よみもの|聞くトリビア(読む編)

ヤクルトスワローズの雑学
【聞くトリビア第28話 読む編】

ホーナー選手が日本でプレーしたのは、大リーグのオーナーたちの嫌がらせのため

1987年に来日しヤクルトでプレーしたボブ・ホーナー選手。現役バリバリの大リーガーが日本でプレーするとあって入団前から話題となり、デビュー戦で初ホームランを放つと、次の試合では3ホーマーを記録するなど、プロ野球ファンの度肝を抜きました。その後も噂にたがわぬ活躍を続け、またたく間に人気となり、「ホーナー現象」と呼ばれるほどの社会現象を引き起こすほどでした。
そんなホーナー選手が日本でプレーすることを決心したのは、実は大リーグのオーナーたちの嫌がらせが原因でした。
ホーナー選手は前年オフにフリーエージェントになるも、このとき、大リーグのオーナーは結託して高額のフリーエージェント選手を獲得しないというロックアウトを実施します。そのため翌年のシーズン開幕までホーナー選手は所属が決まらず、困っていたところにヤクルトがオファーを出して日本でプレーすることを決心したというわけです。
しかし、オーナーたちがロックアウトを解除すると1年でヤクルトを退団してアメリカに帰り、有名な「地球の裏側にもうひとつの違う野球があった」と日本野球批判ともとれる発言を残しました。

元山飛優(もとやま・ひゆう)選手の女性の好みは実に個性的

元山飛優選手は、ルーキーながらショートのレギュラー争いに加わり一軍で奮闘しています。
そんな元山選手は女性の好みが独特で、雑誌「週刊ベースボール」の選手名鑑号の「好きなタイプ」欄には「気の強いわがままな人」そして「左利きなら最高」と書かれています。
彼は右投げ左打ちですが、左で打つきっかけはもしかしたら左利きへのあこがれがあったのかもしれません。
将来、どのような女性と結婚するのか注目です。

真中満(まなか・みつる)監督の盛大な勘違いにより、ドラフト会議の運用が変わった

毎年秋に開催されるプロ野球ドラフト会議では、1位指名で複数のチームが同じ選手を指名した場合、抽選で交渉権を獲得するチームが決まります。
その抽選が現在の運用に代わったのはヤクルトの真中満監督の盛大な勘違いがきっかけでした。
2015年のドラフト会議で、阪神とヤクルトは明治大学の高山俊(たかやま・しゅん)選手を指名し抽選に移ります。この抽選では、当たりくじには「交渉権確定」と書かれており、ハズレくじには「プロ野球機構(NPB)のロゴ」がプリントされていました。しかし、真中監督は何を思ったのか、ハズレくじのロゴをみてあたりと勘違いしガッツポーズ、それを見て、司会者も高山選手はヤクルトで確定とアナウンスしました。ところが、その後くじを確認すると実は阪神が当たっていることが判明します。
このことがきっかけで翌年から、ハズレくじは白紙に変更され、さらにガッツポーズをした直後にスタッフがその場でくじを確認するという運用に変更されました。
ちなみにこの時、真中監督は「ぼくのガッツポーズを返して」とコメントしています。

草野球からスカウトされた選手がいる

ヤクルトの本拠地、神宮球場には隣に軟式野球場が併設されており、草野球のメッカとして多くのチームがプレーしていますが、何とその草野球でのプレーがスカウトの目にとまり、プロ入りに至った選手がいます。
その選手とは、1993年ドラフト3位でヤクルトに入団した度会博文(わたらい・ひろぶみ)選手です。
当時、中央学院大学野球部に在籍していた度会選手は、草野球チームの助っ人として呼ばれて神宮の軟式野球場でプレーしていたところ、偶然その場にいたヤクルトのスカウトの目にとまり、ドラフト指名されました。
入団後はレギュラーはつかめませんでしたが、貴重な右の代打の切り札として2001年には日本一にも貢献、15年間にわたって在籍しました。

 

ヤクルトの選手は頑張ると「東京の家一軒」がもらえる

プロ野球選手は試合の結果によりスポンサーから様々な景品がもらえますが、ヤクルトの選手にとって、もっとも豪華な景品はなんと「東京の家一軒」です。
公式スポンサーを務める株式会社オープンハウスから提供されるもので、条件は打者は「神宮球場のバックスクリーンの上、もしくはライトスタンドにある自社の広告に本塁打をあてること」、投手は「神宮球場で27打者連続でアウトにとること」を達成することです。
いずれも相当難しい条件で、打者の方は2016年、投手の方は2021年から実施されていますが、まだ達成者はいません。

小学校の卒業文集に「ヤクルトに入団して青木とプレーする」と書き、実現させた選手がいる

小学生の将来なりたい職業で、プロ野球選手は常に上位に位置していますが、小学校の卒業文集で、具体的に「ヤクルトに入団して青木と一緒にプレーする」という目標を掲げて、それを実現させた選手がいます。
その選手とは長谷川宙輝(はせがわ・ひろき)投手です。
東京で生まれ育ち、子どものころから大のヤクルトファンだった長谷川投手は、高校卒業後にソフトバンクで育成選手として3年間在籍します。2019年オフもソフトバンクからは育成選手としての契約を継続することを打診されますが、これを断わり自由契約になると、ヤクルトが支配下登録選手としてオファーを出し入団しました。
翌2020年、貴重な左の中継ぎ投手として一軍でプレーし44試合に登板、プロ初勝利も記録します。そして何より、憧れの青木宣親(あおき・のりちか)選手と一緒にプレーする夢も果たしました。

