくうえで、独自の変わった進化をしてきました。そのひとつにフクロウのまぶたの進化があります。人間のまぶたは左右それぞれ上下2つしかありませんが、フクロウには3つ目のまぶたが存在します。これはフクロウが独自に目を守るために進化していった結果生まれたもののようです。

フクロウはまばたきをするときは、人間と同じように上のまぶたを使いますが、寝るときは下のまぶたを上に上げて目を閉じて寝ます。そして木の枝に停まる時や、危険がありそうなとき、目を保護するために3つ目のまぶたを使います。この3つ目のまぶたは「瞬膜」と呼ばれるもので、目の内側から瞬間的に動いて目を保護してくれます。まぶたとありますが、透明、または半透明の膜であり、われわれが想像するまぶたとは少し違うものかもしれません。

ちなみにこの瞬膜は、フクロウ以外の鳥や動物にもあります。身近な動物で言うとイヌやネコ、ウサギにもあるそうです。もしペットで飼っている人がいれば、実際にあるかどうか、観察してみてはいかがでしょうか。

アナログの腕時計の広告で表示されている時間は、会社ごとに決まっている

スマートウォッチが普及してきた最近でもアナログ時計を愛用している人は多く見られます。そんなアナログ時計の広告を見て、何か気がついたことはないでしょうか?それは、広告やカタログに掲載されているアナログ時計は、メーカーごとに同じ時刻を指しているということです。

たとえばSEIKOの広告では10時8分42秒、CITIZENでは10時8分36秒、ROLEXでは10時11分31秒を指しています。これらの表示時間は秒単位で決められています。

なぜこのような設定をしているかというと、見た目の美しさが大きい理由のようです。これらはすべて10時10分付近の時刻を指していますが、それは長針と短針が左右対称となってバランスも良く、引き締まって見えるため、広告に適しているそうです。また、多くのメーカーは12時の付近にメーカーやブランドのロゴが表示されています。針の位置を10時10分付近にすることで、このロゴが隠れないようにしているというのも理由のひとつだそうです。

カフェイン抜きのコーヒーが誕生するきっかけは、船の事故

カフェインの過剰摂取を気にする人にとってありがたい存在のカフェインレスコーヒー。このコーヒーが誕生するきっかけとなったのは、20世紀初め頃に起こった船の事故でした。

その船はコーヒー豆を輸送している途中に事故を起こしてしまい、豆をすべて海水に浸してしまいました。しかしそのまま豆を捨てるのはもったいないということで、ある商人がその豆を焙煎して調べてみたところ、カフェインが抜けていることが判明しました。カフェインが抜けたコーヒーを作ることが可能である、そうわかった商人たちは以降、どのようにしてカフェインを抜くことができるか、研究するようになりました。ただカフェインを抜くこと自体はそれほど難しくありませんでしたが、同時に味わいも抜けてしまうため、失敗の連続だったそうです。

そして最近になってようやく、二酸化炭素を使った抽出法が誕生し、味わいの成分を残したままカフェインだけを取り除くことができるようになりました。もし船の事故がなかったら、カフェインレスコーヒーは誕生しなかったのかもしれません。

三重県には、みかんを焼くためだけの器が作られている

「焼きみかん」なるものをご存知でしょうか?その名の通り、みかんを焼いたもので、みかんの産地である和歌山や愛媛などではメジャーな食べ方だそうです。同じくみかんの産地である三重県御浜(みはま)でもみかんを焼いて食べていて、焼きみかんを作るためだけの「焼きみかん専用器」というものも販売されています。

この「専用器」とは、大きなみかんの形をしたかわいらしい陶器製の器で、中にみかんを入れて、コンロやストーブの上に置いて、10分間、弱火にかけて焼くと、焼きみかんが出来上がります。こんなピンポイントな商品、儲けが出ているのか心配になってしまいますが、実は結構なヒット商品らしく、多くの人がこの容器を使って焼きみかんを楽しんでいるそうです。

みかんを焼けば、どんなすっぱいみかんでも甘くなるそうで、また、無農薬のみかんであれば、皮まで食べることができるようになります。興味がある方は一度試してみてはいかがでしょうか。ちなみにこの専用器、ひとつ2500円で通販でもお求めになれます。

ニワトリの卵の黄身の色は、エサによって決まる

みなさんは、生卵は黄身が濃い色であるほど美味しいと思ってませんか。確かに卵かけご飯だと、真っ白なご飯に濃くて赤っぽい黄身はコントラストがはっきりしてるため、見栄えが良いものです。しかし、実は黄身の色と新鮮さや栄養価の高さ、美味しさは一切関係ないそうです。というのも、黄身の色が違うのは、親のニワトリが食べたエサが違うというだけで、それ以上でも以下でもないからです。

たとえば、普通にエサを食べているニワトリの卵の黄身は、エサに含まれたトウモロコシの色が影響するため黄色になりますが、そのエサにパプリカや着色料などを混ぜたりすることで、それらの色が影響して黄身が濃くなったり、赤くなったりします。すなわち、黄身を赤く美味しく見せようとしている卵は、単にエサに赤いものを使っているだけなのです。

