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あやかし、もののけ、ホントにいるの?
~一攫千金!みんな欲しがるマンドラゴラ~

地球・あやかし紀行

不思議な現象、幽霊、妖怪、未確認生物をまとめて、親しみやすく“あやかしさん”と呼び、様々な“あやかしさん”情報を紹介しています。

今回の“あやかしさん”は「マンドラゴラ」西洋中心に伝わる奇妙な植物妖怪です。

 

時折、ニュースなどで話題になる、顔みたいなジャガイモやナス、お尻みたいな大根、掌のような生姜など偶然人体の一部のような形に育つ“奇妙な形の植物”がありますが…マンドラゴラは偶然ではなく、地中でヒト型に育つ植物妖怪です。

『健康全書』 (1474)に描かれたマンドラゴラ

美しくカワイイ花を咲かせますが、地中には人間の胴体や手足にソックリの根っコというか?胴体があります。そう、頭にお花を咲かせた“ゆるキャラ”みたいな姿です。

それを知らずにムリヤリ引っこ抜くと…世にも恐ろしい奇声を上げ、その声を耳にした人間は精神障害に陥り、最悪死に至るとか。さらには、引き抜くと走って逃げ去る、成熟すると自ら勝手に地面から這い出し歩き回るとも言われています。

別名、マンドレイク、アルラウネ。オスがマンドレイク、メスがアルラウネという説もありますが、この名前なら多くの漫画やアニメ、ゲーム、映画などにキャラクターとして登場しますので聞いたことがあるのではないでしょうか?フランス、ドイツ、インド、中国にも名前こそ若干異なりますが同様の殺人植物の伝説があります。どれも皆、同種の“あやかしさん”でしょう。

 

マンドラゴラ(別名マンドレイク)は地中海沿岸や中国の高山に多く自生する実在のナス科の植物です。青紫の花と赤い実つけ一見可愛らしいでのすが、墓場や処刑場に多く自生するため死んだ人間の体液から発生したとか、ユダヤ教ではエデンの園で神が人間を作る際に実験にした、など可憐な姿とは裏腹に妖し気な言い伝えがあります。

マンドレイク(出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%82%AF#/media/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:M_officinarun_flower.jpg)

その根は広く張り巡らされ絡み合い、ヒトのカタチのように育つことが多いため簡単には抜けず、力を込めて引き抜くと土や根の摩擦などで奇妙な音がします。おそらくコレが殺人声の正体。

この人間に似たカタチの根には幻覚、幻聴など神経障害を引き起こす作用があり、遥か昔にはこの根を鎮痛剤・麻酔剤など医療に使っていました。また、精力剤や媚薬、不老不死の薬を作る材料として魔法や錬金術にも使われたというので、ある種の業種の人には需要は大!採取して売ればマンドラゴラの根1つで大金持ち!マンドラゴラはみんな欲しがる貴重なお宝というわけです。

けれど“お宝”とは簡単に手に入れられないからこそ“お宝”なのです。当然、採取するには命がけ!マンドラゴラを無防備に引き抜けば、その奇声でタダでは済みません。最悪、金儲け以前に即あの世生きです。

そこで人間は採取法をアレやコレやと考えました。最も有名な採取法としてはマンドラゴラに犬をリードで繋ぎ、遠くに隠れて耳栓をして完全防備。そこから、あの手この手で犬が全力で猛ダッシュするよう仕向けて引き抜かせたとか。これでは、ヒトよりも聴覚が優れている犬はあの世行にまっしぐらです!人間は危険を冒さず、手も汚さず犬の命でお宝ゲット。…人間はヒドイ!本当に欲深い生き物ですね~。

こうしたマンドラゴラの不思議な植物の形状や特徴、効能や活用法から話が盛られ“あやかし”となり広まったと思われます。そして、その花言葉は「幻惑、恐怖」まさに伝説に擬えています。

ヨーロッパを中心に自生するマンドラゴラ。同名のよく似た植物と妖怪なか?マンドラゴラの一部にそうした妖怪となる亜種があるのか?ヒト型に育ったモノだけに命が宿るのか?きっと、希少なマンドラゴラは今もどこかに潜んで生息しているはずです。

 

恐怖の植物マンドラゴラは絶滅したわけではありません。今、日本でも一部の園芸店で買えます、栽培できます。ただ、根には毒性はありますので取り扱いは要注意。

マンドラゴラの苗を入手し大切に大きく育て、意を決し「えいっ!」引き抜いたその先は…きっと、殆どが普通の植物の根っコ。見ようによってはヒト型にも見えるかもしれません。ただ、万に1つ億に1つの確率で密かに生き延びてきた妖怪「マンドラゴラ」に当たるかもしれません。「ゆるキャラみたいで可愛いかも~♡」とか思って、興味本位に引き抜いたら命取り!もちろん、飲んだり食べたりも厳禁です!マンドラゴラを侮るなかれです。

 

庭のガーデニングの陰に頭にお花を乗せた小人が走っていたら、それはマンドラゴラかもしれません!SNSで拡散しようとスマホ片手に追いかけないように。

マンドラゴラに限らず“触らぬあやかしに祟りなし”。とはいえ、“あやかし”はこちらが触らずとも、勝手に近づいてくるのもですけれど…

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放送作家 キャスティングプロデューサー
南鰻衣ルカ

本業はTV番組・イベントなどキャスティングP

音楽業界、芸能界、TV・ラジオ・イベント業界などを経て、現在に至る。

仕事の中で知り合った多くの人から不思議な話をたくさん聞き、不思議な事に

巡り合ううちに“不思議なモノ”や“目に見えぬものが”大好物に!

それらを伝えていこうと執筆している。

得意ジャンルは神話、伝承、歴史、天文、色彩、スピリチュアル、どうでもいい雑学。

趣味はイラストレーション、読書。

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