 

風張蓮(かざはり・れん)投手の二軍と、一軍のデビュー戦の結果はどちらも「初回に危険球退場」

2014年ドラフト2位でヤクルトに指名された風張蓮投手は、即戦力として期待されて入団します。
風張投手の特徴はストレートの速さですが、その一方でコントロールが今ひとつでした。
そんな風張投手のデビュー戦、まずルーキーイヤーの2015年3月29日の二軍戦で先発するも、初回ワンアウトを取った時点で2人目の打者の頭にデッドボールを当て、わずか11球で危険球退場処分となります。その後、二軍で結果を残し、同年5月3日に一軍で初先発を迎えます。ところが、この試合でも初回ワンアウトの時点で2番打者の頭にボールをぶつけてしまい、8球で危険球退場となりました。
一軍、二軍の両方のデビュー戦で危険球退場はもちろんプロ野球唯一の記録です。

2001年の優勝は、この年に変更されたルールの恩恵を受けたため

若松勉(わかまつ・つとむ)監督の就任3年目の2001年、チームは4年ぶりの日本一を達成しましたが、このリーグ優勝は、この年のみ採用されたセ・リーグの規定の恩恵を大いに受けています。
この年のセ・リーグは「勝利数の多いチームが上位」というルールに変更されました。この規定により、シーズン中はドーム球場が本拠地で日程の消化が早く、勝利数が多かった巨人が1位として扱われ、消化が遅く、また引き分けの多かったヤクルトは勝率では圧倒的に1位ながら、順位表では2位と扱われ続けました。
そのためか、他球団は巨人中心のローテーションを組み、マスコミもあまりヤクルトに注目しなかったため、選手もプレッシャーを強く感じずに順調に勝利を重ねていました。そして、巨人が先に全日程を消化し待っている間に、ヤクルトは勝利数で巨人を上回り優勝、その勢いのまま日本シリーズも制しました。

二刀流を打診されるも断った選手がいる

二刀流といえば大リーガーの大谷翔平(おおたに・しょうへい)選手の代名詞ですが、ヤクルトにも投打二刀流を期待された選手がいます。
それはベテランの雄平(ゆうへい)選手です。
2002年ドラフト1位でヤクルトに入団した雄平選手は当初は投手としてプレー、1年目の2003年にいきなり5勝をマーク、2007年には中継ぎとして52試合に登板するなど、エース候補として期待されていました。
しかし、コントロールが悪く伸び悩み、2009年オフに野手に転向、その後は中軸打者として打率3割を2度記録するなど、見事野手としての才能を花咲かせました。
そんな雄平選手は、野手としてレギュラー定着しはじめた2013年、小川淳司(おがわ・じゅんじ)監督から二刀流を打診されます。理由は前の年までは試合開始から3時間30分を過ぎたら延長戦で新しい回には入らないというルールがありましたが、この年からそれが撤廃されたため投手を1人でも多く確保したいというものでした。
しかし、雄平選手は「野手に専念したい」という理由で断り、二刀流は実現しませんでした。

塩見泰隆(しおみ・やすたか)選手の脚力を鍛えたのは「イノシシ」

塩見泰隆選手はチーム屈指の俊足を武器に、リードオフマンとして活躍しています。
そんな塩見選手の脚力を鍛えたのは実はイノシシでした。
塩見選手が在籍していた帝京大学野球部のグラウンドは相模湖畔の山の中にあり、しばしば野生のイノシシが出没していましたが、何と彼はイノシシを見つけると捕まえようと必死に駆け回っていました。
しかし、イノシシのすばしっこさにはかなわず、結局卒業まで捕まえることはできませんでした。
天然で奔放なキャラクターで有名な塩見選手らしいエピソードです。

傘を振る応援のきっかけは「少しでも人が多くいるように見せるため」

ヤクルト応援の定番といえば、得点が入った時やラッキー7(セブン)の攻撃時に行う、傘を振りながら『東京音頭』を歌うものですが、これは、かつてファンが少なかったころに少しでも人が多くいるように見せるために始めたものでした。
2002年に亡くなるまでヤクルトの名物応援団長として親しまれた岡田正泰(おかだ・まさやす)さんが、ヤクルトの前身、国鉄時代の1960年ごろに考案したもので、どこの家にもあってグラウンドからも目立つという理由で、一緒に応援していたファンに傘を持ってくるようにファンに依頼しました。
最初は数名程度でしたが、少しずつ浸透し1980年代にはヤクルト名物の応援として定着しました。

ちなみに岡田さんは他にも「フライパンを叩く」や、「メガホンで声援をおくる」などの応援も考案しており、そのユニークなキャラクターはアニメ『おじゃまんが山田くん』に登場する、スワローズの応援団長・オカダ教授のモデルとなっています。

プリマハムがスポンサーとなった「プリマハムナイター」の対戦相手は日本ハム

プロ野球の公式戦では時々、企業が冠スポンサーとなることがあります。
2021年5月26日のヤクルトの試合ではプリマハムが冠スポンサーとなり「プリマハムナイター」と題して、当日はスタンド内でプリマハムのウィンナー盛り合わせやホットドッグなどの販売、同社社長による始球式の他、球場内でもプリマハムの宣伝が何度も行われました。
実はこの試合の対戦相手はプリマハムのライバルである日本ハムであったことから、ネットでは「よりによって」「これは笑う」とかなり話題となりました。
プリマハムはもちろん日本ハム戦を狙ってスポンサーになったのでしょうが、想像以上にバズった上に、試合もヤクルトが勝ったことから会社としては最高の一日になったと思います。

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