また、卵の殻の色も、赤いもののほうが、白いものよりも品質が高いように思われますが、これも味や品質には関係なく、親ニワトリの種類が違うだけです。

このように、卵の色と味には密接な関係は一切ないので、卵を選ぶときはあまり色にこだわらないほうがいいかもしれません。

チャップリンの映画に、携帯電話を持つ人が登場している

1928年に公開されたチャップリン監督・主演の映画『サーカス』の中に、不思議な人物が映り込んでいるということで話題となりました。

その人物とは、黒ずくめの服を着て、帽子を深くかぶっている大きな女性で、耳に何かをあてて話しながら歩いていました。当時は全然話題になりませんでしたが、ここ数年になってこのシーンを見たある男性が、この女性は携帯電話をかけながら歩いてるのではないか、ということに気づきました。しかし、公開された1928年には当然そんなものはありません。その男性は1年以上にわたりフィルムを調査、1000人以上の映画関係者にも話を聞くなどもしましたが、結局この謎は解けずじまいに終わりました。

しかし、最近になって別の説も出てきました。それは、この女性が使っていたのは携帯電話ではなく、昔使われていたラッパ型をした補聴器だというものです。というのも、その女性は補聴器を使っても不思議な年齢でない、そしてその補聴器は19世紀から20世紀初頭にかけて多く生産されていた、などの理由が挙げられています。

果たしてこの女性は補聴器を使っていたのか、携帯電話を使っていたタイムトラベラーか、この議論は終わりそうにありません。

人間の魂の重さは、21グラム

1901年、アメリカの医者、ダンカン・マクドゥーガルはある研究を発表しました。それは人間は亡くなると、その体重は21グラムだけ減り、この重さは人間の体に宿った魂の重さであるというものです。

彼は実際に亡くなりそうだった結核患者や糖尿病患者を、わずかな重さの変化も計測できる特殊なベッドの上に乗せて、死の直前、死の瞬間、死亡後の体重の変化を記録しました。その結果、ある患者が亡くなった後、すぐに体重が21グラム軽くなったことがわかりました。他の患者に関しても、時間差はあったものの体重の増減が見られたそうです。マクドゥーガルは、この研究結果を発表、人間には魂があって、その重さが21グラムであると主張しました。

しかし、彼の研究は被験者によってのばらつきはもとより、体重が減った後に増加したり、極端に体重が減ったなどのケースもあったりと、信ぴょう性に疑問を抱く人も多かったようです。

今後、科学技術が発達していくことにより、この研究結果が正しいかどうかは次第にわかっていくかもしれません。そうなると、今までわからなかった死後の世界が見えてくるのか、期待しましょう。

ネコは、前足にもヒゲが生えている

ヒゲといえば、普通、口の周りや顔の輪郭などに生えているものだけだと思いがちですが、実はネコのヒゲは、口の横だけでなく、なんでそんなとこに生えているんだと思うところにあります。

その場所とは前足の足首です。人間でいう手首近くの小さい突起がある部分に生えています。ただ、とても短い毛であるため、見つけることはなかなか難しいようです。この毛は正式には「手根触毛」と言いますが、何のために生えているかは現在のところ、よくわかっていません。

また、眉毛の上にもヒゲが生えています。これは他の毛に比べて少し長いため、足首に比べたら見つけやすいかもしれません。

ちなみに、抜けたネコのヒゲを財布に入れて保管しておくと、金運が舞い込むと言われています。もし掃除中にネコのヒゲを見つけたら、捨てずに置いておくといいかもしれません。ただ、あくまで金運が舞い込むのは、落ちているヒゲだけです。無理やり引き抜こうとしたものには効果はありませんので、無理に抜くのは絶対にやめましょう。

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は、『冥王星から来た宇宙人』というタイトルになる可能性があった

1980年代から90年代にかけて、全3作が公開された映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズ。このシリーズの制作にあたり、配給会社ユニバーサルの社長は様々な注文をしたというエピソードが残っています。

どのような内容かというと、ブラウン教授という博士の名前を「ドク」に変えろ、ドクのペットがチンパンジーだったのを犬に変えろ、主人公マーティの母親の名前をメグからロレインに変えろなどなど。これらは監督のロバート・ゼメキスもまだ受け入れることができました。しかし、ゼメキスを一番悩ませた注文はタイトルを変更しろというものでした。

すでに『バック・トゥ・ザ・フューチャー』というタイトルで制作していましたが、ユニバーサル社長いわく、このタイトルだとわかりにくく、あまりSFらしくない。その代案はというと『冥王星から来た宇宙人』。さすがにこれはまずいということで、ゼメキスはプロデューサーのスピルバーグに相談、スピルバーグは社長に対して「ユーモアに満ちた提案をありがとう。思わず笑ってしまった」と書いたメモを送り、プライドが高い社長を黙らせたそうです。

もし、『冥王星から来た宇宙人』というタイトルだったら、ここまでのヒットはなかったかもしれません。

プロ野球の監督は、試合中にスーツ姿でいても構わない

野球の試合でベンチには監督、コーチもユニフォームを身に着けて座っています。しかし、野球のルールが掲載されている「公認野球規則」の中には、監督がユニフォームを着用しないといけない、なんてことは一切載っていません。つまり、監督はスーツを着てベンチにいても全然良いというわけです。では、なぜ監督はいつもユニフォームを着ているのでしょうか。

実は、野球が誕生した当初、監督という概念がなく、キャプテンとなる選手がチームを統率していました。当然キャプテンは試合に出場するため、ユニフォームを着ていました。その名残から、現在も監督はユニフォームを着ていると言われています。

また、もうひとつの理由として考えられているのは、監督がグラウンドに入ることができるということです。監督はフィールド内でピッチャーとの会話や、審判への抗議も可能です。監督がユニフォームを着ているのは、この理由からであるとも考えられています。

古代オリンピックでは、競技で死ぬ人が多数いた

国際的なスポーツの一大イベント、オリンピック。選手が最大限のパフォーマンスを出来るように、ケガをしてもすぐに対応できる医療体制が整えられています。しかし紀元前に行われていた古代オリンピックでは、そんな万全な体制も取られることがなく、死者が出るのも珍しくなかったそうです。

というのも、競技自体は危険なものもあり、中でも馬に二輪車を引かせて行う戦車競走ではカーブ地点で衝突したり、転倒する馬車も多く、乗っていた人はもちろん、それに巻き込まれて多くの人が亡くなっていたそうです。しかし、この競技、古代オリンピックの花形だったこともあり、危険も承知の上で、人気だったのかもしれません。

また、他にもパンクラチオンという格闘技も行われていました。これは噛みつきと目や口に指を突っ込む以外は何をしても構わないというもので、関節技はもちろん、首絞めまで行われていました。しかもどちらかが負けを認めるまで試合が行われたため、こちらも多くのけが人や死者を出していたと想像されます。

野蛮と言ってしまえばそれまでですが、現代でも亡くなる人が出るほど激しいお祭りもあります。人の営みはそう変わるものではないのかもしれません。

『アラジンと魔法のランプ』のアラジンは、中国人

ディズニー映画『アラジン』の原作として知られる『アラジンと魔法のランプ』。舞台は中東の国と勘違いされている人も多いかもしれませんが、実は中国を舞台とした物語です。実際に物語冒頭で「アラジンは中国の少年」という記載があります。

『アラジンと魔法のランプ』は、中東の昔話をまとめた物語集『千夜一夜物語』に掲載された作品というイメージが強いかもしれません。しかしながら、実は最初にまとめられた時にはこの話は収録されておらず、後にフランス人翻訳者により翻訳されたときに中東だけでなく、他の地方の物語などと一緒に新たに掲載された物語でした。中東が舞台という勘違いが多いのはこのような理由からです。

ちなみに日本でも有名な『アリババと40人の盗賊』『シンドバッドの冒険』も当初から『千夜一夜物語』に収められた物語ではないそうです。こちらは中東を舞台にした作品ではありますが、同じく後から掲載された物語だそうです。

京都府亀岡市では、「燃えるゴミ」を「燃やすしかないゴミ」という

京都府の中西部に位置する亀岡市。保津峡下りや嵯峨野トロッコ列車などの拠点としても知られていますが、この市では2023年4月から、ゴミ問題の解決を目的に、家庭ごみの「燃えるゴミ」の名称を変更しました。

その名前は「燃やすしかないゴミ」というもので、リサイクルできないなど、どうしても燃やして処分することしかできないゴミだけを出して欲しいということを強調するための名称変更だそうです。また同様に「埋め立てゴミ」も「埋め立てるしかないゴミ」と変更し、市民に対する意識改革に期待するようです。

また、亀岡市ではこれら以外にも紙、草木、小型金属という新しい区分を設けて細分化し、ゴミの量を減らすことへつなげていくということを発表しています。今回の亀岡市の名称変更が果たして実際にゴミの減少につながるか、今後が注目されます。

ピアノの詩人ショパンは、練習は1日3時間以内と指導していた

「ピアノの詩人」と呼ばれ現在でも人気の作曲家ショパン。彼は27曲もの練習曲を残し、ピアノ教師としてもその名が知られていました。「ピアノの詩人」と呼ばれるだけあって、かなりの練習を繰り返して登り詰めたのだろうと思いきや、実は1日3時間以上は練習せず、生徒たちにもその方針で教えていたそうです。

というのも、ショパンは頭が回っていない状態では練習しても意味がないと考えていて、1日3時間以上、だらだらと練習しても、身につかないという理由でこのように指導し、自らも実践していたというわけです。

また、ショパンは教える際には「必ず良い楽器を使って練習すること」とアドバイスしていたそうです。良い楽器を使うことでより美しい音を出そうという思いが強くなるため、練習にも身が入るからということでしょう。

ショパンの練習法は、決して根性論ではない、科学的なアプローチにのっとった効率的なものでした。だからこそ指導者としても大成したのかもしれません。

ナマズは、人間よりもグルメ

池や湖に生息する淡水魚、ナマズ。実は人間と比べて食べ物の味を強く感じることができるということがわかっています。

というのも、人間の舌には味を感じる器官である「味蕾」と呼ばれるものがありますが、ナマズにはこの味蕾が舌だけでなく、ヒゲや尾びれなど全身にあり、その数は17万個ほど。人間の成人が7500個ほどですから、20倍以上もあります。

というのもナマズは水が濁ったところに棲んでおり、エサとなる小魚を、流れ出ているアミノ酸やカルボン酸をもとに探し出すため、目が見えなくてもちゃんとエサにたどりつけるように、このような進化を遂げたというわけです。

これだけの数の味蕾が体全体にあるということは、食べる前から味もわかりますし、美味しさもより強く感じることができるということで、一見、うらやましくも思えますが、その分、湖などの汚いところで生息しているため、感じたくない泥や他の生物の排泄物の味も、嫌でも感じてしまいます。そう考えると、味がわかりすぎるのも、決していいことばかりではないことがわかりますね。

日本の元首相・高橋是清は、アメリカで奴隷として売られたことがある

大蔵大臣や日銀総裁としての実績もあり、1921年には内閣総理大臣にも就任した政治家・高橋是清。二・二六事件で青年将校らの銃撃を受けてそのまま生涯を閉じるという波乱の人生を送りましたが、彼は少年時代にアメリカに渡ったときも、まるでドラマのような出来事に巻き込まれていました。

1867年、江戸時代末期に高橋は英語を現地で学ぼうと、14歳で単身、アメリカ・サンフランシスコへ留学し、アメリカ人夫妻のもとで暮らすこととなりました。しかし、その夫妻がくせ者で、彼らは高橋を奴隷として他の家庭へ売り飛ばしてしまいます。そして渡米から1年たったある日、高橋は江戸幕府が崩壊したニュースを聞きつけました。それを良い機会だと思ったのか、自分を売った夫妻を呼び寄せ、領事立会のもと話し合った結果、奴隷契約の破棄の採決を下してもらい、ようやく日本へと帰ることができました。

それだけ留学で苦労しただけあって、高橋は高い英語力を身に付け、やがて政治家の世界へ入ると、英語を武器にその地位を高めていき、最終的に総理大臣まで登り詰めました。

アディダスとプーマの創業者は兄弟で、仲が非常に悪かった

世界的スポーツシューズメーカーのアディダスとプーマ、その創業者が兄弟であったというのはご存知でしょうか。ドイツの靴職人のもとに生まれた兄・ルドルフ、弟・アドルフのダスラー兄弟がそれぞれの創業者です。では、なぜ彼らは一緒に会社を立ち上げず、分かれて会社を興したのでしょうか。

実は彼らはもともと、ダスラー兄弟商会というシューズメーカーを共同で創業しています。当初は兄弟仲も良く、職人肌の弟・アドルフに、営業センスが優れていた兄・ルドルフの歯車が見事噛み合い、ダスラー兄弟商会は一流メーカーへと成長していきました。

しかし、第二次世界大戦が始まり、兄弟も徴兵されていきます。しかし弟・アドルフだけが軍役を免除され、兄・ルドルフだけが戦場へ向かうこととなりました。これに納得がいかないルドルフは、アドルフのことが許せなくなり、次第にアドルフに対して嫌がらせを行いはじめ、兄弟仲は修復できないレベルまで悪化しました。

そして終戦後に兄弟は分裂し、それぞれアディダスとプーマを設立、別々の道を進んでいくことになりますが、スポーツメーカーとしてアディダスは世界2位、プーマは3位とともにすばらしい業績なのは特筆すべきことです。

人口あたりのお寿司屋の数がもっとも多い都道府県は、海に面してない山梨県

日本の都道府県でお寿司屋さんが多いのはどこでしょうか。普通だと北海道や新潟、石川といった海に面して、漁獲量が豊富なところが1位ではないかと思うことでしょう。しかし、総務省が発表したデータによると、人口10万人あたりの寿司店の数で1位となったのは、海に面していない山梨県でした。ちなみに2位以下は石川、東京、福井、静岡となっています。

では、なぜ海無し県の山梨にそれだけお寿司屋が多いかというと、静岡県が隣にあり、駿河湾で穫れた豊富なマグロが流通していたことが第一の理由だそうです。江戸時代、まだ冷凍技術が発達していなかったため、魚を新鮮なまま運ぶには限界がありました。その限界が現在の山梨県の甲府あたりであったことから、内陸部でも様々な魚を食べることができたそうです。そこから寿司屋の数もどんどん増えていき、現在に至っています。

また、山梨では、昔から数人で集まって飲食をする「無尽(むじん)」という文化がありました。その集まりの舞台としてよく選ばれたのがお寿司屋で、それが山梨の寿司文化の発展に大きく関わっていました。そのため、山梨県のほとんどのお寿司屋には広い座敷席があるそうです。

ハリウッドの山の上に建てられた看板は、もともと不動産広告

映画の都として有名な、アメリカ・ロサンゼルスのハリウッド。多くの人は丘の上に立てられた「HOLLYWOOD」の白い文字のサインを思い浮かべるのではないでしょうか。実はあの看板、映画会社が建てたのではなく、不動産会社が住宅地を売り出す目的で建てたものでした。

この地はもともと、気候が良いことなどから、「ハリウッドランド」として住宅地を販売すをる予定でした。しかし、このあたりが年間を通して雨が少なく、ロケに適しているという理由で映画産業が進出し、スタジオがいくつも建ち、いつしか映画の都としてその名が知られるようになりました。その後、あのハリウッドの看板は映画産業のシンボルとなったというわけです。

ちなみにあの看板、もともとは「HOLLYWOOD LAND」と「LAND」の部分がありましたが、そうなると13文字と縁起が悪いということと、あのサインから飛び降りて自殺した人がいたという理由で、劣化して取り換えるタイミングで、「LAND」の部分を無くしたそうです。

ドラマ版『男はつらいよ』の寅さんは、最終回で死んでいる

昭和から平成初期にかけて多くの人を楽しませてくれた映画「男はつらいよ」シリーズ。最近上映された作品も含めて全部で50作が制作されました。しかし、このシリーズ、もともとはテレビドラマから始まったということは知られてないかもしれません。

もともと『男はつらいよ』は1968年から半年間、フジテレビ系列で放送されたドラマで、主人公・車寅次郎は渥美清が演じていましたが、妹のさくらは倍賞千恵子ではなく長山藍子が配役されていました。内容は寅次郎がさくらを始めとする柴又の人たちを巻き込んで騒ぎを起こすなど、映画でおなじみの展開ですが、最終回ではハブでひと山当てようと奄美大島に渡った寅次郎が、ハブに噛まれてあっけなく死んでしまうという衝撃的なラストを迎えます。

しかし、この寅次郎の死に対し、フジテレビには多くのファンから抗議の電話が殺到しました。そのとき、松竹制作で、山田洋次と渥美清のタッグによる映画企画が立ち上がっていましたが、この声に応えれば人気が出るのではないかということで、「男はつらいよ」シリーズの映画化が決定したそうです。

その後、「男はつらいよ」は人気に火が付き、渥美清が亡くなる1996年まで30年にわたり作り続けられました。

フランスで視聴率100パーセントとなった日本のアニメがある

日本のテレビ番組で、視聴率100%を取ったものは過去存在しません。歴代でもっとも高い視聴率を取った番組は1963年の年末に放送された『第14回NHK紅白歌合戦』で、それでも81.4%です。しかしフランスではある番組が最高視聴率100%を記録しています。しかもその番組、日本から輸入されたアニメ作品で、ちょっとびっくりします。

そのアニメ作品とは『ゴルドラック』、日本では『UFOロボ グレンダイザー』というタイトルで放送されていました。当時フランスでは国内でアニメを制作するより、日本から輸入したほうが費用がかからないということで、多くの作品が放送されていました。そのため、フランスの子どもたちにとって日本のアニメは何の抵抗もなく受け入れられていたそうです。

そんな中、1978年夏に『ゴルドラック』が放送されました。その年のフランスの夏は雨が多かったということで、多くの子どもたちが外に出ずにテレビを見ていたそうです。その偶然も相まって『ゴルドラック』はたちまち人気となり、結果、視聴率100%をたたき出したというわけです。

現在もフランスでは日本の漫画やアニメが人気です。そのきっかけとなったのは、おそらく『ゴルドラック』をはじめとする当時のアニメ作品だったのでしょう。

エジプトのクフ王のピラミッドは、4000年以上、世界一高い建造物だった

古代エジプトを代表する建造物ピラミッド、中でもクフ王のピラミッドは高さ146.6mと世界最大のピラミッドとして知られています。完成したのは紀元前2400年頃で、実は建造されてからおよそ4000年ほど、世界でもっとも高い建造物はこのクフ王のピラミッドでした。

この記録を抜いたのはドイツにある高さ157mのケルン大聖堂で、1248年に建設が始まりましたが、完成までに時間がかかり、最終的に完成したのは1880年と600年ほど後のことでした。それまでの間、ピラミッド以上の高い建造物は作られず、結果としてピラミッドは4000年以上、世界最高記録を保持していたというわけです。

ちなみに世界遺産に登録されている建造物の中で、もっとも高いのはパリのエッフェル塔、2位はケルン大聖堂で、3位がクフ王のピラミッドです。こんなにも長い間、1位に君臨していたピラミッド、あっぱれというしかありません。

ナメクジは、カタツムリが進化して生まれた

ナメクジとカタツムリの違いは何か。そう聞かれて正しく答えられる人は少ないでしょう。実はカタツムリとナメクジの祖先は同じ軟体動物の仲間で、殻をそのまま身につけて進化したのがカタツムリ、殻をなくして進化したのがナメクジだと考えられています。

カタツムリは殻がある分、敵や体の乾燥、暑さ、寒さなどから身を守ることができます。また殻の中には心臓や肺といった内臓が入っていて、直接これらが攻撃されることも防いでいます。

対して、ナメクジは殻がない分、身軽に動くことができ、狭い場所に隠れたり、より動きやすい場所へと移動できます。また、カタツムリは殻を作るためにカルシウムを取らないといけませんが、ナメクジはその必要がないため、体の成長のためだけにエネルギーを消費できます。一見、殻のないナメクジはカタツムリより退化してると思われがちですが、実は殻がないメリットも十分に受けているというわけです。

ちなみに、ナメクジの中には背中に小さな殻がついている仲間がいます。この存在がカタツムリとナメクジが同じ祖先である証拠だと言われています。

世界でもっとも小さい公園は、直径が60センチメートルもない

皆さんがイメージする公園は、ブランコやシーソーなどの遊具、ベンチや噴水などが置かれていたりするでしょう。しかし、世界には色々と変わった公園があるものです。

アメリカ、オレゴン州ポートランドにあるミル・エンズ公園は、「世界で最も小さい公園」としてギネス世界記録にも登録されています。その直径はわずか60cmほど。横断歩道の途中にある、背の低い植物が植えられているだけの円形のスペースで、遊具やベンチどころか、人すら入ることもできません。

もともとこの公園は街灯を建てるための穴が空けられたスペースでした。しかし工事がまったく進まず、雑草が生えっぱなしとなり、汚らしい見た目となっていたため、ジャーナリストだったディック・ファーガンという人物が、そこに花を植えて、この穴を「妖精からプレゼントしてもらった世界一小さい公園」にしようとコラムに書いたところ、多くの賛同者が現れ、後に正式に公園として認められました。

現在もこの公園では頻繁に植物が植え替えられており、人々にやすらぎを与えているそうです。

ラッコは、顔をマッサージすることがある

可愛らしい姿がたまらない、海の人気者ラッコ。じっくり観察していると、たまに手で顔を揉んでマッサージするような行動をとることがあります。なぜ、このようなことをするのでしょうか。

ラッコの体は皮下脂肪が少なく、冷たい海で生きていくには非常に不利なつくりになっています。その代わり、びっしり生えた体毛が皮膚を守ってくれています。体毛の中には空気の層があって、それが冷たい水をはじいてくれることで、皮膚に直接水が触れないようになっているというわけです。そのため、体毛をしっかり整える必要があります。彼らが顔をマッサージしているのは、全身のグルーミングの一環というわけです。このマッサージをしないと、体毛は水をはじくことができず、体が冷えてしい、生存にも関わってきます。彼らはそれを防ぐために必死に毛づくろいしているというわけです。

一見、可愛らしい動作にも見えますが、実はあの行動は彼らの生きるための習性だったのでした。

ロンドンには、郵便配達専用の地下鉄があった

イギリス・ロンドンには、2003年までおよそ75年もの間、ある物専用の地下鉄が走っていました。その物とは郵便物です。

20世紀初頭のロンドンでは自動車の渋滞が問題になっていて、郵便物がなかなか届かないという不具合が生じていました。そこでそれを避けるために1914年、郵便物配送専用の地下鉄が建設されました。もっとも忙しい時期は1日に最長22時間走り続けて、400万通を超える手紙や小包を運んでいたそうです。

しかし、インターネットのメールが普及するに従い、手紙の量も減ってきたことから2003年に廃止され、しばらく使われなくなりました。しかし2019年、そのままにしておくのはもったいないということで、郵便博物館が一部区間を観光電車として開放しました。全37km中およそ1kmの部分を約15分で走るこの列車は、1日に400人ほどの観光客を運んでいます。トンネルが直径2.1mと非常に狭い空間にもかかわらず、めったに乗れない地下鉄に乗れるということで、人気スポットとなっています。

鉄よりも硬い紙がある

現在、新しい素材としてあるものが注目を浴びています。それはセルロースナノファイバーというもので、重さは鉄の5分の1でありながら、鉄の5倍の強さを持ち、「未来の紙」としてさらなる開発が期待されています

このセルロースナノファイバー、紙の原料であるパルプから抽出した極細の繊維から作られています。パルプ自体はそれほど繊維が結合していないため、紙にするとそれほど強くありませんが、カーボンナノファイバーは、固めると繊維同士が多く結合するため、強度も高まるというわけです。

現在では紙おむつや抗菌シートなど、一部の日用品ですでに実用化されています。さらに開発が進めば、紙どころか鉄の代わりとなる工業素材として使えるようにもなるため、あらゆる業界で応用できます。しかも、原料となるセルロースは、パルプだけではなく、あらゆる木材や植物から抽出可能なため、間伐材などを利用していけば、環境問題対策にも有効です。

現在日本では林業の衰退が問題となっています。もしこの素材の開発が進めば、その問題も解決していくかもしれません。

ネックレスのチェーンが絡まったときは、ベビーパウダーを使うと良い

ネックレスやペンダントが絡んで、なかなかほどくことができず、イライラしたことがある人も多いのではないでしょうか。そんなとき、あるものを使えば簡単にほどくことができます。

それは「ベビーパウダー」です。ベビーパウダーを絡まっている部分に振りかけることで、チェーン同士が滑りやすくなり、ゆっくり揺らしていくだけで簡単にほぐすことができます。

ただ、一番良いのは絡まないこと。とはいえ、うっかり一緒に置いてしまって、信じられないぐらい絡まってしまうのはよくあることです。それを防ぐためには、ジップロックなどファスナー付きのものにそれぞれを入れておいて、チェーン同士を触れ合わないようにするのが一番効果的です。

相撲などの「千秋楽」とは、もともと曲のタイトル

相撲やお芝居などの最終興行日のことを千秋楽と言います。この千秋楽とは、もともと雅楽で演奏されていた曲のタイトルに由来すると言われています。

曲の『千秋楽』は、平安時代に後三条天皇が、秋の収穫を祝う大嘗会(だいじょうえ)のために作らせたもので、タイトルは中国皇帝の誕生日の名称「千秋楽節」にちなむのだそうです。この『千秋楽』という曲は仏教行事の法要や法会の一番最後に演奏されていました。そのことから、ものごとの終わりや最終日という意味で「千秋楽」という言葉が使われるようになったと言われています。

また、結婚のお祝いなどの席で歌われる謡曲『高砂』の歌詞の最後に「千秋楽」という言葉が出てきます。一説ではそれが由来なのではないかとも言われています。

ヒゲペンギンは、1日1万回うたたねする

南極大陸に生息するペンギンの一種、ヒゲペンギンは、変わった睡眠方法を取ることで話題となっています。ヒゲペンギンは1日合計11時間以上眠りますが、なんと、4秒ほどのうたた寝を1万回以上繰り返して、それだけの睡眠をとっているのです。

では、どのようなメカニズムで寝ているのかというと、半球睡眠と呼ばれる、脳の半分を眠らせて、脳の半分が起きている睡眠法を4秒ごとに行い、それを蓄積させることで、長時間の睡眠を可能にしているというわけです。

南極ではいついかなるときに天敵が卵や子どもたちを狙っているかわかりません。そこでどんなタイミングで攻撃を受けても卵や子どもたちを守ることができるように、このような睡眠を取るようになったそうです。

実はこのような、短い時間の睡眠の繰り返しは、人間でも「睡眠時無呼吸症候群」のような状況でも見られますが、人間の場合、これを繰り返すと認知障害やアルツハイマー病につながる可能性があるため、治療する必要があります。

耳垢の取りすぎは、耳にとって良くない

毎日の習慣としてやりがちな耳掃除。耳垢を取りきらないと気持ち悪かったり、奥の方を取らないとスッキリしないという人も多いかもしれませんが、実はそれは耳にとって危険な行為です。

実は耳垢そのものには殺菌効果や、虫などの侵入を防いだり、耳の中を保護する役割があります。そのため、完全に取り除いてしまうと、逆に耳自体に悪影響を及ぼすことがあります。また、耳垢を取ろうと思って耳の奥まで耳かきや綿棒を入れてしまうと、逆にどんどん押し込んでしまい、耳の中を傷つけてしまう可能性もあります。

耳掃除は、月に1度、片耳にかける時間は2分ほどで十分だとされています。耳垢も、直接目で見える範囲をきれいにする程度でいいそうです。もちろんまったくやらないのも問題ですが、日課にするほどやる必要は一切ありません。

耳掃除をすると気持ちが良いため、つい何度もやってしまいがちですが、耳の健康のためにも、なるべく我慢して、月に1回で抑えるようにしましょう。

脳は、豆腐と同じぐらいの柔らかさ

人間の感情や考えをつかさどる脳。脳外科医でもない限り、実際に触ったことがある人はいないでしょう。脳は、豆腐と同じぐらいやわらかく、ちょっとした衝撃で傷ついてしまうそうです。

それもそのはず、脳のおよそ80%は水分でできています。この割合がわずかでも減ってしまうと正常に働かなくなるほど、脳にとって水分は重要な存在というわけです。すなわち、人間が普通に生活していく上で、どうしても脳は柔らかくなければいけないということです。

そんなやわらかい脳は、硬い頭蓋骨で厳重にガードされていますが、それでも頭に強い衝撃を与えると、頭蓋骨を超えて脳はダメージを受け、出血を起こしたり、傷ついて記憶障害が残ったりします。

昨今、自転車に乗るときにヘルメットを着用しろとうるさく言われているかもしれません。しかし、ヘルメットをかぶっていなかったばっかりに、脳に強い衝撃を受けて、今後の生活に影響があるほどの後遺症が残る可能性があります。脳は豆腐ほどの柔らかさということを心に刻んで、ケガなどをしないように行動していきましょう。

ダイオウイカの寿命は、意外に短い

世界最大のイカの品種、ダイオウイカ。あれだけ大きいのであれば寿命も相当長いのではないかと思いきや、3年から5年ほどと、けっこう短かったりします。

ダイオウイカはわずか1mmほどの小さな卵から生まれてきて、短い寿命の中で10mの大きさにまで成長します。一部の研究者の間ではこの急激な成長が寿命の短さに影響しているのではないかと言われています。

ただ、基本的にイカやタコは寿命が短い傾向があるそうで、通常のイカの寿命は1年ほどと、かなり短命です。メダカでも2~3年、金魚も10年から15年くらいだそうですから、ダイオウイカの寿命はやはり短く思えます。

ダイオウイカは深海に生息しているため、全体としてあまり発見数も多くなく、実のところ研究はまだそれほど進んでいません。もしかしたら、われわれが知らないところで、より長く生きているものがいるかもしれません。

ムダ毛を剃っても、毛は濃くならない

ムダ毛をカミソリなどで自己処理すると毛が濃くなるという話を聞いたことがあるかもしれません。それを恐れてムダ毛をそのままにしている人もいるでしょう。しかし、実際に毛が濃くなるということはないそうです。

ではなぜ濃くなるという話が出てきたかというと、本来、毛の先端は、刺激を受けたりして自然と細く丸くなっていきますが、カミソリで毛を剃ると、その毛の断面が出てくるため、丸くなっていたときよりも太く濃く見えてしまいます。ムダ毛を剃ると濃くなるというのは、目の錯覚が起こした思い込みで、実際にはまったく濃くなっていません。

とはいえ、たとえ毛が濃くならなくても錯覚でそのように見えているのであれば、結局同じではないかいう意見もあるでしょう。もし、気になるのであれば、肌への刺激が少ない除毛クリームを使えば、たとえムダ毛が抜けても断面が見えないため、濃く見られることもありません。

降水確率が0パーセントでも、雨が降ることがある

天気予報を見て降水確率0%とあったから、傘を持たずに出たら雨が降ってきた。そんな経験をした人もいるのではないでしょうか。実は降水確率0%とは、雨がまったく降らないというわけではありません。

そもそも、降水確率とはある決まった時間帯に1mm以上の雨や雪が降る確率で、降水確率予報30%というのは、30%という予報を100回発表したとき、そのうちの30回で1mm以上の雨や雪が降るという意味です。

そう聞くと、降水確率0%とは、100回予報を発表しても雨や雪がまったく降らないことを言ってるのではないかと思われるかもしれません。しかし、本来、降水確率は確率だけあって、25%や47%といったように、細かく算出されるはずです。しかし、天気予報では10%、30%といったように10%単位で発表されています。これは降水確率が大まかな目安であるからで、細かい数値となった場合はそれに近い、1桁目が0の数値が発表されます。

気象庁によると、降水確率5%未満であれば0%と発表するとのこと。すなわち、0%と発表されても、雨が降る確率は少しはあるということです。天気予報を見るときは、降水確率をあまり過信しすぎずに、外の雰囲気などから考えて傘を持つなり対策をしましょう。

怪獣のゴジラの名前は、東宝の社員のニックネームからつけられた

2023年に新作となる「-1.0」も公開された人気怪獣映画シリーズ「ゴジラ」。第1作が公開されたのが1954年で、2024年、ついに誕生70周年を迎えました。このゴジラの名前、よく雑学本などで「ゴリラ」と「クジラ」を組み合わせて名付けられたと書かれていますが、実は『ゴジラ』を制作した東宝の社員のニックネームをヒントに生み出されたものでした。

もともと『ゴジラ』は『海底二万浬(かいり)から来た大怪獣』というタイトルとなる予定でした。しかし、制作が始まると、これでは長すぎるということになり、別のタイトルに変更することになりました。スタッフ一丸で新しいタイトルを考えていたところ、東宝の演劇部の課長に、ゴリラのような容貌で、クジラが好きなことから「グジラ」と呼ばれている人がいると聞き、語感が良いということで、そのニックネームを拝借させてもらいました。ただ、さすがにそのまま使うのはまずいため、その語呂を生かした名前にしようと考えた結果、「ゴジラ」という名前が誕生しました。

英語表記では「GOD」が入っていることから、神格化された怪獣のネーミングとしては最高なのではないでしょうか。

手術で血液型が変わることがある

血液型は一生変わらない、そう思っている方も少なくないでしょう。輸血するときも同じ血液型の血液をもらうため、そこで変わることもありません。しかし、ある手術を受けた人が、血液型が変わったという症例があります。

その手術とは、白血病などの治療のための骨髄移植手術で、これはわれわれがよく聞く、A型、B型といった赤血球で区別される血液型は問われず、HLAという白血球の型が同じであるかどうかを重要視します。そのため、血液型がA型の患者からB型のドナーの骨髄を移植するといったことがあります。そして手術を受けた患者は、終了後にドナー由来の血液型、先程の場合はB型に変わります。

ちなみに、よく血液型でその人の性格がわかるといった性格診断が聞かれたりしますが、移植を受けた患者が血液型が変わったことで性格も変わったという症例はいまだかつてないそうです。

飛行機の機体に白色が多いのは軽くするため

みなさんが飛行機の絵を描く時、多くはその機体の色を白くするのではないでしょうか。ではなぜ白なのかというと、乗客などに清潔感や安心感をもたらす効果があるから、という理由もありますが、実はこれとは別に大きな理由があります。

それは、飛行機の機体に傷などの不具合があった場合に見つけやすいからという理由です。多くのお客さんを乗せて高度1万mの上空を飛ぶ飛行機の整備は、それこそ慎重にしないといけません。ちょっとした不具合でも見逃すと、大事故へとつながってしまいます。そこで機体を白にすることでわずかな傷や腐食、オイル漏れといったものを見つけやすくなり、未然に事故を防ぐことができます。

また、機体の重さを軽くできるというメリットもあるそうです。飛行機1機にかかる塗料の重さは、白だけでもおよそ500kgもあります。下地となる白だけでそれだけ重くなるのに、さらにデザインで他の色を塗り重ねようとすると、それだけ機体が重くなってしまい、使用する燃料も多くなってしまいます。

飛行機の色が白いのは、実は色々と考えられた結果だったというわけです。

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